学内で回収した本や古着を、格安販売する学生企画のリユース促進イベントを実施
SDGs目標12「つくる責任・つかう責任」への貢献
千葉大学環境ISO学生委員会では、学内のごみ削減とリユース意識向上を目的に、学生や教職員から古本や古着を回収し、格安で販売するイベントを実施しました。
定価の約4割で販売する「古本市」
環境ISO学生委員会は2008年度から毎年「古本市」を開催しています。
例年1月に卒業生や退職する教員などから本を回収し、4月に古本市を実施しています。
定価の4割程度に値付けをして販売することから、好評につき、今年度は4月の開催に加え、10月も実施しました。
古本市は、学生が学業に必要な書籍を安く購入できるだけでなく、処分される本を削減し、参加者にごみ削減とリユースへの理解を深めてもらうことを目的としています。

【春の開催】
日時:4月9日(水)、10日(木)、11日(金)
12:00~12:50(昼休み)
場所:西千葉キャンパス 総合校舎4・6号館の間の広場
来場者数:164人
売上冊数:64冊
売上額:37,400円
売上寄付先:日本赤十字社の「海外救援金(地域を指定しない海外救援金)」

【秋の開催】
日時:10月7日(火)、8日(水)
12:00~12:50(昼休み)
場所:西千葉キャンパス 総合校舎4・6号館の間の広場
来場者数:187人
売上冊数:113冊
売上額:46,200円
売上寄付先:ユニセフ
全品100円の「古着市」
環境ISO学生委員会は、2022年度にはじめて「古着市」を実施してから、毎年、広場や公民館、子ども向けイベントのコーナーなど様々な場所で開催してきました。
昨年度からはキャンパス内において、古本市と同時開催することで、学内のリユース意識を高めてきました。今年度は10月に実施しました。

日時:10月7日(火)、8日(水)
12:00~12:50(昼休み)
場所:西千葉キャンパス 総合校舎4・6号館の間の広場
来場者数:187人
売上点数:15点
売上額:1,500円
売上寄付先:国際NGOプラン・インターナショナル
附属中学校と連携したフリーマーケットも開催
今年度は教育学部附属中学校の生徒にも協力していただき、中学校内で古着と古本を回収し、リユースの意識を中学生にも広げる企画を実施しました。回収した古着と古本を含めたフリーマーケットを、10月12日に地域の公民館で開催しました。
このフリーマーケットでは、すべて0円で提供する試みをして、たくさんの方に利用していただきました。
日時:10月12日(日)10:00~15:00
場所:轟公民館
来場者数:22人
提供点数:古本89冊、古着64点

企画した学生の声
早川 佳那(工学部2年)
古本市や古着市のリユース活動は、環境負荷の軽減という意義があると考えています。それに加えて、使い終えた本や服を回収し、次に使ってくれる人がいるということは、私自身の喜びにも繋がりました。実際に、古本市での「欲しい本が安く買えた」という利用者の方からの声や、多くの方にご利用いただいたことを嬉しく思います。今後も、このような古本市や古着市を継続して活動をつなげていきたいと考えています。
松井 惺大(法政経学部2年)
子ども用の古本、古着にスポットを当てて、必要としなくなった人の手から必要としている人の手に渡る、という循環を生むことができました。中学生は成長期で、服がすぐ小さくなってしまうけど、まだ着られるのに捨ててしまうのは、環境にもよくないですし、捨てること自体が心苦しいものです。古本も同様で、特に児童書や問題集、参考書等は一定の時期が過ぎたら不要になりますが、それらは他の人にとっては需要があるものです。今回のフリーマーケットはそういった意味でも非常に有意義なものだったと思います。これからもこういった企画を実施し、リユースの輪を広めていきたいです。
佐藤 朋(教育学部2年)
私には姉がいて、小さい頃から姉のお下がりを着ていました。当時の私は「環境のために」と意識していたわけではなく、当たり前のことでしたが、振り返ってみると、そうした日常の何気ない習慣こそが、持続可能な暮らしにつながっているのだと感じました。今回、附属中で集めた古着を活用して開催したイベントでは、子どもから大人まで幅広い世代の方々にご来場いただきました。「こんないいものをもらっていいの!」と嬉しそうに声をかけてくださった方の笑顔が印象に残っています。自分にとってはいらないものでも、誰かにとっては必要なものであることを実感しました。日常の中で、環境に良いことをするのが当たり前になるような社会を目指し、これからも自分にできることから取り組んでいきたいと思います。
千葉大学環境ISO学生委員会について
千葉大学は、環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格であるISO14001を2005年に取得して以来、地域社会に開かれた形でEMSを運用していくことを「環境・エネルギー方針」の柱の1つとして掲げて活動をしています。千葉大学ではEMSを学生主体で運用することを教育の一環としており、2003年に設立された「千葉大学環境ISO学生委員会」が中心となって、学内・地域社会でEMSや様々な環境活動を実施しています。
毎年1~3年生まで約200名が所属し、内部監査員や環境報告書の作成のほか、エネルギー、紙、ごみ、落ち葉の堆肥化、緑化、環境教育など、さまざまな活動を行っています。近年ではSDGsの達成を目指して、企業と連携したプロジェクトも複数実施しています。また、2009年にNPO法人格も取得し、NPO法人として企業と協力して里山保全活動を行ったり、地域の学校へ環境出前授業を行ったりしています。
◆公式サイト https://env.chiba-univ.net/
本件に関するお問い合わせ
千葉大学環境ISO事務局
kankyo-iso@office.chiba-u.jp
Tel:043-290-3572
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