この物語は「Nujabes」と「haruka nakamura」の間で行われた会話がスタートだった。語られることのなかった物語を、20年経った今、奏でる。
「このアルバムをHydeoutからリリースしよう」
nica「melodica」のアルバムについてNujabesはharuka nakamuraにそう話していた。
しかし、既に完成から年月も経ち、初めての宅録によるデモアルバムとして作っていた感覚があったため「これを基礎に共に新たなアルバムを作りましょう」とナカムラは答えた。
そして完成したのが「MELODICA」(2012)。
いくつかの楽曲、AURORA、sunset line、delightなどはミックスやアレンジを若干変更しつつも、ほぼnicaの頃の状態のまま収録された。
アルバム発表はNujabesの没後になってしまったが、その原型にはこのnicaというプロジェクト名での「melodica」があったのである。
Nujabesとリメイクし、広く世界に知られることとなる「Lamp」や、アルバムタイトル「melodica」という曲などもこの時点で既に作曲していたのだが、まだレコーディングがされておらず未収録。
今作品は当時100枚限定でメンバーが手刷りし、ライブなどで販売していたが、その後「Lamp」のレコードに付属CDとして特典された。しかし、その物語が語られることはなかった。
「Nujabes Pray Reflctions」(2021)を発表したことにより、物語の出発点を振り返るタイミングが訪れた。
今回、マスタリングを新たにHydeout Productionsからの正式リリースとなる。
20年前、MDRなどで作った宅録デモアルバム。この作品が全てのスタートだった。
●作品情報
アーティスト:nica, haruka nakamura
タイトル:melodica
発売日:2023年8月8日(火)
各種配信サービス:https://lnk.to/melodica
レーベル:Hydeout Productions
●トラックリスト
1. Cadenza
2. Casa
3. Summer Time (Lyric: haruka nakamura)
4. Delight
5. Sound Escape
6. Aurora
7. Under The Sun
8. 4World
9. Cadenza 2
10. Sunset Line
All track composers and arrangers: nica, haruka Nakamura
●nica profile
2004年頃、結成。1stアルバム発表前のharuka nakamura(guitar、サンプラーなど)と青森からの幼馴染であるtoshiaki hamada(bass)による活動初期のプロジェクト。彼らは10代の頃から、幾つかのバンド活動を共にしてきたが、nicaは本格的に音楽活動を始める転機となった。PCは使わず、サンプラーでMDR宅録制作。アンビエント、エレクトロニカ、ヒップホップ、ボサノバ、ジャズ、ニューエイジ、ポストクラシカルなどがミックスされ当時これから波が来ようとしていた個性的なサウンドを構築。メンバーは二人を基本に、キーボードでryodoが参加。アルバムのデモ音源などをネットにアップロードしたことにより、Nujabesや様々な国内外レーベル、アーティストなどから声がかかる。六本木super deluxeで初ライブを敢行。その後、浅草アサヒアートスクエア、江ノ島freedom sunsetなどライブを重ね、バンドメンバーも増加していき、やがてkadanというバンドになっていった。
●haruka nakamura profile
15歳で音楽をするため上京。2008年1stアルバム「grace」を発表。それまで主にギターを弾いていたが、2ndアルバム「twilight」以降、ピアノを主体に音楽を作るようになる。ミュート・ピアノソロアルバム「スティルライフ」「Nujabes Pray Reflections」など、いくつかのオリジナル・アルバムを発表。THE NORTH FACEとのコラボレーションで原宿の新店舗ビルSphereのために四季を通じて四枚のアルバムをリリースするシリーズ「Light years」はカセットテープでリリースするなど話題に。初期作品からほぼ全てのアルバムが時を経ても要望がありアナログレコード化され再発売を続けている。2020年より自主レーベル「灯台」を立ち上げ、「灯台通信」で手紙のように自身の言葉を伝える発信を行う。北海道の馬だけが取り残された島「ユルリ島」とのMVや、ナチュラルワイン「BEAU PAYSAGE」とのワイン、画家ミロコマチコとのライブペインティング、ミナペルホネンのコレクション映像の音楽、写真家・川内倫子とのコラボレーションライブなど多岐に渡る。杉本博司「江之浦測候所オープニング特別映像」などの映像音楽を手掛け、NHK「ひきこもり先生」Hulu「息をひそめて」TVドキュメンタリー「安藤忠雄・次世代へ告ぐ」TVアニメ「TRIGUN STANPEDE」任天堂「どうぶつの森」など、ドラマ、映画、CMなどの音楽を担当。長い間、旅をしながら音楽を続けていたが、2021年より故郷・北国に帰り音楽をすることにした。
Instagram: https://www.instagram.com/_casa/
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