HPVワクチンに関する意識調査
~接種勧奨再開を受けて~
(株)エムティーアイが運営する女性の健康情報サービス『ルナルナ』では、定期的にサービス内で意識調査を行い「ルナルナ通信」として発信しています。今回は、女性の健康教育と婦人科系疾患の予防啓発活動を行う一般社団法人シンクパール(代表理事:難波美智代)と共同で、子宮頸がんの予防法のひとつである「ヒトパピローマウイルス(以下、「HPV」)ワクチンに関する意識調査」を行いました。
HPVワクチンは一時的に積極的な勧奨を差し控えられていましたが、令和3年11月より接種勧奨の再開が通達されています。今回の意識調査で、ワクチンの接種勧奨再開については過半数が知っていることが分かり、接種に前向きな声も届いています。一方で、自治体の取組みやHPV自体の理解、ワクチンに関する情報が不十分なことも明らかになり、接種対象者やその親からは迷いや心配の声も寄せられました。
子宮頸がんは、年間で約1万人が罹患し約2,900人が死亡する※1疾患ですが、ワクチンで予防したり定期健診で早期発見・早期治療につなげることもできます。改めてHPVワクチンの正しい情報に触れ、自分や大切な人の接種を考えてみてほしいと思います。
HPVワクチンは一時的に積極的な勧奨を差し控えられていましたが、令和3年11月より接種勧奨の再開が通達されています。今回の意識調査で、ワクチンの接種勧奨再開については過半数が知っていることが分かり、接種に前向きな声も届いています。一方で、自治体の取組みやHPV自体の理解、ワクチンに関する情報が不十分なことも明らかになり、接種対象者やその親からは迷いや心配の声も寄せられました。
子宮頸がんは、年間で約1万人が罹患し約2,900人が死亡する※1疾患ですが、ワクチンで予防したり定期健診で早期発見・早期治療につなげることもできます。改めてHPVワクチンの正しい情報に触れ、自分や大切な人の接種を考えてみてほしいと思います。
■ HPVの主な感染経路については、8割以上のルナルナユーザーが正しく理解!
一方で、男性への感染や男性のワクチン接種については認識にはばらつきが…
Q. HPVの主な感染経路が「性交渉」であることを知っていますか。
まずHPVの主な感染経路が性交渉であることを知っているかをたずねると、「知っている」59.1%、「なんとなく知っている」20.1%となり、合わせると8割近い人が正しく理解している結果となりました。
Q.「子宮頸がん」の原因となるHPVは男女問わず感染する可能性があることを知っていますか。
HPVは男性にも感染するウイルスですが、男女問わず感染する可能性があることを知っているかの質問には「あまり知らない」20.8%、「全く知らない」20.5%を合わせると、4割以上の人が理解していない結果となり、認識に差があることがうかがえます。
また、HPVがオーラルセックス(口腔性交)によって感染し、中咽頭がんが発生する危険性については「あまり知らない」28.8%、「全く知らない」30.4%と、合わせると8割近い人が理解していないことが分かりました。ほかにもHPVは肛門がん、腟がん、外陰がん、陰茎がんなどにも関わっていると考えられており※2、海外では男性のHPVワクチン接種にも公費助成がされるなど、男性の接種が一般的になっている国もあります。日本では、2020年12月から任意接種で男性が一部のHPVワクチンを受けられるようになるなど、女性特有のワクチンという認識は徐々に変化しているのかもしれません。感染の広がりを抑えるという観点でも、女性だけでなく男性自身、また男の子の子どもを持つ保護者もHPVやワクチン接種に対する正しい知識を持ち、自分事化して考えてみてほしいと思います。
■ HPVワクチンに関する自治体の取組みは9割以上が知らないという結果に
Q. HPVワクチンは「厚生労働省の定めている予防接種」ですが、どのように定められているか知っていますか。
続いて、HPVワクチンの認知について聞いてみました。現在HPVワクチンの接種は、小学校6年生から高校1年生に相当する女子であれば定期接種(公費助成)として接種が可能ですが、どのように受けられるかについて「知らない・わからない」と答えた人が34.1%と、最も多い結果となりました。
Q. お住まいの自治体において、HPVワクチン接種に関する啓発について、どのような取組みをしているか知っていますか。
その背景には、平成25年よりHPVワクチン接種後の持続的な副反応について国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨しないよう勧告されていたことが影響しているのかもしれません。
■ HPVワクチン接種の積極的勧奨再開は、過半数が「知っている」!
Q. HPVの感染を防ぐワクチンについて、対象者に個別に接種を呼びかける「積極的勧奨」を再開するよう厚生労働省が各自治体へ通達を出していることは知っていますか。
厚生労働省からは各自治体に対して、令和4年4月より順次医療機関における接種体制の整備や、対象者またはその保護者に対して接種を周知するなど、個別に勧奨するよう通達が出されています。ワクチンの情報が一時的に国や自治体から届かなかった世代にとってはHPVワクチンを身近な予防接種と感じにくいかもしれませんが、積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した人へは、4月よりキャッチアップ接種も実施されることとなりました。今後はワクチン接種という選択肢が広く浸透し、必要とする人が適切に判断できるための十分な情報が届くことを願っています。
■ 積極的勧奨を受けて「接種したい」は4割。接種を迷う声や副反応を懸念する声も多い
Q. 「できれば接種したくない」「接種する予定はない」と答えた方にお聞きします。その理由について教えてください。(複数回答可:上位5つ)
積極的勧奨が再開されたとしても、ワクチン接種は本人や保護者の同意なく実施されることはもちろんありません。ただワクチンは自身の健康を守る手段のひとつでもあるため、信頼できる情報源からぜひ能動的に情報を得て、メリットとリスクを医師や家族と相談しながら判断して欲しいと思います。
最後に、女性の子どもを持つ約1,000人の母親を対象に、子宮がん検診やHPVワクチンについて聞いてみました。
子どもに子宮頸がん検診を勧めたいかの質問では、子どもの年齢(複数いる場合は長子の年齢で回答)によって差はあるものの、各世代とも「勧めたいと思う」が最も多い結果となり、子どもが将来がんに罹患するリスクを下げようと考えている母親たちの想いがみえ、安心するとともに嬉しくなりました。また、ルナルナユーザーの子宮がん検診の受診率は、全体で76.5%となり、30代以降は8割を超える結果となりました。
Q.お子さんに、HPVワクチン接種を積極的に勧めたいと思いますか。
「すでに接種している」、「勧めたことがある」「勧めたいと思う」と回答した母親を対象にその理由を聞くと、「自身の経験などから判断して」37.9%が最も多く、娘の接種には母親の経験がもととなるケースが多いことが分かります。
次に「あまり勧めない」、「勧めない」、「悩んでいる」と回答した人にその理由を聞くと、「接種後の副反応が心配だから」87.5%が最も多い回答となり、やはり母親にとっても副反応の心配は大きいようです。接種の意向について、娘の年齢が10歳から19歳の母親の回答は「悩んでいる」が最も多く、「あまり勧めない」、「勧めない」と回答した割合も2割弱にのぼります。
ワクチン接種については予防というメリットがある一方で、稀な副反応や本人の持病などによっては懸念点もあります。そのため、親も国や医師らが提示している情報の根拠を確認するなど、信頼できる情報源をもとにワクチンについて考え、判断することが必要なのではないでしょうか。親子ともに納得するためにも、子どもの気持ちにも向き合って本人の選択に寄り添うことも大切です。
HPVワクチンに関しては女性同士でも様々な意見があり、今回の調査でも多くの自由回答が寄せられました。なぜワクチン接種に前向きなのか、あるいは慎重なのか、女性たちの生の声の一部を紹介します。
≪HPVワクチンの接種に前向きな自由回答の一部≫
★予防接種で防ぐことのできる数少ない癌なのでぜひ受けて欲しい。癌はこわいです。悲しい思いをして欲しくないから。
★子宮頸がんで亡くなった人のニュース等を見て心に残っているため。
★ワクチン接種が有効ならば、病気になる可能性を低くしたい。
★自分で情報を集めていった結果、とても貴重で娘の人生にとって有用なワクチンであると判断したため。情報を集める中でテレビや新聞、一部の政治家の人はあまり信用できないとも思った。複数のいろいろな情報を自分の目で見て考えた結果、自分は接種したし、娘にも接種させたいと思う。
≪HPVワクチンの接種に慎重な自由回答の一部≫
★自分の子供を、絶対に出ないとは限らない後遺症で苦しませたくないから
★本当の事実など見えてない情報が多いのではないかと、因果関係ないと本当に言い切れる範囲の内容なのか、自分ではなくこれからの未来ある娘に果たして接種させることが正しいのか答えが出ないまま。
★情報が少なく判断できないので接種に不安もあり悩んでいます。
★接種した人が周りにいない。
HPVに限らず、ワクチンの接種については様々な情報から有効性やリスクを考慮したうえで、本人が納得して選択することが大切です。ぜひ今回の意識調査をきっかけに、医師や家族と相談し、親の立場であれば子ども自身の気持ちも聞きながら、後悔のない選択ができることを願っています。
≪慶應義塾大学 名誉教授 一般社団法人 吉村やすのり生命の環境研究所 代表理事 吉村泰典先生からのコメント≫
HPVは性交渉の経験のある女性であれば高い割合で感染するウイルスです。また、子宮頸がんの発症のピークは、以前は40~50歳代だったのが30歳代後半にまで下がっており、最近は20~30歳代の若い女性にも増えてきています。これらのことからも、若いうちからワクチンや疾患に対する正しい知識と情報を得て、ご自身の考えを確立しておくべきです。そしてそのためにも、政府や医師が情報発信に努めることが重要です。
≪一般社団法人シンクパール 難波美智代代表理事からのコメント≫
『ルナルナ』は今後も、「FEMCATION®(フェムケーション)※3」を通じて、年齢や性別を問わず誰もが、女性のカラダやココロについて正しく学べる機会を創出し、あらゆる女性たちが、より生きやすく、暮らしやすく、働きやすい社会の実現の一助となることを目指します。
調査実施時期:2022 年 3 月 1 日(火)~2022 年 3 月 8 日(火)
調査方法および人数:『ルナルナ』、『ルナルナ 体温ノート』、『ルナルナ ベビー』にて調査 女性:4,417 名
※1:出典:国立がん研究センター がん情報サービス(がん種別統計情報 子宮頚部)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/17_cervix_uteri.html
※2:出展:厚生労働省 HPVワクチンに関するQ&A 「問1-7. ヒトパピローマウイルスとは何ですか?」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html#Q1-7
※3:「FEMCATION®」は(株)エムティーアイの登録商標で、FEMALE(女性)とEDUCATION(教育)を掛け合わせた造語です。
概要:ライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービス
<無料コース>生理日予測を始めとする、女性のカラダとココロの健康管理サービス。過去の生理日から生理日・排卵日を予測し、日々の体調変化をお知らせします。
<ベーシックコース>デリケートな女性のカラダとココロの健康情報サービス。生理日管理に加えて、あなたにあったカラダやお肌、ココロの状態を365日サポートします。
<ファミリーコース/プレミアムコース>妊活から妊娠・出産までを独自の予測ロジックやアドバイスでサポートするサービス。妊娠しやすいタイミングを「仲良し日」としてお知らせし、妊活を手厚くサポートします。
課金額(税込):ベーシックコース:月額198円、ファミリーコース:月額330円、プレミアムコース:月額 400円
アクセス方法:『ルナルナ』で検索
一方で、男性への感染や男性のワクチン接種については認識にはばらつきが…
Q. HPVの主な感染経路が「性交渉」であることを知っていますか。
まずHPVの主な感染経路が性交渉であることを知っているかをたずねると、「知っている」59.1%、「なんとなく知っている」20.1%となり、合わせると8割近い人が正しく理解している結果となりました。
Q.「子宮頸がん」の原因となるHPVは男女問わず感染する可能性があることを知っていますか。
HPVは男性にも感染するウイルスですが、男女問わず感染する可能性があることを知っているかの質問には「あまり知らない」20.8%、「全く知らない」20.5%を合わせると、4割以上の人が理解していない結果となり、認識に差があることがうかがえます。
また、HPVがオーラルセックス(口腔性交)によって感染し、中咽頭がんが発生する危険性については「あまり知らない」28.8%、「全く知らない」30.4%と、合わせると8割近い人が理解していないことが分かりました。ほかにもHPVは肛門がん、腟がん、外陰がん、陰茎がんなどにも関わっていると考えられており※2、海外では男性のHPVワクチン接種にも公費助成がされるなど、男性の接種が一般的になっている国もあります。日本では、2020年12月から任意接種で男性が一部のHPVワクチンを受けられるようになるなど、女性特有のワクチンという認識は徐々に変化しているのかもしれません。感染の広がりを抑えるという観点でも、女性だけでなく男性自身、また男の子の子どもを持つ保護者もHPVやワクチン接種に対する正しい知識を持ち、自分事化して考えてみてほしいと思います。
■ HPVワクチンに関する自治体の取組みは9割以上が知らないという結果に
Q. HPVワクチンは「厚生労働省の定めている予防接種」ですが、どのように定められているか知っていますか。
続いて、HPVワクチンの認知について聞いてみました。現在HPVワクチンの接種は、小学校6年生から高校1年生に相当する女子であれば定期接種(公費助成)として接種が可能ですが、どのように受けられるかについて「知らない・わからない」と答えた人が34.1%と、最も多い結果となりました。
Q. お住まいの自治体において、HPVワクチン接種に関する啓発について、どのような取組みをしているか知っていますか。
ワクチンに関しては、自治体のホームページなどで検索すると、どのようなメリットや懸念点があるのか、どこで受けられるのかなどの詳細を確認することが可能ですが、HPVワクチンに関する自治体の取組みを知っているかたずねると「あまり知らない」33.2%、「全く知らない」57.5%となり、合わせて9割以上の人が自身の住んでいる自治体の取組みを認識していないことが明らかになりました。
その背景には、平成25年よりHPVワクチン接種後の持続的な副反応について国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨しないよう勧告されていたことが影響しているのかもしれません。
■ HPVワクチン接種の積極的勧奨再開は、過半数が「知っている」!
Q. HPVの感染を防ぐワクチンについて、対象者に個別に接種を呼びかける「積極的勧奨」を再開するよう厚生労働省が各自治体へ通達を出していることは知っていますか。
積極的な勧奨が約8年間差し控えられていたHPVワクチンですが、改めてワクチンの安全性・接種による有効性が認められ、令和3年11月に厚生労働省からHPVワクチンの積極的勧奨再開の通達が出されました。その通達については「知っている」29.9%、「なんとなく知っている」22.2%となり、過半数のルナルナユーザーには届いている結果となりました。
厚生労働省からは各自治体に対して、令和4年4月より順次医療機関における接種体制の整備や、対象者またはその保護者に対して接種を周知するなど、個別に勧奨するよう通達が出されています。ワクチンの情報が一時的に国や自治体から届かなかった世代にとってはHPVワクチンを身近な予防接種と感じにくいかもしれませんが、積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した人へは、4月よりキャッチアップ接種も実施されることとなりました。今後はワクチン接種という選択肢が広く浸透し、必要とする人が適切に判断できるための十分な情報が届くことを願っています。
■ 積極的勧奨を受けて「接種したい」は4割。接種を迷う声や副反応を懸念する声も多い
Q. 「積極的勧奨」再開を受けて、あなたはHPVワクチンを接種したいと思いますか。
では、実際に「積極的勧奨」再開を受けて、HPVワクチンを接種したいかをたずねると(接種対象外の人の回答を除く)、「接種したい」17.7%、「どちらかというと接種したい」21.2%を合計すると約4割の人が接種には前向きで、「できれば接種したくない」9.6%、「接種する予定はない」19.1%と回答した、接種に積極的ではない割合も3割弱いることが分かります。
Q. 「できれば接種したくない」「接種する予定はない」と答えた方にお聞きします。その理由について教えてください。(複数回答可:上位5つ)
「できれば接種したくない」「接種する予定はない」と答えた人を対象にその理由をたずねると、「接種後の副反応が心配だから」63.9%が2位に大きく差をつけて1位となり、副反応についての心配は依然として根強いことがうかがえます。
一方で、既に接種をした人に接種の理由を聞くと、1位「家族から接種をすすめられた」56.8%が挙げられ、接種の判断には家族の声が大きな影響力を持つことが推測されます。
積極的勧奨が再開されたとしても、ワクチン接種は本人や保護者の同意なく実施されることはもちろんありません。ただワクチンは自身の健康を守る手段のひとつでもあるため、信頼できる情報源からぜひ能動的に情報を得て、メリットとリスクを医師や家族と相談しながら判断して欲しいと思います。
Q. お子さんに、子宮頸がん検診を積極的に勧めたいと思いますか。
最後に、女性の子どもを持つ約1,000人の母親を対象に、子宮がん検診やHPVワクチンについて聞いてみました。
子どもに子宮頸がん検診を勧めたいかの質問では、子どもの年齢(複数いる場合は長子の年齢で回答)によって差はあるものの、各世代とも「勧めたいと思う」が最も多い結果となり、子どもが将来がんに罹患するリスクを下げようと考えている母親たちの想いがみえ、安心するとともに嬉しくなりました。また、ルナルナユーザーの子宮がん検診の受診率は、全体で76.5%となり、30代以降は8割を超える結果となりました。
Q.お子さんに、HPVワクチン接種を積極的に勧めたいと思いますか。
一方で、HPVワクチンを我が子に勧めたいかどうかは、まだその判断に迷っている母親が多いようです。
「すでに接種している」、「勧めたことがある」「勧めたいと思う」と回答した母親を対象にその理由を聞くと、「自身の経験などから判断して」37.9%が最も多く、娘の接種には母親の経験がもととなるケースが多いことが分かります。
次に「あまり勧めない」、「勧めない」、「悩んでいる」と回答した人にその理由を聞くと、「接種後の副反応が心配だから」87.5%が最も多い回答となり、やはり母親にとっても副反応の心配は大きいようです。接種の意向について、娘の年齢が10歳から19歳の母親の回答は「悩んでいる」が最も多く、「あまり勧めない」、「勧めない」と回答した割合も2割弱にのぼります。
ワクチン接種については予防というメリットがある一方で、稀な副反応や本人の持病などによっては懸念点もあります。そのため、親も国や医師らが提示している情報の根拠を確認するなど、信頼できる情報源をもとにワクチンについて考え、判断することが必要なのではないでしょうか。親子ともに納得するためにも、子どもの気持ちにも向き合って本人の選択に寄り添うことも大切です。
また、標準的な1回目の接種年齢が中学1年生の年度とされていることからも、現在10歳から19歳の年代の女子であればワクチン接種について検討し始めておく必要があるため、国や自治体などから正しい情報ができるだけわかりやすく対象の家庭に届けば安心ですね。
HPVワクチンに関しては女性同士でも様々な意見があり、今回の調査でも多くの自由回答が寄せられました。なぜワクチン接種に前向きなのか、あるいは慎重なのか、女性たちの生の声の一部を紹介します。
≪HPVワクチンの接種に前向きな自由回答の一部≫
★予防接種で防ぐことのできる数少ない癌なのでぜひ受けて欲しい。癌はこわいです。悲しい思いをして欲しくないから。
★子宮頸がんで亡くなった人のニュース等を見て心に残っているため。
★ワクチン接種が有効ならば、病気になる可能性を低くしたい。
★自分で情報を集めていった結果、とても貴重で娘の人生にとって有用なワクチンであると判断したため。情報を集める中でテレビや新聞、一部の政治家の人はあまり信用できないとも思った。複数のいろいろな情報を自分の目で見て考えた結果、自分は接種したし、娘にも接種させたいと思う。
≪HPVワクチンの接種に慎重な自由回答の一部≫
★自分の子供を、絶対に出ないとは限らない後遺症で苦しませたくないから
★本当の事実など見えてない情報が多いのではないかと、因果関係ないと本当に言い切れる範囲の内容なのか、自分ではなくこれからの未来ある娘に果たして接種させることが正しいのか答えが出ないまま。
★情報が少なく判断できないので接種に不安もあり悩んでいます。
★接種した人が周りにいない。
HPVに限らず、ワクチンの接種については様々な情報から有効性やリスクを考慮したうえで、本人が納得して選択することが大切です。ぜひ今回の意識調査をきっかけに、医師や家族と相談し、親の立場であれば子ども自身の気持ちも聞きながら、後悔のない選択ができることを願っています。
≪慶應義塾大学 名誉教授 一般社団法人 吉村やすのり生命の環境研究所 代表理事 吉村泰典先生からのコメント≫
子宮頸がん検診の受診率は非常に高いルナルナユーザーでもHPVワクチンの接種率は低い現状に、やはりワクチンに関する情報量の少なさや分かりづらさが影響しているように感じました。
HPVは性交渉の経験のある女性であれば高い割合で感染するウイルスです。また、子宮頸がんの発症のピークは、以前は40~50歳代だったのが30歳代後半にまで下がっており、最近は20~30歳代の若い女性にも増えてきています。これらのことからも、若いうちからワクチンや疾患に対する正しい知識と情報を得て、ご自身の考えを確立しておくべきです。そしてそのためにも、政府や医師が情報発信に努めることが重要です。
≪一般社団法人シンクパール 難波美智代代表理事からのコメント≫
2016年から毎年行っている、女性の健康に関する意識調査ですが、改めてルナルナユーザーの情報感度の高さが明らかになった結果と感じました。一方でHPVワクチンの理解が低いのは、質・量ともに信頼できる情報が少なすぎるように考えます。私は子宮頸がん経験者として、罹患前にHPVワクチンがあれば接種したかったという思いがありますが、疾患もワクチンも「リスクはゼロにできないが、下げられる」という事実に対してどう向き合っていくのかは、コロナ禍において皆さんも同様に、何度も考えさせられたテーマかと思います。4月より自治体からの情報発信が拡充されます。接種対象者やそのご家族、さらには学校関係者への提供情報のあり方とその後の状況に応じた最適化を継続的に検証するなど、接種当事者に寄り添った施策に期待をしています。
『ルナルナ』は今後も、「FEMCATION®(フェムケーション)※3」を通じて、年齢や性別を問わず誰もが、女性のカラダやココロについて正しく学べる機会を創出し、あらゆる女性たちが、より生きやすく、暮らしやすく、働きやすい社会の実現の一助となることを目指します。
調査実施時期:2022 年 3 月 1 日(火)~2022 年 3 月 8 日(火)
調査方法および人数:『ルナルナ』、『ルナルナ 体温ノート』、『ルナルナ ベビー』にて調査 女性:4,417 名
※1:出典:国立がん研究センター がん情報サービス(がん種別統計情報 子宮頚部)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/17_cervix_uteri.html
※2:出展:厚生労働省 HPVワクチンに関するQ&A 「問1-7. ヒトパピローマウイルスとは何ですか?」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_qa.html#Q1-7
※3:「FEMCATION®」は(株)エムティーアイの登録商標で、FEMALE(女性)とEDUCATION(教育)を掛け合わせた造語です。
サイト名:ルナルナ®
概要:ライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービス
<無料コース>生理日予測を始めとする、女性のカラダとココロの健康管理サービス。過去の生理日から生理日・排卵日を予測し、日々の体調変化をお知らせします。
<ベーシックコース>デリケートな女性のカラダとココロの健康情報サービス。生理日管理に加えて、あなたにあったカラダやお肌、ココロの状態を365日サポートします。
<ファミリーコース/プレミアムコース>妊活から妊娠・出産までを独自の予測ロジックやアドバイスでサポートするサービス。妊娠しやすいタイミングを「仲良し日」としてお知らせし、妊活を手厚くサポートします。
課金額(税込):ベーシックコース:月額198円、ファミリーコース:月額330円、プレミアムコース:月額 400円
アクセス方法:『ルナルナ』で検索
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- スマートフォンアプリ医療・病院
- ダウンロード