NECとNEC通信システム、イベント会場などで複数のVRゴーグルを一括管理する効率的な同期再生プラットフォームの実証実験を実施-毎日放送との共創活動-
NECとNEC通信システムは、株式会社毎日放送(本社:大阪市北区、代表取締役社長:虫明 洋一、以下 MBS)と共同で、複数のヘッドマウントディスプレイを単一のコントローラー(PCやタブレット)から一括操作・管理できるプラットフォームの実証実験を、11月8日(土)に日本のプロレス団体であるDRAGONGATE主催の「KING OF GATE 2025 DRAGONGATE No.1 CHAMPION SHIP」にて行いました。
従来、VR環境を運用する際、ヘッドマウントディスプレイ毎に個別の映像再生や停止作業が必要でしたが、本プラットフォームにより、管理者の負荷軽減と運用効率の大幅な向上、集団での一体感のある高没入感を実現します。
■実施背景
近年、VRゴーグルの性能向上と価格低下が進み、個人レベルでの没入感のある体験が身近になりました。しかし、従来のVRコンテンツは基本的に単独視聴を前提としており、多くの人が集まるイベントでは、多数のデバイスの再生管理に手間がかかり、複数台を再生するイベントでの安定運用が困難という課題がありました。また、体験者たちが同一空間にいても、各自の視聴開始タイミングや進行がずれることがあり、参加者間の共感や熱狂が生まれにくいなど集団での一体感の欠如の課題もありました。このような課題を解決するため、本プラットフォームの開発・実証実験を実施しました。
■概要 (プラットフォームと実証結果)
VR同期再生プラットフォームは、以下の特長を実現しています。
・完全同期再生:複数台のVRゴーグルに対し、誤差を抑えた同期再生指示と制御を実現。参加者全員が同時に映像の開始、クライマックス、終了を迎えることができます。
・一元管理システム:イベント運営側は、PC等の管理画面から全デバイスの接続状態をリアルタイムで把握し、映像の再生・停止をコントロールすることができます。
・複数コンテンツ視聴: プラットフォーム上で複数コンテンツから、視聴したいコンテンツを選択して同期再生することができます。
イベント実証の結果
実証実験では、DRAGONGATEの試合の約1分半のコンテンツを、参加者約80名提供しました。ヘッドマウントディスプレイの装着案内から視聴体験、その後のアンケート実施まで約5分で1回の視聴体験を提供することに成功しました。参加者からは、「隣の人と同じタイミングで感動を共有できた」「こんなに近い距離で選手を見られるのは嬉しい」といったフィードバックが得られ、従来のコンテンツ視聴では得られなかった「現地を超える体験・感動」の創出に貢献できることを確認しました。
■今後の展望
NECは今回の実証成果を踏まえ、本プラットフォームのさらなる機能拡充と実用化に向けた開発を加速します。今後もMBSをはじめとする企業との共創を通じて、メディア業界が抱える課題を解決し、豊かで多様な情報発信に貢献してまいります。
なお、本サービスに関する詳細な説明とデモンストレーションは、下記展示会の当社ブースにて実施いたします。
【InterBEE2025 出展概要】
日時:2025年11月19日~21日
会場:幕張メッセ
ブース番号:小間番号8109
本件に関する取材およびサービス導入に関するご相談は、上記問い合わせ先、または展示会ブースにて承ります。
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
・共創活動に関するお問い合わせ
NEC メディアソリューション統括部
promotion@home.jp.nec.com
・プラットフォームに関するお問い合わせ
NEC通信システム インキュベーション統括部
https://contact.nec.com/http-www.ncos.co.jp_tb_products_4f854d/
