シリアの保冷施設破壊で、ワクチン14万回分喪失【プレスリリース】

予防接種活動に深刻な影響

国内避難民キャンプで、ポリオの予防接種を受ける男の子。(2017年8月撮影) © UNICEF_UN076727_Souleiman国内避難民キャンプで、ポリオの予防接種を受ける男の子。(2017年8月撮影) © UNICEF_UN076727_Souleiman

【2017年10月12日 アンマン(ヨルダン)/ダマスカス(シリア)発】

 ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表のヘルト・カッペラエレは、シリアのデリゾールでワクチン保冷施設が攻撃されたとの報告を受け、以下の声明を発表しました。

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 ユニセフは、シリア東部のデリゾールで続く暴力行為の中で、ユニセフが支援しているマヤディーン(al-Mayadin)地区のワクチン保冷施設が破壊され、この地域の子どもたちを予防可能な病気から守るために使われるはずだったものをはじめ、少なくとも14万回分のワクチンが失われたとの報告を受けました。ユニセフは現在、この憂慮すべき報告内容の検証をおこなっています。
 
 こうした攻撃によって、はしかやポリオといった命を脅かす様々な病気から子どもたちを守る努力が妨げられてしまいます。マヤディーン地区は、今年3月以来48人の子どもに麻痺を引き起こしたワクチン由来ポリオの流行の中心地です。

デリゾール県に暮らす子どもたちは、非常に病気にかかりやすい状況にあります。
 
 保健施設への攻撃は、国際人道法を著しく侵害する行為です。シリアではまったく珍しくなくなってしまった生活インフラへの攻撃によって、誰よりも被害を受け続けているのは、子どもたちなのです。
 
 暴力行為が続くことで、保健インフラが荒廃し、特にデリゾールやラッカでは定期予防接種や予防接種キャンペーンの実施が著しく妨げられています。危機以前のシリアは予防接種率が80%を超え、ポリオを撲滅することができていました。しかし今この国の予防接種率は、40%強にまで落ちています。
 
 シリアの至る所で、暴力は今も子どもたちが日々目の当たりにする現実です。9月は、人々が暮らす市街地に攻撃が連日加えられ、紛争による死傷者が数百人にのぼった今年最悪の1カ月だったと言われています。

 ユニセフは、あらためてすべての紛争当事者に対して国際人道法を順守し、子どもたちの保護と福祉を尊重するよう強く訴えます。シリアの子どもたちは、信じがたいほどの苦しみを、あまりにも長い期間受け続けているのです。

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

 
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