シリアから移動中の子ども2人凍死~中東での越冬支援急務【プレスリリース】
中東での越冬支援急務
【2018年1月20日 アンマン(ヨルダン)発】
シリアからレバノンに移動中の子どもたちが凍死した事態について、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレが、以下の声明を発表しました。
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レバノン東部のシリアとの国境にあるマスナア検問所近くで、少なくとも2人の子どもを含む12人のシリア人が命を落としたことは悲劇です。
シリアの人々は依然として、自らとその子どもたちの命を危険に晒しながらも、身の安全と避難場所を必死に求めています。
私たちの心は、まもなく8年目に突入する戦争の犠牲として大切な人を失った家族の方々と共にあります。
地域住民とレバノン当局が、零下の気温と雪に覆われた山岳地域に取り残されているとされる人々の探索を続けており、今後子どもの被害者が増えることも考えられます。
シリア、レバノン、イラク、イエメン、パレスチナ、ヨルダン、トルコ、エジプト、さらに多くの世界の紛争地や紛争の影響を受ける地域に暮らす子どもたちは、毎冬、寒さをしのぐことが困難な状態にあります。
ユニセフは、パートナー団体と協力して、家族が厳しい冬を乗り切れるよう支援しています。ユニセフは、暖かい服と毛布、および学校の暖房のための燃料を提供しています。
しかし、シリア人の子ども2人の死は、さらなる支援が必要とされていることを示唆しています。
残虐な戦争は終わらせなければなりません。そして、最も影響を受けている子どもたちへの寛容と支援を増やさなければなりません。もう、言い訳は通じません。これ以上、子どもたちを裏切り続けることはできないのです。
■ユニセフの越冬支援について
- ユニセフは、冬の初めから、家族が厳しい冬を乗り越えられるよう支援しています。
- ユニセフはレバノン、シリア、ヨルダン、トルコ、エジプトおよびパレスチナの必要とする家族に対する支援として、暖かい服と毛布および学校暖房用の燃料を届けています。
- ユニセフは、資金不足のために、支援活動の継続が危ぶまれています。これまでに、ユニセフが越冬支援のために得られた資金は、必要額のわずか半分にすぎません。
- 早急に資金が得られなければ、ユニセフは約80万人の子どもに冬を越すための支援を届けられなくなります。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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