新型コロナウイルス感染症拡大とリーマンショックの比較分析
~建設業の雇用動向に与えた影響を比較する~
【本件のポイント】 ・建設業の雇用動向に及ぼす影響について、新型コロナウイルス感染症拡大とリーマショック時を比較分析した ・リーマンショック時、新型コロナウイルス感染症拡大時、いずれにおいても建設技術者数は減少していない ・新型コロナウイルス感染症拡大はリーマンショック時ほどには建設業の人材需要の低下をもたらしていない |
■リーマンショックでは就業者は54万人減少、新型コロナウイルス感染症拡大でも同程度の減少が危惧される
建設業の就業者数はリーマンショックが発生した2008年には対前年2.7%減(15万人減)、2009年は同3.7%減(20万人減)、2010年も同3.7%減(19万人減)となり、3年間で就業者数は54万人減少しました(図表①)。一方、コロナウイルス感染症拡大が発生した2020年の1月~7月の平均就業者数を見ると、対前年2.6%減(13万人減)とリーマンショックの初年時とほぼ同じ減少率になっており、今後の感染拡大の状況次第ではリーマンショック時レベルの就業者数の減少が危惧されます。
【図表① 建設業の就業者数の推移】
*2011年は岩手県,宮城県及び福島県を除く結果 *2020年は1月~7月の平均
■リーマンショック時、新型コロナウイルス感染症拡大時、いずれにおいても建設技術者数は減少していない
建設技術者数について見ると、2008年30万人、2009年31万人、2010年30万人となり、ほぼ横ばいで推移しています。今回のコロナウイルス感染症拡大時についても2020年の1月~7月の平均では前年よりも1万人増加しており、どちらのケースでもマイナスの影響は受けていません(図表②)。
【図表② 建設技術者数の推移】
*2011年は岩手県,宮城県及び福島県を除く結果 *2020年は1月~7月の平均
■リーマンショック時と比較すると建設業の人材需要は堅調
次に建設業の新規求人数の推移を見ると、2008年には対前年32.1%減、2009年は同22.5%減と大幅に減少していますが、新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年1月から7月平均の新規求人数は、同6.7%減であり、リーマンショック時と比較すると人材需要はそれほど大きく低下していません(図表③)。
【図表③ 建設業の新規求人数の推移】
*2020年は1月~7月の平均
建設技術者の新規求人数についても、2008年は17.2%減、2009年は22.1%減と落ち込みましたが、2020年1月から7月までの平均の新規求人数は、同9.4%減であり、リーマンショック時よりも減少率は低くなっています(図表④)。
【図表④ 建設技術者の新規求人数の推移】
*2020年は1月~7月の平均
■ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)のコメント
2020年の1月~7月までの建設業及び建設技術者の新規求人数から見ると、新型コロナウイルス感染症拡大はリーマンショック時ほどには建設業の人材需要の低下をもたらしていないことが分かります。その大きな要因としては、建設業が慢性的に人手不足の状況だということが考えられます。建設業の就業者数はリーマンショックで54万人減少し、その後、東日本大震災の復興需要や景気の回復によって建設工事量が増加しているにもかかわらず、建設業の就業者は増加しておらず慢性的に人手不足の状況にあります(図表⑤)。
働き手となる生産年齢人口は2009年の8149万人から2019年には642万人減少して7507万人となり、今後も減少が続くと推計されていることを踏まえると、建設業における人手不足の状況はコロナショック後も暫くは続くのではないかと考えられます。
【図表⑤ 建設工事出来高と建設業就業者数の推移】
ヒューマンタッチ株式会社 会社概要 ------------------------------
●代表者:代表取締役 髙本 和幸
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1F
●資本金:1億円
●コーポレートサイトURL:https://human-touch.jp/
●ヒューマンタッチ総研サイトURL:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/
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