企業のTNFD対応を支援する環境コンサルティングサービスの提供に関する業務提携について
東京ガス株式会社(社長:笹山 晋一、以下「東京ガス」)と、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉原 昌利、以下「みずほリサーチ&テクノロジーズ」)は、このたび、TNFD対応支援をはじめとする自然資本・生物多様性の領域でのコンサルティングサービスの提供に関する業務提携(以下「本業務提携」)を開始します。
2022年12月、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において、国際目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されたことを受け、企業の生物多様性への対応に関する国際的な議論が本格化しています。昨年9月には自然関連財務情報開示タスクフォース(以下「TNFD(*1)」)が情報開示枠組みの最終版を公表し、現在世界で390社以上(*2)(国内では100社以上)の企業や金融機関が同枠組みに則った分析・開示対応を進めるまでに至っています。
こうした背景を踏まえ、東京ガスとみずほリサーチ&テクノロジーズは、両社の強みを組み合わせ、企業と自然との関係性の評価から取り組みの実施までワンストップでお客さまを支援する環境コンサルティングサービスの展開を目指し、本業務提携に至りました。具体的には、みずほリサーチ&テクノロジーズは、自然資本・生物多様性に関する総合的な知見を基にTNFD対応支援コンサルティングサービスをお客さまにご提供すると共に、同知見を技術支援の形で東京ガスに提供します。東京ガスは、保有する環境改善の具体策実行に関する知見などを活用しながら、既存の環境コンサルティングサービスの新たなメニューとしてTNFD対応支援を提供します(下図「本業務提携のイメージ」を参照)。
また、将来的には、双方が有する知見を活用して、自然資本・生物多様性領域のみならず、脱炭素化推進に関するソリューションの開発も進め、お客さまの企業価値向上を支援していきます。
<参考>
■自然資本・生物多様性分野において企業に求められる対応
TNFD対応においては、事業活動の場所の特定および自然との関わりの把握、事業と自然との「依存」「影響」の関係の整理を行い、それらがどのような「リスク」「機会」につながるか分析・開示します。この分析・開示にあたり有効となるのが、LEAPアプローチです。LEAPアプローチに則ることで、TNFDが求める開示材料を揃えることができる仕組みになっています。
一方、TNFD対応の目的は「開示」のみではありません。自社と自然資本・生物多様性との関係性を評価(下図①)し、「リスク」を管理、「機会」を実現するための取り組み方針を検討(下図②)し、行動に移す(下図③④)こと、加えて、これらの進捗状況を対外的に「開示」する全てのプロセスが重要です。企業は「開示」のみならず、プロセスにより明らかにされた、「リスク」「機会」に対応するための具体策の実行にも焦点を当てる必要があります。
■本業務提携に関連する東京ガスのソリューション
東京ガスは、ソリューション事業ブランド「IGNITURE(イグニチャー)(*4)」の下、サプライチェーン全体のGHG排出量算定(Scope1,2,3)、脱炭素ロードマップ策定、世界的な環境情報開示プラットフォームであるCDPへの回答支援などの環境コンサルティングサービス(*5)ならびに省エネ・再エネなどの脱炭素領域におけるGHG排出量の削減ソリューションを展開しています。また、脱炭素領域の枠を越えて、自然資本・生物多様性領域での多様なソリューションの開発・提供にも積極的に取り組んでいます。
■本業務提携に関連するみずほリサーチ&テクノロジーズのソリューション
みずほリサーチ&テクノロジーズでは、環境分野の専門家約140名が、官公庁向けの政策立案支援や、法人向け環境経営戦略策定・情報開示などの支援を実施しています。脱炭素・資源循環・化学物質管理など、幅広い分野に強みを有しており、TNFDが対象とする領域を広くカバーしています。これら知見やノウハウを基に、さまざまな環境課題への対応においてシナジーの最大化とトレードオフの解消に資する統合的な分析や情報開示のソリューションを展開し、お客さまのTNFD対応を支援します。
*1:Taskforce on Nature-related Financial Disclosuresの略
企業や金融機関が自然関連の依存、影響、リスク、機会を評価、報告し、行動することを促す国際的組織。2021年に設立
*2:2024年6月時点でのTNFD Adopters登録企業などを基に計上
TNFD Adoptersとは、2024年度、2025年度の取組成果をTNFD開示提言に則って報告することを宣言・登録した組織のこと
*3:自然との接点、依存・影響の関係、リスク・機会を評価するために、TNFDが推奨するアプローチのこと
「Scoping:スコーピング」、「Locate:発見」、「Evaluate:診断」、「Assess:評価」、「Prepare:準備」の5つのステップに分かれる
*4:IGNITUREの詳細はこちら(https://igniture.tokyo-gas.co.jp/)
*5:東京ガスの環境コンサルティングサービスの詳細はこちら(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/environmental-consulting/index.html)
以上
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