【主食の自給・食料安全保障を探る】三菱総研の食農問題スペシャリスト稲垣公雄と専門家チームによる初の著書『日本人は日本のコメを食べ続けられるか』9月24日発売!コメ農業に忍び寄る大きな地殻変動に警鐘。
令和のコメ騒動とコメ農業の未来――生産量がそもそも足りていなかった?価格はいつ安定する?2050年に向けての生産見通しはいよいよ厳しい? 日本のコメの「本当の問題」を浮き彫りにする話題の新刊!

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)より、KAWADE夢新書『日本人は日本のコメを食べ続けられるか』(税込定価1,045円)を、2025年9月24日に発売いたします。
突然のように降ってわいた「令和のコメ騒動」──。
これまで、私たちは「安い」ということも「おいしい」ということさえも意識することなく、当たり前のようにコメを食べてきました。その無意識の大前提が、いま崩壊しつつあります。
いったい、何が起こっているのでしょうか。足もとのコメ価格の上昇は収まるか、どこまで下がるか…というレベルの問題ではなさそう。今回の価格高騰は、日本のコメ農業の大きな地殻変動を警告しているかのようです。
私たちの主食であるコメの国内自給が、今後できなくなるかもしれない。本当にそうなったら、どんな事態に見舞われるのでしょうか。そうならないためには、どのような対策が考えられるのでしょうか。
われわれはコメのことも、コメを作る農家のことも、あまりにも知らなさすぎたのではないか。いまこそ立ち止まって、日本人の主食であるコメの現状と未来をきちんと考えてみたい。
本書は、そのための格好の教本であり、データ集であり、予測・提言の書です。
*コメ騒動の「さまざまな犯人説」の誤りとは?
*価格の高騰を発生させた「真の原因」とは?
*令和4~6年、まさかの「需給ギャップ」とは?
*戦後から近年までの「コメ政策の変遷」とは?
*いまの政策「生産調整・補助金」の評価とは?
*2050年までに「農家が激減する」推計とは?
*コメだけは「100%自給」すべき理由とは?
*農家が経営を継続できる「コメ価格」とは?
*日本が取り組むべき「今後のコメ政策」とは?
➜ニュースでは見えてこない「コメの真実」がハッキリします!
本書は、三菱総研・食農分野フェローの稲垣公雄さんと、三菱総合研究所「食と農のミライ」研究チームによる初の著書となります。KAWADE夢新書『日本人は日本のコメを食べ続けられるか』(税込定価1,045円)発売に、ぜひご注目ください!
『日本人は日本のコメを食べ続けられるか』目次
序章 ドキュメント「令和のコメ騒動」
店頭からコメが消えた…2024年8月
価格高騰の背景は? 本質的な課題は? …ほか
第Ⅰ部 「令和のコメ騒動」は、こうして発生した
1章 「令和のコメ騒動」は、どの程度の問題か
ごはん1膳は、パン1枚よりも高くなった
価格上昇で消費者の負担増は、半年で1兆4000億円 …ほか
2章 「令和のコメ騒動」が発生した真の原因とは
農水省は「流通の目詰まりが原因」としたが
価格高騰の直接の原因は「需給バランス」の崩れ …ほか
3章 「令和のコメ騒動」の犯人説は正しいか
「価格高騰の犯人は、コメの複雑な流通構造」説
流通の利益増加分が、すべてコメ卸にいったわけではない …ほか
4章 令和7年産の見通し/令和4~6年産で需給バランスが崩れた原因
令和4・5年産の「生産量減少」の根本原因は
令和6年産の需給ギャップは「需要増」が主因 …ほか
第Ⅱ部 今日までのコメの生産と消費、コメ政策の歩み
5章 減少する水田面積・コメ需要
水田の面積は減りつづけている
コメ需要の減少状況と、将来の見通し …ほか
6章 戦後~1990年頃までのコメ政策
戦後のコメ不足から1960年代の自給達成へ
1970年代、増産から減反へコメ政策が転換 …ほか
7章 GATTウルグアイ・ラウンド以降の日本の農業
2004年の改正食糧法で、コメ流通の自由化が完成
安倍政権の農業政策は、生産性の向上に寄与したか …ほか
8章 現在のコメ政策と、その評価
水田農業むけの各種の補助金
転換を求められるコメ政策 …ほか
第Ⅲ部 日本のコメの「確かなミライ」を描く
9章 日本の農業・コメ生産の厳しい見通し
2050年にむけて日本の農業経営体は激減する
農地の利用状態や、コメの生産量の見通しとは …ほか
10章 食料安全保障の考え方、維持すべきコメ自給
コメだけは「100%自給」すべき理由
日本全体で守るべき農地、水田で守るべき農地 …ほか
11章 コメ農業を守るために必要なコスト
水田の保護政策による、国民負担の総額は
コメ農家が経営を続けられるコメ価格の水準とは …ほか
12章 日本人が日本のコメを食べ続けるために
日本の農村で、いま何が起こっているか
コメ農業に潜む「農村問題」と「コメ農業への参入障壁」 …ほか
■著者紹介
稲垣公雄 いながき・きみお
滋賀県生まれ。京都大学経済学部経営学科卒。1990年、三菱総合研究所入社。これまでに、関西センター長、ものづくり事業革新センター長、経営イノベーション本部副本部長として事業会社・金融機関などのコンサルティングに従事。2021年より食農分野担当本部長、24年10月より研究理事(フェロー)。現在は、企業経営戦略・農業政策に関する研究提言、農業分野を中心に社会課題解決を実現する企業・経営体や行政組織の事業改革、事業創出に取り組む。
三菱総合研究所「食と農のミライ」研究チーム
三菱総合研究所(MRI)は、1970年に三菱グループ100周年事業で設立されたシンクタンク。食農分野においては、「食と農のミライ」研究チームが中心となり、日本の農業の持続的発展を通じた食料安全保障の実現や、食品・農業の環境対応などの社会課題解決を目指した研究提言・事業実装に取り組んでいる。
■新刊情報

書名:日本人は日本のコメを食べ続けられるか
著者:稲垣公雄+三菱総合研究所「食と農のミライ」研究チーム
仕様:新書/230ページ
発売⽇:2025年9月24日
税込定価:1,045円(本体950円)
ISBN:978-4-309-50460-5
装丁:こやまたかこ
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