ロヒンギャ難民の間ではしか急増、5歳未満児が82%を占める【共同プレスリリース】

はしかの予防接種拡大実施へ

地面に敷いた1枚のマットの上で眠る子どもたち。 (2017年10月29日撮影) © UNICEF_UN0143049_LeMoyne地面に敷いた1枚のマットの上で眠る子どもたち。 (2017年10月29日撮影) © UNICEF_UN0143049_LeMoyne

【2017年11月10日 コックスバザール(バングラデシュ)発】

 バングラデシュ南部において、最近到着したロヒンギャ難民と受け入れコミュニティの人々の間で、はしかが疑われる症例が増加している事態を受け、政府と国連機関は、過密状態の難民キャンプおよびミャンマーとの国境に近い仮設住居地域で実施している予防接種の規模を拡大しています。

 コックスバザールに新たに到着したロヒンギャ難民と彼らを受け入れているコミュニティの人々のうち、生後6カ月から15歳までの36万人近くを対象に、はしかと風疹の予防接種を、接種歴に関わらず、保健施設や移動予防接種チームを通じて、またバングラデシュへの入国地点で実施します。

 はしかは特に、予防接種を受けておらず、栄養不良状態にある子どもにとって危険な病気で、子どもの命にかかわります。8月末以降、ミャンマーからバングラデシュに逃れてきて、コックスバザールの過密した劣悪な衛生環境に暮らす61万1,000人にとっては、健康上の主要な脅威の一つです。

 11月4日時点、コックスバザールの難民キャンプ、仮設住居地域、および受け入れコミュニティに暮らす人々の間で、はしかが疑われる412件の症例と1人の死亡が報告されています。そのうち、352件がUkhia地区、46件がTeknaf地区、11件が病院で報告されました。398件が新たに到着した難民の間で、14件が受け入れコミュニティの人々の間で発生しています。症例の82%は、5歳未満児によるものです。

 「キャンプや居住地域での過密した環境、栄養不良、および水と衛生施設(トイレ)の深刻な不足により、特に子どもたちが、はしかなどの感染症に罹る危険に晒されています」とユニセフ(国連児童基金)・バングラデシュ事務所代表エドゥアルド・ベイグベデルは述べました。「流行の拡大を止めるには、可能な限り迅速に、子どもたちを守る支援活動を協力して実施する必要があります」
 

 

 

 このような保健危機下では、はしかの脅威が高まるため、保健家族福祉省は、ユニセフ、世界保健機関(WHO)および地域のパートナー団体と協力して、ミャンマーから多数のロヒンギャ難民の流入が始まってから数週間後の9月16日から10月4日の間に、いち早く、はしかと風疹の予防接種キャンペーンを展開しました。生後6カ月から15歳までの子ども13万6,000人近くに、はしかと風疹の予防接種を提供しました。さらに、5歳未満児約7万2,000人に、二価経口ポリオワクチン(bOPV)の接種を行い、はしかに関連する合併症予防のためのビタミンAを投与しました。はしかと風疹の予防接種キャンペーンの実施後も、新たに到着する難民が増え続けており、人々は難民キャンプや仮設住居地域内を移動しているため、すべての子どもに予防接種を受けさせるための挑戦は続いています。

 政府およびパートナー団体の予防接種を担当する70名以上を対象とした研修が終了し、11日から保健施設ならびに移動予防接種チームによる予防接種が開始されます。SubrangおよびTeknafの入国地点では11月1日から予防接種が実施されています。

 保健施設ならびに移動予防接種チームは、2歳未満児を対象に、バングラデシュの拡大予防接種プログラム(EPI)に含まれる、BCG、5価ワクチン、 経口ポリオワクチン、 肺炎球菌ワクチン、および2回分のはしか・風疹ワクチンも提供します。

 追加措置として、はしか患者を治療するためのビタミンA、肺炎のための抗生物質、はしかに関連する下痢症のための経口補水塩(ORS)などの医療品の補強も行っています。難民が暮らす衛生環境を改善するために、浄水剤320万錠と、計1万8,418セットの衛生キットを配布し、9万2,090人を支援しました。

 現在実施している予防接種は、今年8月25日以降コックスバザールに逃れてきたミャンマーからの難民と受け入れコミュニティのために、これまでに数回実施した大規模予防接種を補完するものです。保健家族福祉省とパートナー団体は、9月から10月にかけて13万6,000人を対象としたはしかと風疹の予防接種キャンペーンを実施し、その後90万回分の経口コレラワクチンの接種を2回に分けて行いました。1回目の接種を10月10日から、新たに到着した難民と彼らの受け入れコミュニティの1歳以上の70万人に対して行い、予防効果を高めるために2回目の接種を11月4日から9日にかけて、1歳から5歳までの子ども19万9,472人に対して行いました。さらに5歳未満児23万6,696人に対して、二価経口ポリオワクチン(bOPV)の接種を行いました。

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 危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

<ロヒンギャ難民 緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行)募金口座 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「ロヒンギャ」と明記願います。 *送金手数料は免除されます。
※インターネットからの募金: http://www.unicef.or.jp/kinkyu/rohingya/

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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