アデコ、2030年に向けた事業戦略と、AI時代の働き手および企業を支援する新プロジェクトの開始を発表
― AI時代において、あらゆる人財が活躍できる社会の実現へ ―

人財サービスのグローバルリーダーであるAdecco Groupの日本法人で、総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平野 健二)は、2025年11月26日(水)、報道関係者向けの事業戦略発表会を開催し、2030年に向けた新たな成長戦略を発表するとともに、AI時代の働き手と企業を支援する新プロジェクトである「未来共創人財プロジェクト ~Future Talent Project~」の開始を発表しました。

同発表会では、Adecco Groupが日本を含む世界31カ国21業界の37,500人の働き手を対象に行った年次調査「Global Workforce of the Future 2025」の結果を日本の人財課題と紐づけながら、国内外の労働環境の変化や今後の見通し、日本と世界の仕事におけるAI導入・活用の現状、今後の人財活躍戦略について解説しました。
また、東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授の中西 崇文氏を招いたトークセッションでは、「AI時代に人が生きる組織とは何か」をテーマに、これからの企業の経営層に求められる資質や姿勢、リスキリングの可能性などについて、経営者とアカデミア双方の視点から議論を行いました。
<開催の背景>
日本では2030年に約644万人の労働力不足が見込まれ、また、事務系人財の供給過多とIT・デジタル人財の不足というミスマッチが深刻化すると予測されています。
一方で、Adecco Groupの年次調査「Global Workforce of the Future 2025」によると、日本の働き手は AI への信頼度・スキル開発意識・仕事への目的意識のすべてで世界平均を下回っており、AI時代に必要とされる「未来対応型人財」(積極的にスキルアップを図り、新しい技術に適応する人財)の割合も、世界平均の37%に対し日本は16%と、大きな差が生じています。
こうした現状を背景に、アデコは様々な人財課題を解決することを目指す2030年に向けた新しい事業戦略と、働き手の可能性を引き出すための総合プロジェクト「未来共創人財プロジェクト ~Future Talent Project~」を発表しました。
<講演>
アデコ株式会社代表取締役社長の平野は、アデコの事業概要とグローバルでの事業展開を紹介したうえ
で、Adecco Groupの年次調査「Global Workforce of the Future 2025」の調査結果から読み解ける日本の課題について説明しました。
本講演では、AIが世界の雇用・労働市場に与えている影響の大きさと、日本の働き手がAIの導入・活用、スキル開発、目的意識のすべてにおいて世界平均を大きく下回る現状を指摘しました。
そのうえで、2030年に向けたアデコの新たな成長戦略として、5つの重点施策を発表しました。
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「人財派遣事業の強化」 ~人とAIの協働による価値の創出~
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「アウトソーシング事業の強化」 ~社会課題の特定から解決まで―AIによる効率化への挑戦~
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「外国人財向けビジネスの拡大」 ~外国人財が安心して活躍できる環境を構築~
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「技術者派遣事業の強化とリスキリングの推進」~デジタル人財不足の解消と成長分野への労働移動への挑戦~
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「地方創生への貢献」 ~地方が抱える社会課題の解決支援と、地方における雇用創出に向けて~

さらに、AI 時代に「人が生きる組織」を実現するための取り組みとして、アデコが新たに開始する総合プロジェクト「未来共創人財プロジェクト ~Future Talent Project~」を紹介し、あらゆる人財が「未来対応型の働き手」として活躍できる社会づくりに取り組む姿勢を示しました。
<トークセッション>
平野と中西氏によるトークセッションでは、「経営と現場、両輪から考える AI 時代に人が活きる未来の組織とは」をテーマに議論が行われました。


「Global Workforce of the Future 2025」で示された「日本の働き手のAIへの信頼度の低さ」「スキル開発意識の不足」「目的意識のギャップ」といった課題を踏まえ、AIがもたらす業務変革、働き手の意識、企業が果たすべき役割について多角的に意見交換しました。
平野は「AIは仕事を奪うものではなく、働き手の業務を拡張し、生産性を高めてくれる存在だと考えています。働き手がより付加価値の高い業務に時間を使えるようにするためにも、企業の経営層はAIの活用方針を示し、リスキリング(学び直し)を後押しできる環境を構築することが重要です」と語りました。また、中西氏は「AIは100%完璧な答えを出すものではありませんが、何度も試行錯誤できる環境をつくり、人の成長を加速させる『挑戦のパートナー』になります。AI活用が進んでいる企業ほど、現場と経営が同じ方向を向き、互いの理解が一致しています」と指摘しました。
<発表会実施概要>
日時:2025年11月26日(水)14:30–15:30
登壇者:アデコ株式会社 代表取締役社長 平野 健二、東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授 中西 崇文 氏
<登壇者プロフィール>
アデコ株式会社 代表取締役社長 平野 健二

1978年、栃木県生まれ。2004年、アデコ株式会社入社。営業職として大型案件の獲得やトップセールスの記録といった実績を残し、早い段階からマネジメント業務に従事。支社長、エリア長、事業本部長を経て、2018年に同社執行役員ジェネラル・スタッフィング COOに就任。2022年10月、同社取締役 兼 Adecco Chief Operating Officerに就任。人財派遣事業およびアウトソーシング事業のブランドであるAdeccoの日本における責任者として、様々な新規事業の立ち上げ、事務派遣就労者のリスキリングの推進、アウトソーシング事業の拡大等を指揮する。2024年4月に同社代表取締役社長就任。2021年、ロンドンビジネススクール 修士課程(MSc)修了。
東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授 中西 崇文 氏

1978年、三重県伊勢市生まれ。 2006年3月、筑波大学大学院システム情報工学研究科にて博士(工学)の学位取得。2006年より情報通信研究機構にてナレッジクラスタシステムの研究開発等に従事。2014年4月より国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授・主任研究員、テキストマイニング、データマイニング手法の研究開発に従事。2018年4月、武蔵野大学工学部 数理工学科 准教授。2019年4月より武蔵野大学データサイエンス学部准教授。2025年より現職。
アデコ株式会社について
アデコ株式会社は、世界60の国と地域で事業を展開する人財サービスのグローバルリーダー、The Adecco Groupの日本における主な法人のひとつです。コンサルテーションを通じ、すべての働く人々のキャリア形成を支援すると同時に、人財派遣、人財紹介、アウトソーシングをはじめ、企業の多岐にわたる業務を最適化するソリューションを提供します。アデコ株式会社は、Adecco Group Japanのビジョンである「『人財躍動化』を通じて、社会を変える。」の実現を目指し、さらなるサービスの強化に取り組んでいます。
当社に関するより詳しい情報は、Webサイトをご覧ください。https://adeccogroup.jp
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