大手民鉄初 駅の空調換気設備を複数地点から閲覧可能なクラウド型遠隔監視システム「クラウドSCADA」を導入

サーバー上でリアルタイムに設備の状態を監視しデータを蓄積することで、保守業務におけるCBMを推進します

東急

当社は、2024年10月3日(木)、田園都市線駒沢大学駅に空調換気設備の遠隔監視が可能になる「クラウドSCADA※1」(以下、本システム)を導入します。当社線内では、駒沢大学駅への導入が4駅目の事例となり、鉄道駅に空調換気設備のクラウド型(複数地点から閲覧可能)遠隔監視システムを導入するのは大手民鉄初の取り組みです。

本システムの導入により、今まで駅現地でしか確認できなかった空調換気設備の状態を、駅現場と当社保守部門、協力会社がそれぞれ別の地点からサーバー上でリアルタイムに確認することができるようになり、異常の速やかな共有と不具合への早期対応が可能になります。また、本システムでは遠隔で、空調換気設備の運転、停止操作や温度変更操作が可能なため、現場に急行せずに一部異常を解消することも可能です。さらには、空調換気設備内の消費電力量、故障履歴などのデータを本システムのサーバー上に蓄積し、データの見える化を実現することで、故障の未然防止や適切な運転状態維持による省エネ運転の実現も期待されます。

当社は、中期事業戦略で安全で安心な移動の持続的提供を掲げ、鉄道事業の担い手不足に対応する施策の一つとして、本システムを導入します。今後、ホーム上に大規模な空調換気設備を設置している他の地下駅8駅にも導入を進めていく予定です。また、すでに本システムの導入が完了している3駅と今回導入を開始する駒沢大学駅で蓄積されたデータを基に、空調換気設備のCBMに向けた分析を開始し、更なる異常の早期発見や空調換気設備の故障リスク低減を目指し、データ活用・分析による保守業務の高度化に取り組みます。

※1 Supervisory Control and Data Acquisition:施設やインフラなどを構成している装置・設備から得られる情報を、ネットワークを利用して一箇所に集めて監視・操作を行うシステム

※2 状態基準保全:Condition Based Maintenance:設備機器の運転データや保全記録データを活用し、分析することにより、従来の定期保全に対して、交換周期や交換箇所の見直しを図ること

【別紙】

■クラウド型遠隔監視システム「クラウドSCADA」の概要

(1)機能

・空調換気設備の運転や停止などの運転状態をサーバー上にリアルタイムで表示し、複数地点から確認が可能です。

・空調換気設備の運転、停止操作や温度変更操作を遠隔で行うことが可能です。

・空調換気設備の消費電力量、故障履歴、駅構内温度などの情報をサーバー上に蓄積し、データの見える化を実現します。

(2)導入駅

・渋谷駅(2023年4月運用開始済み)

・中央林間駅(2024年4月運用開始済み)

・西小山駅(2024年4月運用開始済み)

・駒沢大学駅(2024年10月運用開始)

(3)今後の導入予定駅

反町駅、横浜駅、目黒駅、武蔵小山駅、池尻大橋駅、三軒茶屋駅、桜新町駅、用賀駅

(4)本取り組みにおける関係会社

・本システム導入に関するアドバイザー:高砂熱学工業株式会社

・本システム開発パートナー:株式会社 ビーリッジ

■東急電鉄 新・中期事業戦略“3つの価値・5つの戦略”

2024年3月25日に東急株式会社が公表した中期3か年経営計画に合わせ、当社は、2024-2026年度中期事業戦略を策定しました。

戦略の2つ目「運営高度化と業界連携強化」を推進すべく、本システムを導入し、鉄道事業の担い手不足に対応するために、データ活用・分析による保守業務の高度化に取り組みます。

いかなる時代においても普遍的価値であり社会的使命である鉄道事業の持続的成長を果たし、移動がもたらす価値を通じて社会に貢献していきます。

■田園都市線地下区間5駅リニューアルについて

“Green UNDER GROUND”とは田園都市線池尻大橋駅、三軒茶屋駅、駒沢大学駅、桜新町駅、用賀駅の地下5駅のリニューアルプロジェクトです。

田園都市線の路線カラーでもある「Green」には、「快適・安全」、「スムーズ」、「クリーン・サステナブル」、「親しみが生まれる」、「新しさがある」など、さまざまな想いが込められています。開業後40年以上が経過した田園都市線の地下区間5駅を、今まで以上に心地良く、ワクワクする体験のできる空間に生まれ変わらせます。

オフィシャルサイト:https://ii.tokyu.co.jp/grows/gug

公式Instagram:https://www.instagram.com/gug_5stations?igsh=ZWNlbWl3dmE2czRo

▲「Green UNDER GROUND」ロゴ

■第1弾 駒沢大学駅リニューアル工事について

1.リニューアル概要「UNDER THE PARK」

○事業主体  東急電鉄株式会社、東急株式会社

○建物名称  田園都市線駒沢大学駅・

(仮称)駒沢大学駅東口ビル・

(仮称)駒沢大学駅西口ビル(1)・

(仮称)駒沢大学駅西口ビル(2)

○所在地  東京都世田谷区上馬4-3 ほか

○工事内容  駅設備・内外装・旅客トイレの改修、

○設計・デ ザイン  エレベーター、店舗新設 など

○施工会社  東急建設株式会社

○設計・デザイン  東急電鉄一級建築士事務所

○設計・デザイン  株式会社交建設計、UDS株式会社、株式会社坂田涼太郎構造設計事務所

○着工  2021年7月30日(金)

○竣工  2024年夏頃より順次開業(予定)

○コミッショニング  NPO法人 建築設備コミッショニング協会

▲駒沢大学駅リニューアルイメージ(コンコース)

コミッショニング

コミッショニングを導入し、当社が目指すCO2排出量削減等の建築設備性能が確実に発揮されるように駅空調設備の改修を行い、脱炭素・循環型社会の実現に貢献します。

▲     コミッショニング概念図

■第2弾 桜新町駅リニューアル工事について

                

1.リニューアル概要「WITH THE CHERRYBLOSSOMS」

○事業主体  東急電鉄株式会社、東急株式会社

○建物名称  田園都市線桜新町駅

○所在地  東京都世田谷区桜新町2―8 ほか

○工事内容  駅設備・内外装の改修 など

○設計・デザイン  東急電鉄一級建築士事務所

株式会社東急設計コンサルタント

トラフ建築設計事務所

有限会社オーノJAPAN

 ○着工  2023年5月15日(月)

○竣工  2026年夏(予定)

▲桜新町駅リニューアルイメージ(ホーム)

 ■参考

1.高砂熱学工業株式会社

1923年の創立以来、空調設備の分野を中心に、お客様にとって最適な設計・施工・システム・機器の開発・運用などを通して、人々が暮らす建物の環境創造に取り組んできました。これまでに培ってきた技術を核として、グループパーパス「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」のもと、「環境クリエイター®」として、未来に向けた社会課題解決を目指し、建物環境のカーボントランジションと地球環境のカーボンニュートラルの実現に取り組んでいます。

https://www.tte-net.com/

2.【株式会社ビーリッジ】

近年のビルオートメーションシステム(BA)は、その扱うデータ量や特性から様々なシステムとの連携を求められるようになりました。

AIシステムやグループウェア、カメラ・音声システムとの連携をはじめ、クラウドを使用してユーザーやテナント、サードパーティへのサービス・データ提供などがその一例です。

株式会社ビーリッジは、お客様からのそれらご要望に応えるべく、BA技術をベースとして、クラウドとの連携やマルチデバイス対応など、IoT、IT、OTのさまざまな技術を駆使して、システム設計開発からサービス・保守までを一貫して提供しております。

各種得意分野が異なるIT,OT業界間の架け橋となる会社を目指しています。

https://www.b-ridges.com/

以   上

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

東急株式会社

313フォロワー

RSS
URL
http://www.tokyu.co.jp
業種
倉庫・運輸関連業
本社所在地
東京都渋谷区南平台町5番6号
電話番号
03-3477-0109
代表者名
堀江正博
上場
東証1部
資本金
1217億2400万円
設立
1922年09月