ユニセフ、ロヒンギャ難民の子ども72万人への緊急支援計画発表【報道参考資料】

給水所の緊急浄水、洪水への備えの拡充など

7歳のファティマちゃんは、1日に3~4回水汲みのお手伝いをする。(2018年2月3日撮影) © UNICEF_UN0164453_Nybo7歳のファティマちゃんは、1日に3~4回水汲みのお手伝いをする。(2018年2月3日撮影) © UNICEF_UN0164453_Nybo

【2018年3月16日 ジュネーブ発】

 本日、国連ジュネーブ事務所における定例プレスブリーフィングで、ユニセフ(国連児童基金)の広報官マリキシ・メルカドは、バングラデシュのロヒンギャ難民の子どもたちと受け入れ地域の子どもたちへの支援について下記の通り報告しました。

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 本日発表される共同緊急支援計画のうち、ユニセフが占める1億1,300万米ドルは、2018年を通して、ロヒンギャの子どもたちおよびバングラデシュの受け入れコミュニティの子どもたち合計72万人が必要としている支援を提供するものです。

 バングラデシュ政府が人道支援団体の協力を受けて行っている甚大な努力により、その多くが死の脅威から逃れてきた子どもたちや家族に、必要不可欠な保護と支援を提供することができています。危機が続く中、この数カ月間も、いまだに毎週約500人のロヒンギャの人々がミャンマーから逃れ、新たにバングラデシュに流入しています。緊急的に必要とされる基本的かつ命を守るための支援規模は、非常に大きいままです。
  • 毎日必要とされるきれいな水の量:1,700万リットル
  • 必要とされるトイレの数:5万基。うち2万8,000基は設置済
  • 依然としていかなる形態の教育も受けていない子どもの数:20万人以上

 さらに、新たな緊急に対応が必要なリスクが発生しています。2017年11月と12月に実施された評価調査によれば、給水所の70%が大腸菌に汚染されています。現在、緊急に浄水(塩素処理)対応を実施中です。井戸が汚染されている場合は、手押しポンプをはずして塩素を井戸水に直接投入する必要があります。これまでに30基の汚染された手押し井戸の水を消毒(塩素処理)しました。これから数週間にわたり何千人ものボランティアの協力を得て、キャンプ内に設置された6,000カ所の給水所の水を消毒します。彼らは最大1日20時間給水所に配置され、人々が給水に使用しているポリタンクやバケツの塩素消毒を実施します。
 

井戸で洗い物をする女の子。(2018年3月5日撮影) © UNICEF_UN0185024_Sokol井戸で洗い物をする女の子。(2018年3月5日撮影) © UNICEF_UN0185024_Sokol

 緊急支援計画には、迫りつつあるモンスーンの雨やサイクロンからロヒンギャ難民を保護するための準備活動も含まれます。以前の予測では、その60%を子どもたちが占める10万人の難民が、雨季の洪水や土砂災害の危険に晒されるとしていました。最新の計画予測では、最大22万人が避難を余儀なくされ、家族が離ればなれになり、あるいは病気に罹るリスクに晒されるとしています。

 病気の流行予防は何よりも優先されるべき課題です。昨年下痢が流行した際のピーク時には、毎週最大1万件の症例が報告されました。私たちは今後3カ月に4万483件の症例に対応できるよう準備しています。

 汚染と病気の流行を予防するために、1,600基以上のトイレを撤去しました。現在完全に稼働している下痢治療センターは1カ所ですが、新たに4カ所を設置中です。また、高台での保健センター10カ所の設置がすでに完了し、さらに9カ所を建設中です。

 洪水や土砂災害を受けるリスクのある学校や子どもにやさしい空間、ならびに保健施設の地図の作成が完了し、これらは今後、強化、撤去あるいは移転されます。洪水が始まれば、私たちが必要とする子どもたちや家族に支援を届けることがさらに難しくなり、また彼らも支援を受けることが困難になります。ユニセフは、家族が離ればなれになることを防ぎ、なった場合にはすぐに再会できるように、仮設の緊急避難所を設置しています。支援物資はキャンプ近くの物流倉庫に備蓄され、トラックが配布センターに辿り着けない場合は、ポーター(運搬人)のネットワークを利用し、彼らが背に乗せて運ぶ予定です。
 

ユニセフの学習センターに通う子どもたち。(2018年1月2日撮影) © UNICEF_UN0158189_Sujanユニセフの学習センターに通う子どもたち。(2018年1月2日撮影) © UNICEF_UN0158189_Sujan

 緊急支援計画には、長期的支援も含みます。最も重要なのは教育と特に子どもたちへの心理社会ケアを含む保護です。パートナー団体と協力して、4歳から14歳の子ども8万2,000人に、英語、ミャンマー語、算数の基礎教育に加えて若干のライフスキルの基礎的訓練も提供しました。計画では、今年中に27万人を対象とします。これは巨大な事業ですが、子どもたちひとりひとりにとって、希望か絶望かの違いをもたらし得るのです。また、現在すでにケアを受けている約14万人を含む35万人の子どもたちに心理社会ケアを提供します。この心の癒しの支援の必要性を、軽視してはなりません。

 ロヒンギャの子どもたちに対するこの支援計画は、彼らがそもそも国境を越えなければならなかった問題や、また彼らが直面する長期的な課題に対する答えを提供するものではありません。この計画は、子どもたちが置かれた環境に蔓延する病気、虐待、そして死の危険性を回避するためのものです。この計画は、子どもたちに少しだけ、日常に似た状況を取り戻し、子ども時代を生きられるための支援を提供するものです。

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 危機下にあるロヒンギャ難民の子どもたちと家族に、人道支援を届けるユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『ロヒンギャ難民緊急募金』を受け付けています。

<ロヒンギャ難民 緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行)募金口座 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「ロヒンギャ」と明記願います。 *送金手数料は免除されます。
※公式ホームページでは、インターネットからの募金を受け付けています。
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/rohingya/

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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