パレスチナ・ガザ:デモによる子どもの犠牲~死者5人、負傷者数百人に【プレスリリース】

ユニセフ・中東・北アフリカ地域事務所代表声明

午後の部の授業を受けるため登校するタラル君(9歳)とサミラちゃん(7歳)。(2017年12月撮影) © UNICEF_UN0161246_d’Aki午後の部の授業を受けるため登校するタラル君(9歳)とサミラちゃん(7歳)。(2017年12月撮影) © UNICEF_UN0161246_d’Aki

【2018年5月4日 アンマン(ヨルダン)発】

 ガザで子どもたちが犠牲を強いられている現状について、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレが、以下の声明を発表しました。

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 この5週間に、ガザで行われている多くは平和的に行われているデモで、子ども5人が死亡し、数百人が負傷しました。

 すでに疲弊している保健システムは、停電や燃料・医薬品・機材の不足によりさらに悪化し、負傷した人々に治療を提供することが困難になっています。

 子どもたちは身体的な傷に加えて、心にも深刻な悩みやトラウマを抱えている兆候を示しています。

 昨日、ユニセフ・パレスチナ事務所の特別代表は、銃で撃たれ心臓近くに深刻な怪我を負った14歳の男の子を訪問しました。彼は病院で2週間治療を受けた後、今は家で療養しています。痛みを抱えながら楽観的になるのは難しいのですが、回復したならば、彼の命を助けてくれた医師のように自らも医師になりたいと言います。

 ガザの暴力の激化は、すでに何年も耐えがたいほど厳しい状況下に生きることを強いられてきた子どもたちの苦しみをさらに厳しいものにしています。子どもたちの半数は人道支援に依存しており、4人に1人は心理社会的ケアを必要としています。

 学校は生徒が多すぎるため3部制で運営されており、子どもたちの学習の機会を制限しています。

 最低レベルでの電力しか供給されないガザでは、水と衛生のサービスは停止し、飲料水を入手することは極めて困難になり、10家族のうち9家族は日常的に安全な水を得ることができません。

 ユニセフは、子どもたちの命を守る保健、水と衛生、教育、および保護の分野で今後も支援を続けていきます。

 ユニセフは、影響力のあるすべての者に対して、子どもたちを守り、危険から遠ざけるよう、あらためて要求します。子どもたちは学校や家庭や公園にいるべきで、決して攻撃の対象にされたり、暴力への参加を促されてはならないのです。

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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