【廃線跡は都会にも存在する!】東京・大阪・名古屋・京都・福岡…消えた路線の「なぜ」を解き明かす!『都会の鉄道廃線跡 探究読本』10月17日発売。
再開発、新線の建設、物流のシフト、戦争…が、驚きの景観を生んだ! 街なかに埋もれた「鉄路の跡」の知られざる歴史と謎に迫る!!

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)より、石川雅洋著『都会の鉄道廃線跡 探究読本』(税込定価1,892円)を、2025年10月17日に発売いたします。
「鉄道の廃線」と聞くと、多くの人はローカル線をイメージすることが多いでしょう。しかし、「鉄道の廃線跡」は都会のすぐそばにも存在し、私たちの日常に溶け込んでいます。
本書は、都会で出会うことができる廃線跡にスポットを当て、廃線までの歴史、現在の廃線跡がどうなっているのか、そして見所などを解説。
◎東京湾の貨物輸送を支えた東京都港湾局専用線
◎廃止後も、駅舎が開業時の姿で残る阪堺電車上町線
◎地下鉄にその役目を譲って消えた国鉄筑肥線
◎都心への新ルート開通で短命に終わった京成白鬚線
◎「永遠の杜」づくりに深く携わった明治神宮造営局引込線
◎前代未聞!名古屋城の外堀跡を走った名鉄瀬戸線
◎廃線跡が「大震災からの復旧」に役立った阪急上筒井線
――など、全国の都市に残る59の廃線跡の知られざる歴史を、豊富な地図と写真とともに解き明かしていきます。
■「都会の廃線跡」の知られざる魅力とは
著者「まえがき」より、一部抜粋
鉄道にかんする趣味は多岐にわたるが、なかでも「廃線跡散策」はひときわ特異なジャンルといえる。鉄道趣味でありながら、列車に乗ること、さらには列車の姿を見ることすらない。いうなれば、過去の鉄道の記憶を追い続ける趣味である。
その魅力は、列車の走っていた痕跡を発見したときの不思議な興奮にある。レールが完全に撤去されていても、古地図や歴史的な資料を手がかりに、かつて鉄道が通っていた姿を想像しながら辿る楽しみがある。こうした過程を通じることで、その場所の歴史に対する理解が深まったような感覚を得ることもできる。この趣味は鉄道ファンだけでなく、歴史や地理に興味をもつ人々にも興味深い分野である。
廃線といえば地方のローカル線を思い浮かべる方も多いだろうが、じつは都会にも意外なほど多くの廃線が存在している。都会の鉄道が廃線になった理由はさまざまで、都市渋滞を避けるための高架化や地下化、利便性を求めた路線変更、また貨物輸送の減少などがある。戦時中に物資を運ぶためにつくられた都市部の鉄道が、戦後に需要がなくなって廃線になった例も少なくない。もちろん、ローカル線の廃線と同様に、乗客の減少が原因で廃止となった「都会の廃線」もある。
「都会の廃線跡」は、思ったよりも身近に存在している。古地図を眺めていると、思いもよらなかった鉄道の存在に気づくことがあるだろう。ふだん歩いている道が、じつは鉄道の跡だったなんてこともよくあることから、発見するのが簡単であるという点でも魅力的だ。実際に訪れ、その廃線理由を追いかけるうちに、その街の歴史を垣間見ることができるのも、この趣味の楽しさのひとつだ。
私も何年もかけて、各地の廃線を訪れてきたが、本書の執筆にあたって、都会にもまだまだ知らない廃線が残っていると感じた。まさに都会の歴史であり、そしてミステリーである。この本が、みなさんの「都会の廃線跡」散策の一助となり、新たな発見と楽しみを提供できれば幸いである。
鉄道ファンは必読、ミステリアスな都市の歴史も楽しめる、石川雅洋さんの最新刊『都会の鉄道廃線跡 探究読本』発売に、ぜひご注目ください!
■『都会の鉄道廃線跡 探究読本』もくじ
1章 東京都心部の廃線跡を探究する
都電芝浦線/東京市場貨物線/京王線/明治神宮造営局引込線/都電13系統/中央本線/火薬運搬軌道/東急東横線
2章 大阪の廃線跡を探究する
桜ノ宮線/梅田貨物線/南海天王寺支線/南海平野線/阪和貨物線/大阪臨港線/阪堺電車上町線/三宝線(大阪市電阪堺線)/京阪本線/大阪市場貨物線
3章 東京の廃線跡を探究する
東京都港湾局専用線 豊洲各線・晴海線/都電砂町線(城東電気軌道)/東急砧線/京成白鬚線/目黒蒲田電鉄新奥沢線/下河原線/武蔵野競技場線/東武啓志線/東京陸軍兵器補給廠専用線/東京砲兵工廠電気軌道線/北王子線・須賀線
4章 名古屋・京都の廃線跡を探究する
名古屋港線/南方貨物線/名鉄瀬戸線/名鉄小牧線/桃花台新交通桃花台線/京都市電伏見線・堀川(北野)線/京阪京津線/東海道本線旧線
5章 東日本の廃線跡を探究する
定山渓鉄道線/仙石線/信越本線貨物支線/陸軍鉄道連隊演習線/西武安比奈線/京急大師線/小田急向ヶ丘遊園モノレール線/東急東横線/山下臨港線/横浜港瑞穂埠頭貨物線/横浜市電本牧線
6章 西日本の廃線跡を探究する
近鉄奈良線旧線/尼崎港線/阪神武庫川線/神戸臨港線/兵庫臨港線/阪急上筒井線/姫路市営モノレール/宇品線/大蔵線/筑肥線/勝田線




■著者紹介 石川雅洋 いしかわ・まさひろ
1968年、兵庫県生まれ。京都府在住。幼少期から父の転勤で全国をめぐり、鉄道旅行や地理・歴史に親しむ。紀行作家・宮脇俊三の著作に触れたことを契機に、鉄道廃線跡の調査をライフワークに。鉄道のみならず、バイクや自動車、自転車、徒歩、そして電動キックボードまでを駆使して全国の廃線跡を探訪し、その調査記録をみずからのサイト『廃線の旅 鉄路の旅』で紹介している。
■書誌情報

書名:都会の鉄道廃線跡 探究読本
著者:石川雅洋
仕様:四六判単行本/並製/200ページ
発売⽇:2025年10月17日
税込定価:1892円(本体1720円)
ISBN:978-4-309- 29545-9
装丁:スタジオ・ファム
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