シリア危機/アフリン・東グータ:ユニセフ、国内避難民へ人道支援強化【報道参考資料】

東グータの解放された地域にも支援提供

ユニセフの子どもの保護専門官に抱かれる生後6カ月のユスフ君。(2018年3月20日撮影) © UNICEF_UN0187723_Sanadikiユニセフの子どもの保護専門官に抱かれる生後6カ月のユスフ君。(2018年3月20日撮影) © UNICEF_UN0187723_Sanadiki

【2018年4月10日 ジュネーブ発】

 本日、国連ジュネーブ事務所の定例記者ブリーフィングで、ユニセフ(国連児童基金)ジュネーブの広報官クリストフ・ブリエラックが報告した、シリアのアフリンおよび東グータの子どもたちの最新状況を抜粋してお伝えします。

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<東グータ>
 3月9日以降に東グータから退避した国内避難民(IDP)の数は13万にのぼり、その50%は子どもと推定されます。ダマスカス郊外県の国内避難民用の避難所には、8万9,683人が到着し、4月9日時点で留まっている人数は4万4,667人です。さらにこの数週間で、5万人以上の兵士とその家族がシリア北西部に移送されました。
 

給水車から水を汲み、運ぶ子どもたち。(2018年3月20日撮影) © UNICEF_UN0187722_Sanadiki給水車から水を汲み、運ぶ子どもたち。(2018年3月20日撮影) © UNICEF_UN0187722_Sanadiki

 ユニセフは、東グータからの国内避難民を受け入れている集合避難所に対して、分野横断型の支援を通じて子どもたちと家族に提供し続けています。

 ユニセフが実施している子どもたちと家族への支援には以下のことが含まれます。
  • この1週間に、8カ所の集合避難所に、約1万2,000立方メートルの安全な水を給水車で輸送。その前の週には、数百人が使用するトイレとシャワーを数十基設置。ユニセフは避難所の電気交換や修復工事などを引き続き必要に応じて提供。
  • 保健・栄養分野では、東グータ内で新たにアクセスが可能になった地域(Saqba、Harasta、Zamalka、Arbin、Ein Tarma および Hazzeh)において、ユニセフが支援する移動診療チームが、必要とする子どもと女性のために外来医療相談、栄養に関する予防・治療ケアを提供。
  • 集合避難所8カ所において、ユニセフが支援する約70名の医療従事者で結成された移動診療チームが保健・栄養ケア(医療相談、予防接種、栄養に不可欠なケア)を提供しています。子どもとおとなに対する医療相談は、合計約9,000件に上る。
  • 教育分野では、ユニセフは教育省と協力して、集合避難所8カ所のうち6カ所において、何年も教育機会を失った子どもたちを学校に戻すための教育支援活動を開始。
  • 4カ所の集合避難所では、学齢期の子どもたちのためのコミュニティ学習教室を開始できるように、自習教材、通学バッグ、文房具を約2,600個提供。
  • すでに学校があるDweirとHerjellehの2カ所の集合避難所では、より組織的な教育活動を開始。
  • 学齢期の子ども約8,000人が暮らすHerjellehには、プレハブ教室と共に「箱の中の学校(教育キット)」150セット、「レクリエーション・キット」50セットを提供し、3交代制で子どもたちを迎える準備が完了。
  • 学齢期の子ども1,700人が暮らすDweirでは、子どもたちは既存の学校に2交代制で受け入れられており、東グータから新たに避難してきた子どもたちに対して通学バッグ650個を提供。また、「箱の中の学校」10セットと「レクリエーション・キット」5セットを受け入れ校に提供。
  • 子どもの保護分野では、6カ所の集合避難所で、総合的保護ケアを通じて、子どもたちとその家族に子どもの保護相談窓口に加えて、子どもに遊ぶ機会を提供する子どもにやさしい空間を設置。

<アフリン>
 1月20日に勃発したアレッポ州アフリン地区での軍事衝突により、推計13万7,070人がTall Refaat、Nabul とZahraa、 Fafinや周辺の村々に避難しました。約5万人から7万人が今もアフリン市内に残っていると考えられています。国連機関等が実施した最近の現地での評価調査に基づき、国内避難民数の推計は前回より下方修正されています。国内避難民の多く(9万250人)は現在Tall Refaatと周辺の10の村々に避難しており、2万人がNabulに、1万人がZahraaに、1万5,000人がKafr Naseh および Fafinに避難しています。

 Tall Refaatに避難している人々のほとんどは、廃墟に暮らし、ひと部屋に数家族が暮らしていることも珍しくありません。モスクや学校に滞在している家族や、野宿している家族もいます。NabulとZahraaに逃れた国内避難民は、モスクや集会所などの集合避難所に滞在しているか、家を借りて住んでいます。
 

集合型シェルターに水を運ぶ給水車。(2018年3月17日撮影) © UNICEF_UN0186371_Abdulmunem集合型シェルターに水を運ぶ給水車。(2018年3月17日撮影) © UNICEF_UN0186371_Abdulmunem

 ユニセフは、シリア・アラブ赤新月社を通じて、Fafinの避難民キャンプとFafin村の集合避難所それぞれに給水車40台分の5,000リットルの水を提供しました。加えて、給水車を使って1日200立方メートルの飲料水を約1万5,000人の人々に提供し続けています。同時に、NubulとZahraa に加えてTal Refaatと周辺地域にも給水車を使って、1,000立方メートルの水を約6万5,000人の国内避難民に提供しています。

 診療所および移動診療チームは、何千人もの子どもと女性に保健・栄養支援を提供しています。Tal Rafaatでは、約4,500人の子どもにプライマリー・ヘルスケアを提供しました。定期予防接種ならびに栄養状態検査は3カ所すべてで継続して行っています。

 ユニセフは、Tal Rafaatとその周辺の村々の1,000人に対して、子どもの保護、心理社会ケア、危険回避教育を含む保護ケアの提供ならびに支援のケースマネージメントも行っています。ユニセフは、Tal Refaatの子ども1万人が危険回避教育を受けるために十分な支援物資を国連の人道支援物資車列に載せて届けました。

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

 

 

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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