NEC、AIによって安全運転指導のアドバイスを自動生成する新機能を追加し、安全運転支援サービス「くるみえ」を強化

日本電気株式会社

 NECは、車両を使用する企業向けに、ドライブレコーダーで記録した映像や各種データを活用して安全運転を支援するクラウドサービス「くるみえ」に、AIを活用し、危険運転の映像データなどから安全運転指導のアドバイスを自動生成する新機能を追加し、本日より販売開始します。

<くるみえサービスイメージ>

URL:https://jpn.nec.com/kurumie/index.html

 新機能では、5台以上の車両を使用する際に拠点ごとで選任が必要となる安全運転管理者の負担軽減とスキル平準化を図るため、AIが対処優先度の高いヒヤリハットシーンの自動抽出やドライバーごとの課題傾向分析などを行い、危険運転に対する具体的な改善ポイントを自動生成する機能を新たに提供します。

 これにより、指導スキルの高い安全運転管理者の配置が難しい組織でも、少人数や未経験者による運転指導の品質のばらつきを解消し、運転者に対する安全運転指導業務のさらなる高度化と効率化を図り、企業の安全運転管理を支援します。

 なお、本機能は、NECが長年培ってきた映像認識AIと生成AI(大規模言語モデル:LLM)を融合させた技術を産業適用したものです。(注1)

<安全運転指導のアドバイスイメージ>

【新機能の主な特長】

1.ヒヤリハット動画から注目するべきシーンをピックアップ

 新機能では、映像認識AIを活用することで、各車両のドライブレコーダーで記録した膨大な映像から、横断歩道や赤信号など、安全運転上の観点から特に警戒が必要な場面を優先的に抽出し、自動的にタグ付けを行うことができます。

 これにより、安全運転管理者は重要な映像を短時間で確認できるようになり、従来目視で行っていた動画抽出にかかる時間の削減とヒューマンエラーの防止を実現し、業務効率を大幅に向上することが可能です。

2.安全運転を支援するためのアドバイスを自動で提示(注2)

 安全運転管理者がドライバーに安全運転指導を行う際のアドバイスを、映像認識AIと生成AIにより、ヒヤリハット動画から自動生成します。映像認識AIが映像解析技術を活用して危険運転が発生した場面を分析し、生成AIがさまざまな運転指導の実例を参照しながら、説明文を自動で作成することで、管理者は具体的なアドバイスを効率よく行うことができます。

 例えば、赤信号で急停車しているケースでは、「速度は控えめにして、黄色信号を認識したら足をアクセルではなく、ブレーキにのせることが余裕を持った停止につながります」といった、状況に応じた実践的なアドバイスを提案します。これにより管理者ごとに異なる指導経験の差を埋めることができ、組織全体の安全基準の平準化を支援します。

3.分類検索によりドライバーごとの課題や事故の傾向分析が可能

 記録映像のタグ付けでは、危険運転シーンを横断歩道・赤信号といった種別で分類して検索することが可能です。また、「くるみえ」で検知した映像にはあらかじめドライバーの情報も記録されているため、例えば、特定のドライバーが赤信号時のヒヤリハットを起こしやすいなどの傾向を検出することができます。管理者はドライバーごとに課題の傾向を分析できるため、個別の指導やトレーニングに活用できます。

 さらに、類似した事例を集めて事象の背景やリスク要因を多角的に把握し、総合的な安全運転戦略を策定することも可能です。事故傾向の分析を通じて運行計画の見直しや時間帯ごとの指導強化といった、組織全体の対策にも役立てることができます。

【販売価格、提供開始日】

サービス名

販売価格

提供開始日

くるみえ 生成AIバージョン

個別見積もり

2025年10月14日

 昨今、交通事故の削減やドライバー負荷軽減に対する社会的要請が高まる中、自動運転技術の進展が進む一方で、実際の運転管理は依然として人が主体となっています。車両を利用する企業では、安全対策の推進にあたり、さまざまな課題に直面しています。特に、運行データやヒヤリハット映像が日々蓄積されることで、管理者による映像の抽出・確認作業に膨大な時間と労力がかかり、その結果、個々の運転者へのきめ細かい指導が行き届かなかったりするといった課題が顕在化しつつあります。こうした不十分な安全管理は、業務停止リスクにつながる重大な問題と認識されています。

 NECは、これらの課題に対応するため、AIにより安全運転管理者の負担軽減とスキル向上を効率化する機能を新たに提供し、今後も企業がより少人数かつ省力で効率的な安全運転管理体制を構築できるよう支援していきます。

 NECはDXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなど、End to Endのサービスを提供しています。さらに、従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し、その価値創造モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」(注3)として体系整理しました。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導きます。

以上

(注1) 第38回 独創性を拓く 先端技術大賞 社会人部門「経済産業大臣賞(最優秀賞)」
   https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000991.000078149.html

(注2) 特許出願中(2025年9月17日時点)

   NECの最先端技術:短縮動画+説明文で要約、映像認識AI×LLM

   https://jpn.nec.com/rd/technologies/202314/

(注3)

「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題とお客さまの経営課題を解決に導き、お客さまを未来へ導く価値創造モデルです。

https://jpn.nec.com/dx/index.html

<本件のお問い合わせ先>

 NEC テクノロジーサービスソフトウェア統括部

 E-Mail:info@kurumie.jp.nec.com

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会社概要

日本電気株式会社

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URL
https://jpn.nec.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝5丁目7-1
電話番号
-
代表者名
森田 隆之
上場
東証1部
資本金
-
設立
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