ベネッセアートサイト直島「オンライン対話型鑑賞プログラム」の中学・高校向け実証研究を開始
~受講後7割の生徒の自己評価が向上、興味・関心の広がりが顕著~
株式会社ベネッセホールディングス(岡山県岡山市、以下:ベネッセ)は、ベネッセアートサイト直島(以下:BASN)が2010年より開発、実践を積み重ねてきた「BASN対話型鑑賞プログラム」の<オンライン版>について、中学・高校現場での実証研究を2022年から開始しました。
この度の実証研究の目的は、オンラインでのBASN対話型鑑賞の体験を通じて、生徒の変容を客観的に分析・可視化することで、学校現場などに提供する「BASNオンライン対話型鑑賞プログラム」の本格的な開発に活かすことです。
変化が大きく先が見えないVUCAの時代と言われる昨今、教育の現場でも、自身の感性や価値観を深め「自分軸」をもって主体的に課題解決に挑むことやそうした人財の育成の重要性が高まっています。このような背景のもと、主体的に考え行動する人財育成や、教育現場での探究学習への支援の一環として、ベネッセは今回の実証研究を進めていきます。
1.「BASN対話型鑑賞プログラム」とは
BASNは、アート活動を通じて、ベネッセグループの企業理念である「ベネッセ=よく生きる」を体現する場となることを目指しています。ベネッセでは、アート作品の鑑賞を通じて主体的に考える場を提供したいという想いから、2010年にBASNの美術施設で対話型鑑賞プログラムを導入、さらに2019年からはフィールドをベネッセアートサイト直島全体に広げたBASN独自の学びの体験プログラム「BASN Learning &Practice(以下:BASN L&P)」を開発し、幅広い世代(学校や企業、団体等を含む)に6つの要素(「①見る、②(場を)読む、③知る、④表現する、⑤提案する、⑥(視野を)広げる」)から構成する学びの機会を提供しています。その中の①「見る」を活用したプログラムとして「BASN対話型鑑賞プログラム」を位置付けています。直近の2021年度は企業・学校等に対して約30件の実施実績があり、2022年度の受注件数は前年を上回る見込みです。
■「BASN対話型鑑賞プログラム」で養う力・鑑賞作品の特徴
本プログラムで鑑賞するBASNの現代アート作品には特定の解釈がなく、解釈の可能性は人それぞれに異なり無限大です。そのようなアート作品について、問いかけたり対話したりすることで、参加者の表現力、他人と異なる意見を認め合う共感力、批判的思考力、想像力などを養うことができます。
また、BASNの作品には、周囲の自然や人々の営みをテーマにしたもの(※)も多く、作品鑑賞を通じて考えたことから、自己理解に加えて社会課題やテーマに関する理解も深まり、思考や視野を広げることができます。
2.中学・高校向け「BASNオンライン対話型鑑賞プログラム」を用いた実証研究の概要
■実証研究の概要
実施目的:
・対話型鑑賞の技法を用い、対話を通じて非認知能力を高める学びの可能性を検証するための基礎研究。
・対話に基づいた学びの価値や効果を客観的に可視化。学習指導要領に基づいたカリキュラムを必要とする学校現場を支援。
アフターワークで学びを後押しします。
研究期間:第1期 2022年3月~7月(終了)
実施校:水都国際中学校(大阪)、倉敷商業高校(岡山)、津山東高校(岡山)、修道中学校・高校(広島)
研究方法:オンラインを利用した対話型鑑賞講座を3回実施(1回45分)。受講前と受講後の生徒自身の自己評価アンケートを実施、アンケートと各講座での生徒個別発言内容の2観点について検証し、学校帳票・生徒個人帳票を出力。
参考)参加した生徒・教育現場の声) 動画配信中:https://youtu.be/UWcyya2Z72Q
□第1期検証結果サマリー
非認知能力を含めた自己評価全体について、受講前の数値と全講座受講後の数値との差分平均値を見た場合、47名中37名(78.7%)で自己評価が向上していました。
アンケート項目のうち特に自己評価(5段階評価)が向上した項目は、興味・関心の広さについて(+0.49ポイント)、自己理解(+0.47ポイント)、やり抜く力(根気)(+0.39ポイント)など。見知らぬ作品を注意深く見ること、他者の意見を聞くことで興味・関心の観点が広がったこと、他者との意見との違いから自分の発想・見解などの理解が進んだこと、注意深く作品を見ることでの楽しさを知り、より根気よく見てみることに気づいた点などが挙げられます。
3.今後の展開
・実証研究の規模をさらに拡大、検証データを増やし、オンライン対話型鑑賞の生徒個人への効果や学校全体での学びの効果について実証していく。現在、修道高校、水都国際中学校での授業カリキュラムとしての導入も検討中。
・学校現場での対話型鑑賞の活用支援を検討。
・ベネッセグループにおける同研究に基づいた新商品開発の基礎研究として活用。
ベネッセは今後も、作品鑑賞を媒介として「変化が大きく正解のない時代を生き抜く力を身に付ける」教育プログラムの開発に力を入れてまいります。
「ベネッセアートサイト直島」について https://benesse-artsite.jp/
「ベネッセアートサイト直島」は、瀬戸内海の直島、豊島、犬島を舞台に株式会社ベネッセホールディングス(岡山県岡山市)、公益財団法人 福武財団(香川県香川郡直島町)が展開しているアート活動の総称です。アートを媒介とした地域づくりに30数年にわたって取り組んでおり、地域に暮らす人々とともに新しい価値を生み出し、「Benesse=よく生きる」を世界へ発信しています。ベネッセアートサイト直島は、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて策定したベネッセグループの「サステナビリティビジョン」においても、重点活動の1つとして、「地域との価値共創」の中核を担っています。」
<ご参考>
【ベネッセアートサイト直島で提供する教育プログラム BASN L&P】
https://benesse.jp/search.html?search=%E7%9B%B4%E5%B3%B6
変化が大きく先が見えないVUCAの時代と言われる昨今、教育の現場でも、自身の感性や価値観を深め「自分軸」をもって主体的に課題解決に挑むことやそうした人財の育成の重要性が高まっています。このような背景のもと、主体的に考え行動する人財育成や、教育現場での探究学習への支援の一環として、ベネッセは今回の実証研究を進めていきます。
1.「BASN対話型鑑賞プログラム」とは
BASNは、アート活動を通じて、ベネッセグループの企業理念である「ベネッセ=よく生きる」を体現する場となることを目指しています。ベネッセでは、アート作品の鑑賞を通じて主体的に考える場を提供したいという想いから、2010年にBASNの美術施設で対話型鑑賞プログラムを導入、さらに2019年からはフィールドをベネッセアートサイト直島全体に広げたBASN独自の学びの体験プログラム「BASN Learning &Practice(以下:BASN L&P)」を開発し、幅広い世代(学校や企業、団体等を含む)に6つの要素(「①見る、②(場を)読む、③知る、④表現する、⑤提案する、⑥(視野を)広げる」)から構成する学びの機会を提供しています。その中の①「見る」を活用したプログラムとして「BASN対話型鑑賞プログラム」を位置付けています。直近の2021年度は企業・学校等に対して約30件の実施実績があり、2022年度の受注件数は前年を上回る見込みです。
■「BASN対話型鑑賞プログラム」で養う力・鑑賞作品の特徴
本プログラムで鑑賞するBASNの現代アート作品には特定の解釈がなく、解釈の可能性は人それぞれに異なり無限大です。そのようなアート作品について、問いかけたり対話したりすることで、参加者の表現力、他人と異なる意見を認め合う共感力、批判的思考力、想像力などを養うことができます。
また、BASNの作品には、周囲の自然や人々の営みをテーマにしたもの(※)も多く、作品鑑賞を通じて考えたことから、自己理解に加えて社会課題やテーマに関する理解も深まり、思考や視野を広げることができます。
※BASNの作品の特徴:主にその場所に帰属する作品や置かれる場所の特性を活かした「サイト・スペシフィックワーク」や依頼されたアーティストが設計段階から関わり制作する恒久展示のアート作品「コミッション・ワーク」で構成されています。
2.中学・高校向け「BASNオンライン対話型鑑賞プログラム」を用いた実証研究の概要
■実証研究の概要
実施目的:
・対話型鑑賞の技法を用い、対話を通じて非認知能力を高める学びの可能性を検証するための基礎研究。
・対話に基づいた学びの価値や効果を客観的に可視化。学習指導要領に基づいたカリキュラムを必要とする学校現場を支援。
▲「BASN対話型鑑賞プログラム」講座(授業)終了後も、参加者の“考える”を促す設計。
アフターワークで学びを後押しします。
研究期間:第1期 2022年3月~7月(終了)
実施校:水都国際中学校(大阪)、倉敷商業高校(岡山)、津山東高校(岡山)、修道中学校・高校(広島)
研究方法:オンラインを利用した対話型鑑賞講座を3回実施(1回45分)。受講前と受講後の生徒自身の自己評価アンケートを実施、アンケートと各講座での生徒個別発言内容の2観点について検証し、学校帳票・生徒個人帳票を出力。
参考)参加した生徒・教育現場の声) 動画配信中:https://youtu.be/UWcyya2Z72Q
□第1期検証結果サマリー
非認知能力を含めた自己評価全体について、受講前の数値と全講座受講後の数値との差分平均値を見た場合、47名中37名(78.7%)で自己評価が向上していました。
<表1>
※図1・表1共に受講生徒アンケート有効データ47名の数値
アンケート項目のうち特に自己評価(5段階評価)が向上した項目は、興味・関心の広さについて(+0.49ポイント)、自己理解(+0.47ポイント)、やり抜く力(根気)(+0.39ポイント)など。見知らぬ作品を注意深く見ること、他者の意見を聞くことで興味・関心の観点が広がったこと、他者との意見との違いから自分の発想・見解などの理解が進んだこと、注意深く作品を見ることでの楽しさを知り、より根気よく見てみることに気づいた点などが挙げられます。
3.今後の展開
・実証研究の規模をさらに拡大、検証データを増やし、オンライン対話型鑑賞の生徒個人への効果や学校全体での学びの効果について実証していく。現在、修道高校、水都国際中学校での授業カリキュラムとしての導入も検討中。
・学校現場での対話型鑑賞の活用支援を検討。
・ベネッセグループにおける同研究に基づいた新商品開発の基礎研究として活用。
ベネッセは今後も、作品鑑賞を媒介として「変化が大きく正解のない時代を生き抜く力を身に付ける」教育プログラムの開発に力を入れてまいります。
「ベネッセアートサイト直島」について https://benesse-artsite.jp/
「ベネッセアートサイト直島」は、瀬戸内海の直島、豊島、犬島を舞台に株式会社ベネッセホールディングス(岡山県岡山市)、公益財団法人 福武財団(香川県香川郡直島町)が展開しているアート活動の総称です。アートを媒介とした地域づくりに30数年にわたって取り組んでおり、地域に暮らす人々とともに新しい価値を生み出し、「Benesse=よく生きる」を世界へ発信しています。ベネッセアートサイト直島は、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて策定したベネッセグループの「サステナビリティビジョン」においても、重点活動の1つとして、「地域との価値共創」の中核を担っています。」
<ご参考>
【ベネッセアートサイト直島で提供する教育プログラム BASN L&P】
【「BASN L&P」の体験を通じて「よく生きる・Well Being」の思考が深まっていくイメージ】
●BASNでの各種学びの実践例のご紹介「ベネッセ 教育情報サイト|育児から受験まで役立つ情報」
https://benesse.jp/search.html?search=%E7%9B%B4%E5%B3%B6
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