【Game Wellness Project 検証レポート】ゲームプレイ後に「課題遂行能力」が向上することが明らかに    

~ 継続的なゲームプレイによりさらなる向上も ~

ヒューマン

 近年、eスポーツの人気により、国内におけるゲームへの興味関心がさらに高まりを見せています。 
新型コロナウィルスの影響で、密を避ける屋内アミューズメントとしてもeスポーツが注目されており、若年層の「なりたい職業ランキング」ではゲーム制作関連やeスポーツプレイヤーが上位にランクインするなど、ゲームの存在感が非常に高まっています。
 ゲームプレイヤーのプレイ時のパフォーマンスを様々なアプローチで検証し、ポジティブ、ネガティブ両側面を可視化することで、「ゲームを活用したより豊かなウェルネスライフ」が創出できると考え、2020年2月に九州産業大学人間科学部准教授(鹿屋体育大学客員准教授)(※)萩原悟一氏、鹿屋体育大学体育学部教授竹下俊一氏の監修のもと、株式会社ゲームエイジ総研、株式会社産経デジタル、日本ユニシス株式会社、ヒューマンアカデミー株式会社、レノボ・ジャパン合同会社の計5社で「Game Wellness Project (ゲーム ウェルネス プロジェクト)」を設立いたしました。                               
 ※ 萩原悟一氏は、2020年2月当時、鹿屋体育大学 准教授

■検証テーマ:ゲームプレイが与える「課題遂行能力」への影響について
今回の検証レポートでは、eスポーツタイトル(FPS系)のプレイが「課題遂行能力」に与える影響についてをまとめした。

【検証結果サマリー】
 - ゲームをプレイすると課題遂行能力が向上することが明らかに
 - 継続的なゲームプレイにより、日常における課題遂行能力が向上する可能性も


【検証方法】
■調査対象:ヒューマンアカデミーe-Sportsカレッジに在籍する学生4名、講師(プロ)2名
■測定指標:トレイルメイキングテスト2種類(TMT-Aタイプ、TMT-Bタイプ)
■プレイしたゲームジャンル:FPS(シングルプレイ)
■検証の手順
 ゲームプレイ前にトレイルメイキングテスト(TMT)を行ない、その後40分間ゲームをプレイ。
 ゲーム終了後に再度トレイルメイキングテスト(TMT)を実施し、ゲームプレイ前後の記録を比較。
 これを3地点で検証する(縦断的研究)

<トレイルメイキングテストについて>

プレイ前後に実施したトレイルメイキングテストは
ワーキングメモリ・複数課題遂行能力を測るテストです。
Aタイプ、Bタイプともに回答時間が早いほど能力が高いと言えます。

 

 TMT-Aタイプは1から25までの数字を順番にできるだけ早く線でつなぐ時間を測定するもので「視覚性探索能力・配分性注意、持続性注意、認知的処理能力」を主に測定します。TMT‐Bは13個の数字と12個の平仮名が配列されたもので、数字ー平仮名を順番に線でつなぐ時間を測定するものです。「視覚性探索能力・ワーキングメモリ・配分性注意・認知的柔軟性・持続性注意・認知的処理力」を主に測定します。
 難度はTMT-Bタイプの方が高く、課題遂行能力に必要な注意機能だけでなくワーキングメモリなどの短期的な記憶能力も必要となります。

 トレイルメイキングテストで見られる「課題遂行能力」とは、例えば、学習場面では様々な学習に対する柔軟的思考や短期的な記憶能力に関連する能力、仕事場面では短期的な作業記憶であるワーキングメモリに関連している能力を測定できます。高齢者であれば歩行時における障害物をよけるために必要な注意機能・視覚探索能力などに関連しています。

 

■ゲームプレイ後に「課題遂行能力」は向上する
 プロeスポーツ選手を対象に実験を行ったところ、プレイ前に比べプレイ後のTMTの回答時間はAタイプで39.33秒から20.93秒、Bタイプでは38.3秒から31.58秒と、いずれも短縮しています。【グラフ①】アマチュアの学生においてもプレイ前はAタイプ41.56秒から31.01秒、Bタイプで54.89秒から42.51秒と、プロと同様にいずれも時間が短縮する結果になりました。【グラフ②】いずれも、ゲームプレイにより課題遂行能力が向上したことがわかります。プロと学生のプレイ前のデータを比較してみると、プロがAタイプ、Bタイプともに回答時間が早く、日頃からアマチュア学生よりも課題遂行能力が高いことがわかります。さらにプロはゲームプレイ後にはAタイプで18.4秒と大きな短縮が見られることから、アマチュア学生よりもプロは、よりゲームプレイの刺激によって課題遂行能力が高まることが考えられます。



■継続的なゲームプレイにより日常における「課題遂行能力」向上の可能性も
アマチュアの学生に日を変えて同じ検証を行った結果でも、TMT-Aタイプ、TMT-Bタイプのいずれにおいても、ゲームのプレイ前とプレイ後では課題遂行時間の短縮が見られました。【グラフ③】【グラフ④】継続的な検証結果でも、ゲームプレイによって課題遂行能力が向上するという結果を得られました。
 また、プレイ前のデータを見ると、TMT-Aタイプでは1回目が41.56秒なのに対し、2回目は36.89秒と、通常時においても回答時間が短縮しており【グラフ③】、TMT-Bタイプでも1回目54.89秒、2回目48.56秒、3回目48.31秒と、回答時間が短縮されています。【グラフ④】特に成績の良い対象者ではプレイ前のデータで1回目から2回目で9.77秒の回答時間の短縮が見られました。
 このことは、継続的かつ長期にゲームをプレイしていくことで、ゲームプレイのパフォーマンス向上だけではなく、ゲームプレイ以外の日頃の生活の様々なシーンでの課題遂行能力が向上する可能性を示しています。

 今回の検証結果から、ゲームプレイによる課題遂行能力の向上が見られました。
また、プロとアマチュア学生の課題遂行能力の違いや、継続的にゲームプレイすることによる課題遂行能力向上の可能性も示されました。
 本プロジェクトでは、今後も、「ゲームを活用した豊かなウェルネスライフ」への創造を目指し、ゲームプレイによる日常生活の能力向上や教育分野など、幅広い領域への応用を具体化しながらゲームのすそ野拡大に取り組んでまいります。

■総合学園ヒューマンアカデミーe-Sportsカレッジ  https://ha.athuman.com/e_sports/
『Crest Gaming』と教育提携を結び、世界から注目を集めるeスポーツの世界において活躍できるプロゲーマーを育成することを目標に掲げ、個人戦・チーム戦さまざまなゲームをプレイし、プレイヤーのスキルアップをはかる全日制の専門校です。

■Crest Gaming   https://crestgaming.com/

 2020年7月から全日制専門校「総合学園ヒューマンアカデミー」の運営などの教育事業を手掛ける当社が運営を行っているCrest Gaming は教育部門のe-Sportsカレッジに対して実践指導はもちろん、授業カリキュラムの監修や作成、卒業後の学生へのチーム加入機会の提供など、さまざまな展開を想定することで、eスポーツ業界の健全な発展への貢献と、業界で活躍する人材の輩出を目指してまいります。

ヒューマングループについて 

 ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、教育を中心とする各事業を通じて、労働力不足、高齢化社会、待機児童問題など、時代とともに変化するさまざまな社会課題の解決に取り組み、独自のビジネスモデルを展開してきました。人と社会に向き合い続けてきたヒューマングループは、いま世界全体で達成すべき目標として掲げられたSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいきます。SDGsへの貢献を通じて、「為世為人」の実現を加速させ、より良い社会づくりに貢献していきます。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト:https://www.athuman.com/

会社概要
ヒューマンアカデミー株式会社
●代表者:代表取締役 川上 輝之 
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金 :1,000 万円
●URL :https://manabu.athuman.com/

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階(旧 西新宿木村屋ビル)
電話番号
03-6846-8002
代表者名
佐藤 朋也
上場
東証スタンダード
資本金
12億9990万円
設立
2002年08月