閉園した「みさき公園」から受け継いだいのち バンドウイルカがアドベンチャーワールドで再び出産
未来へつなぐ、いのちのバトン
アドベンチャーワールド（和歌山県白浜町）で、２０２５年１１月６日（木）にバンドウイルカの赤ちゃんが１頭誕生しました。
赤ちゃんの父親・母親はいずれも、２０２０年３月に閉園した「みさき公園」から同年６月に当パークへ受け入れた個体で、みさき公園から受け継いだいのちから新たないのちが生まれたことになります。母親は、これまで４回の出産経験があり、アドベンチャーワールドでは今回が２度目の出産ですが、前回は残念ながら育成には繋がらず飼育チームにとって悔しい結果となりました。今回の出産では、授乳行動や赤ちゃんの順調な成長が確認されており、「託されたいのちを未来につなぐ」ことを目指してきた鯨類繁殖プロジェクトチームの大きな一歩となります。
現在親子はバックヤードのプールで暮らしております。赤ちゃんの今後の成長をあたたかく見守ってください。
【バンドウイルカの赤ちゃんについて】
■出生日：２０２５年１１月６日（木）午後９時１７分誕生
■性別：メス
■体長：推定１２０ｃｍ
■体重：推定２０ｋｇ
【バンドウイルカの出産・子育てについて】
赤ちゃんは母親を含むメスの群れの中で行動し、まわりのイルカたちも子育てをサポートします。
また、出産・子育て経験のないイルカたちはこの機会に子育ての様子を観察し、学習します。
【アドベンチャーワールド 鯨類繁殖プロジェクトについて】
アドベンチャーワールドでは鯨類の繁殖技術の向上を目的に、２０１６年１２月に鯨類繁殖プロジェクトチームを結成しました。鯨類の繁殖は流死産や、正常に出産した場合でも授乳不良等により順調な育成に至らない場合が多く、非常に難しいとされていることから、繁殖に積極的に取り組むとともに出生後の育成率向上を目標に掲げています。
【アドベンチャーワールド 鯨類繁殖実績】
◇オキゴンドウ
１９８１年～２０２２年に１０回出産 １頭育成
◇バンドウイルカ
１９８４年～２０２５年に７０回出産（今回の出産含む） ２２頭育成
◇カマイルカ
１９８１年～２０２５年に１５回出産 ３頭育成
１９８８年誕生個体：（公社）日本動物園水族館協会 繁殖賞（※）受賞
◇ハナゴンドウ
２０１２年～２０１９年に６回出産 育成成功例なし
※（公社）日本動物園水族館協会に加盟する園館で、飼育動物の繁殖に成功し、かつそれが日本で初めてであった場合に与えられます。
【アドベンチャーワールド 鯨類飼育頭数】
◇オキゴンドウ
２頭（オス １頭、メス １頭）
◇バンドウイルカ
２８頭（オス１０頭、メス１８頭）※今回出生を含む
◇カマイルカ
９頭（オス ２頭、メス ７頭）
◇ハナゴンドウ
３頭（オス ２頭、メス １頭）
【バンドウイルカについて】
■分類：クジラ目マイルカ科
■学名：Tursiops truncatus
■英名： Bottlenose Dolphin
■生息地：世界中の温帯から亜熱帯に分布しています。
■食性：アドベンチャーワールドでは主にサバを与えています。
■繁殖：妊娠期間は１２か月程で、通常は１産１子です。メスは５歳から１２歳で性成熟を迎え、オスは１０歳から１２歳で性成熟を迎えます。
■寿命：５０年程度
■特徴：全体的に灰色ですが、体の上側のほうは色が濃く下側は明るく白に近い色になっているのが特徴的です。
体⻑︓２５０〜３８０ｃｍ
体重：２００〜４００ｋｇ
【アドベンチャーワールド「SDGs宣言・パークポリシー」】
https://www.aws-s.com/parktheme-sdgs/
アドベンチャーワールドは、「いのちを見つめ、問い続ける。いのちの美しさに気づく場所。」として、すべての生命にSmile（しあわせ）が溢れる豊かな未来の地球の姿をパークで体現します。パークという“小さな地球”を通して、関わるすべての人の人生が豊かになるように、動物たちの生命がずっとつながっていくように、自然や資源が循環し再生するように、未来のSmileを創り続けていきます。
【SDGsについて】
SDGsとは「持続可能な開発目標（Sustainable Development Goals）」のことです。社会が抱える問題を解決し、世界全体で２０３０年をめざして明るい未来を作るための１７のゴールと１６９のターゲットで構成されています。２０１５年９月、ニューヨーク国連本部において１９３の加盟国の全会一致で採択された国際目標です。
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