労働時間規制緩和・残業」の意識調査。高市首相の「労働時間規制緩和」検討指示、約6割が肯定的。一方で、労働時間を「増やしたい」方は1割。否定的な意見は「健康被害」「意図しない労働時間増加」の懸念。
ー『エン転職』ユーザーアンケートー
エン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長:越智通勝)が運営する8年連続満足度No.1(※)の総合転職サイト『エン転職』(https://employment.en-japan.com/)上で、ユーザーを対象に「労働時間規制緩和・残業」についてアンケートを行ない、1,756名から回答を得ました。以下、概要を報告します。
※2018年~2025年オリコン顧客満足度調査「転職サイト」ランキング総合1位(https://career.oricon.co.jp/rank-job-change/)

結果 概要
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「労働時間規制緩和」検討指示、約6割が肯定的に評価。理由は「労働時間の希望を実現しやすくなる」「収入の増加が目指せる」。
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一方で、労働時間を「増やしたい」方は1割。半数が「現状維持」、約4割が「減らしたい」。
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約3割が規制緩和に否定的。「健康被害」「意図しない労働時間増加」を懸念。
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1ヵ月の残業時間、約7割が「20時間未満」。「81時間以上」は3%。23%が「残業代が規定通り支払われていない」と回答。
調査結果 詳細
1:「労働時間規制緩和」指示、約6割が肯定的に評価。理由は「労働時間の希望を実現しやすくなる」「収入の増加が目指せる」。(図1~3)
2025年10月、高市早苗首相は上野賢一郎厚生労働大臣に対し、「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討」を指示したと報じられています。こちらの「労働時間規制緩和の検討指示」について、「内容も含めて知っている」(19%)または「概要だけ知っている」(53%)と回答した人は全体の72%に上り、高い認知度を示しました。
「労働時間規制緩和の検討指示」に対する印象を伺うと、57%が「良いと思う」(とても良いと思う:18%、良いと思う:39%)と肯定的に評価していることが分かりました。「良いと思う」と回答した方に理由を伺うと、「労働時間の希望を実現しやすくなるから」が57%、「収入の増加が目指せるから」が53%でした。具体的なコメントも紹介します。
【図1】高市早苗首相が「労働時間規制緩和の検討指示」を行なったことをご存知ですか?(年代別)

【図2】「労働時間規制緩和の検討指示」に対する印象を教えてください。(年代別)

【図3】「労働時間規制緩和の検討指示」に対して”良いと思う”と回答した方に伺います。理由を教えてください。(年代別/複数回答可)

Q.「労働時間規制緩和の検討指示」に対して”良いと思う”と回答した、具体的な理由を教えてください。
▼「労働時間の希望を実現しやすくなるから」と回答した方
・様々な事情で勤務時間を短くしなければならない人たちに配慮される時代なのであれば、その逆も認められて然るべきだと思う。働きたい人は働けばいいし、大切なのはそれぞれの働き方を強制しないことだと思う。(20代女性)
・本人に労働意欲があるにも関わらず、会社の都合で制約されると、労働者の意欲減退に繋がると考えたため。(20代男性)
・働く意欲が高い人、稼ぎたい人が一定数いるから。(30代男性)
▼「収入の増加が目指せるから」と回答した方
・現在の給与が低いため。(20代男性)
・物価高で給与も上がらない昨今、労働時間を増やすか残業でしか給与を増やせないから。(30代女性)
・働けば働くほどちゃんと貰えるなら、働きがいもある。(30代男性)
2:一方で、労働時間を「増やしたい」方は1割。半数が「現状維持」、約4割が「減らしたい」。(図4~5)
”正社員(フルタイム勤務)”で勤める方に、現在よりも労働時間を増やしたいかを尋ねると、「増やしたい」は13%、47%と約半数が「現状維持をしたい」、38%が「減らしたい」と回答しました。「労働時間規制緩和の検討指示」に対し、肯定的な意見が過半数を占める一方で、実際に増やしたい方は1割程度に留まりました。続けて、現在の1ヵ月の労働時間も伺うと、ボリュームゾーンは「161~184時間」(41%)でした。
【図4】「正社員(フルタイム勤務)」の方に伺います。現在よりも、労働時間を増やしたいですか?減らしたいですか?(年代別)

Q.「現在よりも労働時間を増やしたいか」について、回答の理由を教えてください。
▼「増やしたい」と回答した方
・現在が残業なしでなかなか給料が増えないので、もっと働きたい。(30代女性)
・腰を据えてしっかり仕事に取り組みたいため。労働時間の短縮は、短期目線では良い事だと思う反面、長期目線では必要となる仕組みを構築できない。(30代男性)
▼「現状維持をしたい」と回答した方
・閑散期と繁忙期でも作業効率化を進めているから。(20代男性)
・月140時間未満が子育てとの両立にちょうど良い。時短から160時間に戻ると、3歳以降の育児は負荷が大きい。(30代女性)
▼「減らしたい」と回答した方
・プライベートに充てられる時間が無くなるため。(20代男性)
・効率よく短時間・短期間でガッツリ稼ぎたいため。(30代女性)
【図5】「正社員(フルタイム勤務)」の方に伺います。1ヵ月の労働時間を教えてください。(年代別)

3:約3割が規制緩和に否定的。「健康被害」「意図しない労働時間増加」を懸念。(図6)
「労働時間規制緩和の検討指示」に対し、肯定的な意見が過半数を占める一方で、27%が「良いと思わない」と回答しました(図2)。その理由として最も多かったのは「健康・身体への影響への懸念」が38%、次いで「意図しない労働時間増加への懸念」が34%でした。
年代別で見ると、20代・40代以上の最多は「健康・身体への影響への懸念」(20代:60%、40代以上:37%)でしたが、30代は「プライベートへの影響への懸念」(44%)でした。具体的な理由も紹介します。
【図6】「労働時間規制緩和の検討指示」に対して”良いと思わない”と回答した方に伺います。理由を教えてください。(年代別/複数回答可)

Q.「労働時間規制緩和の検討指示」に対して”良いと思わない”と回答した、具体的な理由を教えてください。
▼「健康・身体への影響への懸念」と回答した方
・残業することが美徳となり、定時で帰る社員の居場所が無くなってしまうのではないか。また、残業を断りにくくなり、健康被害に繋がってしまう可能性を懸念しているため。(20代男性)
・長時間労働が原因で心身の不調を体験したことがあるから。(30代女性)
・労働時間の規制は、本人の意思に関わらず医学的知見に基づいて規制されるべきものだと考える。自己管理のできない労働者や、意欲を口実に事実上の強制労働を強いる日本の企業体質を鑑みれば、一律の強制的な規制が必須。(30代男性)
▼「意図しない労働時間増加への懸念」と回答した方
・希望しているか強要されているのかの判断が難しく、仕事が終わっていないと残業時間が延びて私生活も影響を受け、仕事の効率も悪くなってしまうから。(30代女性)
・本人の希望と会社の強制の線引きが難しく、過重労働につながる心配がある。(40代女性)
4:1ヵ月の残業時間、約7割が「20時間未満」。「81時間以上」は3%。23%が「残業代が規定通り支払われていない」と回答。(図7~8)
「正社員(フルタイム勤務)」の方に、1ヵ月の残業時間を聞きました。「残業なし」(15%)と「数分~20時間」(52%)を合わせると、全体の67%が「20時間未満」と回答しました。過労死ライン(※)の目安とされる月80時間を超える「81時間以上」は3%でした。
しかし残業代が規定通り支払われているかについては「はい」(63%)と回答した人が全体の約3分の2に留まり、「いいえ」が23%、「わからない」が14%でした。約4人に1人が、自身の残業に対する適切な対価が支払われていない/分からないという実態が明らかになりました。
※過労死ライン:健康障害のリスクが高まるとする時間外労働の「時間」を指す言葉です。2~6ヵ月間で平均80時間を超える時間外労働をしている場合、健康障害の発症との因果関係を認めやすい目安とされています。
【図7】「正社員(フルタイム勤務)」の方に伺います。1ヵ月の残業時間を教えてください。(年代別)

【図8】現職では、残業代が規定通り支払われていますか?(年代別)

解説
今回の調査では、労働時間規制の緩和検討に対し、57%と過半数が肯定的でした。特筆すべきは、実際に労働時間を増やしたい層は1割強に留まる一方で、多くの人が「働く時間を自ら選択できること」を肯定的に捉えている点です。
これは、仕事に熱量を持って取り組み、早期のスキルアップや報酬増を目指したい人々にとって、一律の規制が「成長のブレーキ」として作用していた可能性を示唆しています。特に、仕事が楽で成長実感は乏しい、いわゆる「ゆるブラック企業」に危機感を抱く若手層などにとって、自らの意志で「懸命に働く」ことを選べる環境は、キャリア形成上のポジティブな選択肢として捉えられています。
ただし「良いと思わない」と回答した方のうち、約4割が「健康被害」を懸念している通り、この緩和が機能するためには、個人の心身の健康維持と「本人の自由な選択」の担保が絶対条件です。単なる長時間労働の助長ではなく、働く人の意欲を尊重し、その熱量に見合った「報酬」と「成長」が享受できる仕組みづくりが、企業側に強く求められています。(『エン転職』調査責任者 小用 秀明)

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『エン転職』(https://employment.en-japan.com/)を利用するユーザー
■調査期間:2025年12月1日~2026年1月5日
■有効回答数:1,756名
8年連続満足度No.1の総合転職サイト『エン転職』https://employment.en-japan.com/

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