〈僕の名刺のような小説〉中村文則2年ぶりの最新小説『彼の左手は蛇』がついに発売! 【著者インタビュー動画公開】

僕の名刺のような小説ができました。読んでくださると嬉しいです。――中村文則

河出書房新社

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、中村文則さんの2年ぶりとなる最新小説『彼の左手は蛇』を2025年10月30日に刊行いたしました。

本書の刊行を記念して、中村文則さんへのインタビュー動画を本日より公開。ぜひご覧ください。

■【著者インタビュー】中村文則が語る新作『彼の左手は蛇』

https://youtu.be/L9z32642jeY


中村文則の新たな代表作『彼の左手は蛇』

3ヶ月前、「男」は仕事を辞め、女性と別れ、世界中から失われた蛇信仰のあるこの地へ来た――平家が落ち延びたといわれるこの土地に。そして「この文章」を書いている。誰も読まない「この手記」を。

自分が人ではないと思っていた幼少時代の奇妙な記憶、有志によるQ山の毒蛇狩り、白蛇を祀る神社とその宮司、蛇を求める女、ある議員の死とそれを調べるQ署の刑事、ロー・Kというビジネスマン、そして......Apep。

いま男は、ある目的のために“1人”で動き出す。

「つまり言いかえれば、これはテロの書だ。誰も読んでは――」

著者2年ぶりの最新小説にして、あらたなる代表作の誕生!

絶えず変化を遂げながら国内外の読者を魅了し続ける著者が、これまでの作品でも随所に姿を現した「蛇」を重要なモチーフに、初めて「単独テロリズム」を描き出した、著者自身「あまりにも僕らしい」と語る本作。

季刊「スピン/spin」(第5号~第12号)での連載時より、「唯一無二の面白さ」「次号が待ち遠しい」といった賛辞が多数寄せられ、単行本刊行が最も待望されていた一冊です。

『彼の左手は蛇』刊行記念インタビュー動画を公開!

■【著者インタビュー】中村文則が語る新作『彼の左手は蛇』

https://youtu.be/L9z32642jeY

『彼の左手は蛇』刊行を記念して、中村文則さんへのインタビュー動画を河出書房新社YouTubeチャンネル(@kawadeshobo)にて本日公開いたしました。

本書執筆のきっかけから、幼少期に存在した想像上の友達のこと、装幀・装画に関するエピソード、読者へのメッセージまで、本書へ込めた思いを縦横に語っていただきました(再生時間:6分22秒)。

刊行記念インタビューの一部をテキスト公開!

■中村文則さんにとって、本書はどのような作品ですか?

中村さん:あまりにも僕っぽいというか、僕のど真ん中を書いたような、そういう小説だと思います。読んだ人もそう捉えてくださると思います。

読者から「本当にこの本に出会えてよかった」とか「とても好きで作品を持ち歩いています」という話もよく聞きますので、今回はそういう声を特に意識したといいますか。
そういう方達に、より励みになってもらいたい、出会えてよかったな、と思ってもらえるような本を意識して書きました。

■季刊誌「スピン/spin」での連載時と、本書の違いについて

中村さん:「スピン/spin」で書いていたときから、だいぶ変わっています。

雑誌版では雑誌版として結末を置いて、単行本の方ではかなり話も色々変わっていますので、かなり書き直しています。

■読者へのメッセージをお願いします

中村さん:なかなか生きにくい社会だと思います。
しかも、それを「生きにくい」と言いづらい社会。みんな「弱音も吐くな」、みたいな。
そういう感じの社会になっていると思うけれど、本を読むときぐらいは自分を解放して、自分に優しくしてあげる、そういったことが大事だと思います。

インタビュー動画のごく一部をご紹介いたしました。

続きはぜひ動画にてご覧ください。

全国書店員の皆さまから熱いレコメンドが続々!

『彼の左手は蛇』店頭用パネル

人間が持つ破滅への衝動と再生への切望が、心の暗がりを見つめる男に蛇の姿で宿り、語りかける。その生と死、正気と狂気のボーダーラインを静かに歩んでいくような世界観に引き込まれる。

――原田里子さん(マルサン書店 サントムーン店)

混沌とした表層が剥がれ落ち、獰猛な本質が露わになっていくような物語。

禍々しい猛毒が滲み出ていくクライマックスが、脳裏に刻まれるように深く残っています。

謎と未知の深淵に埋もれていくような、壮絶な作品。

――宗岡敦子さん(紀伊國屋書店 福岡本店)

主人公の男とシンクロしていく感覚、蛇に魅せられ、計画が進むにつれ、うまくいかなければ安堵し、順調に進めばだらだらと汗を流しているのは私だったのかもしれない。

凄惨な過去をより良く変えるために、現在と未来を中村文則作品とともに生きようと思います。

――西田有里さん(ジュンク堂書店 名古屋栄店)

読んでいて、自分自身が、心の闇に陥りそうなほど、陰鬱な空気に包まれた物語。

しかし同時に、生の肯定と希望への導きが、心に沁みる作品でした。

――床島千波さん(TSUTAYA 横浜みなとみらい店)

読了後、『彼の左手は蛇』というタイトルに思わず膝を打った。まさかこの物語が、温かい読後感をもたらしてくれるとは予想だにしなかった。

――稲光颯太さん(くまざわ書店浅草店)

この歪んだ憎しみ、悲しみ、怒りに満ちた世界に一撃を加えたい。強烈な思考に自爆を想起させるが、生きている、確かに生きている。その先に震えるような希望があった。

――山中真理さん(ジュンク堂書店 滋賀草津店)

強烈な引力を持つ物語に、何度も呑み込まれそうになる。事実と虚構、現実と幻覚が交差する独特の世界観は、重く息苦しくあるけれど、私たちの世界と紙一重で繋がっている。

著者にしか描くことが出来ない、唯一無二の物語に圧倒された。

とてつもなくすごい作品でした!

――池尻真由美さん(紀伊國屋書店 久留米店)

著者紹介

中村文則(なかむら・ふみのり)

1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸(スリ)で大江健三郎賞を受賞。12年『掏摸(スリ)』の英訳が米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の年間ベスト10小説に選ばれる。14年米国のDavid L.Goodis賞を受賞。16年『私の消滅』でドゥマゴ文学賞、20年中日文化賞、24年『列』で野間文芸賞を受賞。他の著書に『何もかも憂鬱な夜に』『去年の冬、きみと別れ』『教団X』『R帝国』など。エッセイ集に『自由思考』、対談集に『自由対談』がある。

【中村文則公式サイト(新刊情報など)】

http://www.nakamurafuminori.jp

書誌情報

書名:彼の左手は蛇

著者:中村文則

仕様:四六判変形/上製/196頁

発売⽇:2025年10⽉30日

予価:1,760円(本体1,600円)

ISBN:978-4-309-03231-3

ブックデザイン:鈴木成一デザイン室

装画:チカツタケオ

URL:

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309032313/


※近日中に電子書籍の発売を予定しています。詳細は各電子書籍ストアにてご確認ください


2026年5月に河出書房新社は創業140周年。記念イヤーへ向けた様々な企画がスタート!

ロゴ・キャラクターデザイン:寄藤文平(文平銀座)

河出書房新社は、2026年5月に創業140周年を迎えます。

この節目を迎えるにあたり、当社は「これまでも、これからも。本の窓から。」という合言葉(キャッチコピー)のもと、あらためて、本を開くよろこび、読書の魅力を伝えながら、本と読者との関係をより身近で、密接なものとするために、いっそう励んでまいります。

新たに誕生した「すべての本、すべての読書を応援する」キャラクター、「ふくろうさん」とともにお届けするさまざまな記念出版タイトルに、ぜひご期待ください。

出版物のほか、創業140周年を記念したキャンペーン、イベント情報などは下記特設サイトにて随時お知らせいたします。

特設サイトURL:

https://web.kawade.co.jp/sp140th/

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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201
代表者名
小野寺優
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
1957年05月