「天気」をキーワードに工芸の魅力に迫る「工芸と天気展」が国立工芸館(金沢市)にて開幕!
人間国宝18名を含む石川県ゆかりの作家を中心に北陸の気候が育んだ工芸の美と技をご紹介

令和6年1月に発生した能登半島地震の被災地の一日も早い復興を祈念し、12月9日(火)から2026年3月1日(日)まで、国立工芸館(石川県金沢市)にて「移転開館5周年記念 令和6年能登半島地震復興祈念 工芸と天気展 ―石川県ゆかりの作家を中心に-」を開催します。
日本海に面し、豊かな山々を有する湿潤な気候の北陸地方。こうした気候は四季を通して人々の暮らしと関わりながら、北陸地方の工芸に恵みをもたらしてきました。たとえば、空気中の湿度を取り込むことで固まる漆にとって、潤いを含んだ空気は好条件です。また、冬の深雪は、山の土壌や岩盤に染み込んでやがて河川の水となり、かつては加賀友禅の一工程であった「友禅流し」を支えてきました。
天気は一日として同じものはなく、刻一刻と変化します。天気が変わりやすく、長く厳しい冬を過ごす北陸地方では、雲や風の変化に敏感になり、空を見上げる機会も多い一方、だからこそ春の訪れにひとしおの喜びを感じることもあります。
この地に生きる作家たちがとらえた移ろいゆく空もよう、春の息吹を感じさせる作品を通して、北陸の天気のもとで育まれた表現をお愉しみください。
展示風景


展示作品


■展示内容
第1章 天気と生きる、天気とつくる
「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど、北陸地方の天気は移ろいやすいことに特徴があります。こうした天気に対して、工芸の作家はどのように寄り添いながら作品をつくってきたのでしょうか。工芸と天気の関わりを通して、工芸の多彩な魅力に迫ります。
第2章 空を見上げて/春を待つ
雲や雪など天気にまつわる現象をとらえた作品を紹介します。作家のまなざしを通して、北陸の空もようをお愉しみください。また、長く厳しい冬を過ごす人々にとって、春の訪れにはひとしおの喜びがあります。水ぬるむ季節に想いを馳せながら、春の息吹を感じる作品も紹介します。
■開催概要
展覧会名:移転開館5周年記念 令和6年能登半島地震復興祈念 工芸と天気展―石川県ゆかりの作家を中心に-
会期:2025年12月9日(火)-2026年3月1日(日)
会場:国立工芸館2階(石川県金沢市出羽町3-2)
開館時間:9:30-17:30 ※入館は17:00まで
休館日:月曜日(ただし1月12日、2月23日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、
1月13日、2月24日
観覧料:一般1,200円(1,100円)、大学生700円(600円)、高校生500円(400円)
*( )内は20名以上の団体料金および割引料金
*いずれも消費税込
*中学生以下、障害者手帳をご提示の方とその付添者(1名)は無料
*「工芸と天気展」の観覧券で国立工芸館1階「ひと、能登、アート。」もご観覧いただけます。
主催:国立工芸館
特別協力:北國新聞社
お問い合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:https://www.momat.go.jp/craft-museum/exhibitions/565
■同時開催
令和6年能登半島地震・令和6年奥能登豪雨復興支援事業
ひと、能登、アート。 文化財がつなぐ。Art for the Noto Peninsula
能登半島地震、奥能登豪雨からの復興を文化の力で応援するため、東京国立博物館をはじめとする都内の美術館・博物館が所蔵する多彩な作品が金沢の3つの美術館に集結。当館では工芸作品を中心に国宝や重要文化財をはじめ誰もが知る名品の数々をご覧いただきます。
会場:国立工芸館1階
主催:石川県立美術館、金沢21世紀美術館、国立工芸館、石川県、金沢市、東京国立博物館
*「工芸と天気展」の観覧券でご観覧いただけます。
展覧会公式サイト:https://www.momat.go.jp/craft-museum/exhibitions/566


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