シリア・東グータ:増え続ける子どもの犠牲「生きることは悪夢」【プレスリリース】
緊急治療受けられず、栄養不良5倍に
【2018年2月8日 ニューヨーク 発】
包囲された状態が続くダマスカス郊外の東グータ地区への攻撃により子どもが犠牲になり続けていることについて、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアは、以下の声明を発表しました。
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今週、シリアのいくつかの地域において暴力が極端に激化し、子どもたち何十人もが殺害され、さらに多くが負傷したと報告されています。
暴力が収まる兆しはありません。
東グータだけでも、何百人もの子どもたちが、治療を受けるための緊急医療搬送を必要としています。4年間も包囲された結果、子どもたちの生存と成長に必要不可欠な保健医療など基本的サービスは崩壊しています。過去数カ月の間に、栄養不良に陥った子どもの数は5倍に増えました。
シリア全土で、包囲され身動きが取れず、また容赦ない激しい暴力に晒される子どもたちにとって、生きることは悪夢です。彼らはただ生き延びるために必死です。
私は、シリアの子どもたちが、おとなが取っている行動のために、強いられ続けている苦しみを思うと心が痛みます。これらの行動は、子どもたちの保護や安全、そして健康を完全に無視したものです。
ユニセフは、シリアでの戦闘行為を直ちに終わらせるよう求めます。子どもたちの保護は、いかなる時も最優先されるべきです。学校や病院、そして公園は、安全な場所であるべきで、決して攻撃の対象になってはならないのです。
シリアのどこにいようとも、子どもたちは、保健ケアを受けられなければなりません。病気や怪我を負った子どもたちを包囲された地域から医療搬送するのは当然のことで、交渉材料として使われるべきことではありません。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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