ウクライナ東部:4年間で学校700校以上が損傷・破壊【プレスリリース】

子ども20万人が戦闘や不発弾の危険の中暮らす

教室で勉強するレラちゃん (10歳)。(2017年11月撮影) © UNICEF_UN0150817_Gilbertson VII Photo教室で勉強するレラちゃん (10歳)。(2017年11月撮影) © UNICEF_UN0150817_Gilbertson VII Photo

【2018年5月4日 ジュネーブ発】

 4年間以上におよぶウクライナ東部の紛争によって、教育システムに壊滅的被害が生じ、何百校もの学校が破壊され、損傷し、20万人の子どもたちが軍の影響下で学び、不安定な戦闘や不発弾による危険の中で暮らしていると、ユニセフ(国連児童基金)は本日述べました。

 「子どもたちが学んでいる学校の壁は銃弾で穴が開き、窓辺には土嚢が積まれ、地下には爆弾シェルターがあり、校庭には砲弾や爆弾の破片が散らばっています」とユニセフ・ウクライナ事務所代表のジョバンナ・ バルベリスは述べました。「ウクライナ東部における教育システムは、4年間以上多方面から被害を受け続けています。紛争の各当事者は、国際人道法を尊重し、学校が子どもにとって安全に学べる場所であることを保障しなければなりません」

 ウクライナ東部のコンタクト・ライン(接触線)沿いにある学校や幼稚園の近くに、基地や貯蔵設備、セキュリティ・チェックポイントなどの軍事施設があるため、子どもたちは危険に晒されています。このコンタクト・ラインは、政府統治地域と非政府支配地域とを分ける線で、この一帯は紛争が最も激しい地域です。

 ユニセフがパートナー団体とともに調査・監視を行った結果、少なくとも8カ所は幼稚園や学校から500メートル以内の場所に軍あるいは武装勢力の施設があり、2カ所は数メートルしか離れていません。また、今年度が始まって以来、以前学校だった建物6棟が軍あるいは武装勢力によって占拠あるいは使用されています。

 少なくとも45校の学校が、この16カ月の間に損傷を受けたか、あるいは破壊されました。紛争が始まってから、700校以上が損傷を受けています。
 

 

 

破壊された教室で立ち尽くすElena Mihatskaya校長先生。(2017年11月撮影) © UNICEF_UN0150833_Gilbertson VII Photo破壊された教室で立ち尽くすElena Mihatskaya校長先生。(2017年11月撮影) © UNICEF_UN0150833_Gilbertson VII Photo

 Krasnohorivkaの町にある第2中等学校は、砲撃により屋根や多くの教室が激しい損傷を受け、昨年5月に閉鎖したままです。「子どもたちは砲撃に対し非常に緊張しており、教師が子どもを落ち着かせようとしても難しいのです」「子どもは緊張状態にあり、ストレスを受けているため、それに耐えるのは困難です」とElena Mihatskaya校長先生は述べました。

 ウクライナ東部全体において、ユニセフは何十万人もの子ども、若者や養育者に対し、心理社会的サポートや地雷回避教育を支援しています。また、損傷を受けた学校や幼稚園の修繕、教育キット、家具セットやスポーツ用品など必要な学用品の提供も行っています。

 今年、ユニセフは、ウクライナ東部紛争の影響下にある子どもや家族への緊急人道支援を行うため、2,360万米ドルを要請しましたが、これまでに確保できた資金は、その15%にも達していません。

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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会社概要

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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