2032年度から大井町線でワンマン運転を実施します
~安全・安定輸送の確保と運行体制の高度化を推進し、鉄道事業の持続的な成長を目指します~
当社は、将来の労働力不足や社会環境の変化に対応するため、2032年度から、大井町線でワンマン運転を実施します。
ワンマン運転の実施に伴い、当社線ですでに取り組む各種安全対策の徹底に加え、列車運行の安全性・安定性のさらなる向上を目指し、大井町線に定位置停止支援装置(TASC)や東横線において実証実験中のホーム上の乗降監視におけるAI画像解析・検知システム、無線式列車制御システム(CBTCシステム)を導入します。デジタル技術を活用した新たなテクノロジーを活用し、お客さまに引き続き安心してご利用いただけるよう、運行体制の高度化とさらなる安全性・安定性の向上を図ります。
今後も当社は、中期事業戦略(2024~2026年度)で掲げる「安全で安心な移動の持続的な提供」と「運営高度化と業界連携強化」を目指し、安全・安定輸送の確保と、サービス水準の維持・向上を前提とした業務の高度化・効率化を推進し、公共交通としての使命を果たし続け、鉄道事業の持続的な成長を実現します。
■大井町線ワンマン運転の概要
1.開始時期 2032年度(予定)
2.対象列車 大井町線全列車(田園都市線内は大井町線と直通運転する列車のみ)




【別紙】
■ワンマン運転実施にあわせて行う安全性・安定性向上の取り組み
ワンマン運転開始までに大井町線(田園都市線直通列車の同線区間含む)に以下の設備・システムを導入します。
(1)定位置停止支援装置(TASC) ※ワンマン運転開始と同時期に導入予定
列車到着時に所定停止位置に自動停止させる支援機能で、所定停止位置への確実な停車や大幅誤停車の防止により、列車運行の安全性・安定性の向上を図ります。

(2)乗務員支援ホーム監視AI ※準備が整い次第導入予定
AI技術を活用したオペレーション変革の一環として、東横線で実証実験を進めてきた乗務員支援ホーム監視AIを大井町線に導入します。運転台に設置されているホーム上の乗降監視映像を表示するモニターに、AI画像解析技術で検知した特定の状態を通知し、運転士の業務をサポートすることで、さらなる安全性・安定性の向上を図ります。

(3)無線式列車制御システム(CBTCシステム) ※2028年度に田園都市線、2031年度に大井町線へ導入予定
列車の安全・安定運行を確保するために、無線通信技術を活用して列車の位置や速度を連続的に把握し、列車間の安全な間隔を確保する新方式の信号保安システムです。CBTCシステムでは、先行列車が進行すると、後続列車はその進行距離に応じ、従来システムよりも速やかに進行可能となるため、高い遅延回復効果が得られるとともに、システムを構成する設備全体を2系統設けることで安定稼動につながり、運行の安定性が向上します。



ATC:Automatic Train Control(自動列車制御装置)
CBTC:Communications-Based Train Control(無線式列車制御)
■当社ワンマン運転路線において実施している安全対策
当社はワンマン運転時も安全に運行できるよう、さまざまな安全対策に取り組んでいます。大井町線におけるワンマン運転時も、お客さまに引き続き安心してご利用いただけるよう、当社線ですでに取り組む各種安全対策を徹底し、安全・安定輸送の確保に努めます。
URL:https://www.tokyu.co.jp/tokyu/oshiete/20250717.pdf
・乗降確認モニター
・ホームに設置したカメラでお客さまの乗降を撮影し、運転席のモニターに投影します。
・運転席のモニターを確認して運転士がドアの開閉を行います。


・ホームドア
お客さまがホームから転落したり、列車と接触したりする事故を防止するため、東横線・目黒線・東急新横浜線・田園都市線・大井町線の全駅にホームドアを設置しています。また、池上線・東急多摩川線の全駅には、センサー付固定式ホーム柵を設置しています。ホームドアにはセンサーが設置されており、閉まりかけた際に人や荷物を感知するとホームドアが開きます。また、ホームドアが正常に閉まったことを確認できないと列車が発車できない仕組みとなっています。
・車内防犯カメラ
当社所属の車両に、4Gデータ通信に対応したLED蛍光灯一体型の防犯カメラ「IoTube(アイ・オー・チューブ)」を設置し、車両内のセキュリティ向上を図っています。遠隔地からでも映像を確認することができ、車両内のトラブル発生時には、迅速な対応が可能です。
・3D式踏切障害物検知装置
踏切障害物検知装置は、自動車などが踏切で立ち往生した場合にセンサーが検知し、接近する列車の運転士に異常を知らせる信号を送る装置です。当社では、障害物の検知精度が高い3Dセンサー式の導入を進めており、今年度中に134箇所すべての踏切に設置が完了する予定です。
・車内非常通報ボタン
車内非常通報ボタンは、1車両に1~4か所設置されています。ボタンを押すと運転士が応答します。運転士が応答できない場合は運輸司令所に自動で転送され、運輸司令所の司令員が応答します。

・運輸司令所からの車内放送と応援者要請
・トラブルなどでやむを得ず駅と駅の間に停車した場合、運転士または運輸司令所から車内放送で状況をお知らせします。
・避難誘導が必要な場合には、運輸司令所が応援要請を行い、最寄り駅などから応援者が駆け付けます。また、必要に応じて、運輸司令所から警察、消防に対応を依頼します。


以上
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