UFC JAPAN開催迫る!ライト級タイトルマッチ、秋山成勲戦、岡見勇信戦ほかWOWOWにて2月26日(日)午後0:00より生中継!
■“最新の総合格闘技”を体現する王者エドガーの防衛戦に注目せよ!
UFCライト級王者フランク・エドガーが、2月26日(日)にさいたまスーパー・アリーナで開催されるUFC JAPAN(UFC144)で防衛戦を行なう。
エドガーはPRIDEで活躍したヘンゾ・グレイシー、元パンクラス・ミドル級王者ヒカルド・アルメイダの弟子で、柔術茶帯だ。しかしエドガーの戦いで目立つのは、素早いフットワークとヘッド・ムーブを駆使したボクシング技術である。
あらゆるアングルから相手にパンチを放ち、数発連打したと思うと一瞬にして離脱し、別の角度からパンチを叩き込むという、マニー・パッキャオばりの変幻自在の足さばきを持ち、上下の打ち分けに加えて、不意を突いて放つタックルで、相手は翻弄されて次に何が来るのか全く分からない状態に追いこまれ、いつの間にかダメージが蓄積し、エドガーのペースで試合をさせられてしまうのだ。そんなアリ地獄の餌食になったのが、元柔術世界王者で「ライト級では世界無敵」とまで言われたUFC二階級制覇の天才BJ・ペンだ。2010年4月のアブダビ大会でエドガーの術中にはまってタイトルを奪われ、その後2010年8月のリマッチでも何もさせてもらえずに連敗を喫してしまった。
しかしその後、2度目の防衛戦で、エドガーは最強の挑戦者を迎えた。
彼のキャリアで唯一の黒星をつけられたことがある相手、グレイ・メイナードである。2008年のUFCファイトナイトでメイナードに判定負けを喫しているエドガーは、2011年元旦に行なわれた2度目の防衛戦の相手としてメイナードを迎え撃つことになったのだ。
この試合でエドガーは1Rにメイナードのパンチを食らってダウンし、絶体絶命のピンチに陥った。しかしそこから驚異的な回復力を見せて盛り返し、何とか引き分けに持ち込んで薄氷の防衛を果たしたのだった。
そして昨年10月、メイナードとの3度目の試合になる試合で、エドガーは前回と同じく1Rで痛烈なパンチを浴び、またもダウンを喫した。しかし脚をもつれさせながらもなんとか1R終了まで持ちこたえ、不屈の精神力で徐々に試合を盛り返していった。やがて訪れた運命の4R、メイナードのタックルを防御した直後、相手が体勢を立て直す前にエドガーは会心のパンチを叩き込み、メイナードにKOで大逆転勝利を飾ったのである。
この2試合でエドガーは、5Rフルにハイスピードで動き続けられるスタミナと、ボクシング&レスリング技術だけでなく、決して諦めない精神力の強さを見せたのである。これはかつてPRIDEで“柔術マジシャン”アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラが何度も見せてくれた決して諦めない“魂の試合”を彷彿とさせた。
「だけどフランクの持っている武器はそれだけじゃないよ」
彼の師匠であり今回もセコンドとして来日しているヒカルド・アルメイダは言う。
「彼はまだ試合でほとんど寝技を見せていない。だが彼の柔術技術は相当なものなんだ。それを見たら日本のファンもきっと驚くと思うよ」
今大会でエドガーが迎え撃つのはベンソン・ヘンダーソン。総合格闘界の“レジェンド”であるホイス・グレイシーの孫弟子にあたる選手だ。彼を相手に、ヘンゾとアルメイダが鍛え上げたエドガーの寝技の技術が見られるかもしれない。スタンドでの攻防、精神力の戦いに以外に、それもこのタイトルマッチの楽しみの1つである。
■ウェルター級に落とした秋山がダン・ヘンを倒したシールズと激突
今大会ではメイン以外にも見どころは多い。
全盛期のPRIDEで、ヴァンダレイ・シウバやヒカルド・アローナ、イゴール・ボブチャンチンらを相手に数多くの名勝負を見せてくれたクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンは、自ら「これが日本で最後の試合になるかもしれない」と語る試合に臨む。相手はレスリング出身で、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(“柔術マジシャン”ノゲイラの弟)を倒した実績を持つ新星ライアン・ベイダーだ。
ランペイジは久々の日本で、かつてファンを震撼させた豪快な暴れっぷりを見せてくれるのか。
また、“反骨の柔道王”秋山成勲は階級をウェルターに落とし、PRIDE二階級制覇のダン・ヘンダーソンを破った強豪ジェイク・シールズに挑む。シールズは王者ジョルジュ・サン・ピエールともタイトル戦を戦って苦戦させた相手だけに、タフな試合になりそうだ。しかしUFCで1勝した後3連敗を喫してしまった秋山にとって、今回は絶対に負けられない試合である。逆境に強い秋山が「覚悟」を決めた勝負は見られるか。
昨夏“ミドル級絶対王者”アンデウソン・シウバのタイトルに挑戦して敗れた岡見勇信も、再起戦に臨む。相手はタックル&パウンドが得意なレスリング出身のティム・ボッシュ。もともとライトヘビー級でパワフルな相手だが、岡見のパワーもミドル級離れしているし、今回もオレゴンのチェール・サネンのもとに特訓に行き、万全の対策ができているはずなので、ここはキッチリ仕留めて、再びタイトル戦線へ向けて一歩を踏み出してほしい。
また、前回UFCで白星発進した元戦極SRC&修斗王者・日沖発はタイソン・グリフィンを破ったバート・パラゼウスキーと戦う。さらに、2010年12月、WECで今回ライト級タイトルに挑戦するベンソン・ヘンダーソンを、ド派手な飛び蹴り(秘技・三角飛び)で破ったアンソニー・“ショータイム”・ペティスも参戦する。相手は6大会連続で名勝負ボーナス(大会ベスト・サブミッション賞4回、ベスト・ファイト賞2回)を受賞した“名勝負男”ジョー・ローザンだ。こちらも見応え満点の試合になりそうである。
(稲垣 收 UFC解説者)
■詳しくはUFC WORLD(wowow.co.jp/ufc)へアクセス!
http://www.wowow.co.jp/sports/ufc/
◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★UFC JAPAN 生中継!
11年ぶりに開催される日本大会。ライト級タイトルマッチ、秋山成勲戦、岡見勇信戦ほか放送!ゲストに福山雅治を迎えてオクタゴンサイドより生中継!
2月26日(日)午後0:00~[WOWOWプライム]※生中継
<主な対戦カード>
ライト級タイトルマッチ フランク・エドガーvsベンソン・ヘンダーソン
ウェルター級 秋山成勲vsジェイク・シールズ
ライトヘビー級 クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンvsライアン・ベイダー
ヘビー級 マーク・ハントvsシェイク・コンゴ
ライト級 五味隆典vs光岡映二
ミドル級 岡見勇信vsティム・ボッシュ
フェザー級 日沖発vsバート・パラゼウスキー
ライト級 アンソニー・ペティスvsジョー・ローザン
UFCライト級王者フランク・エドガーが、2月26日(日)にさいたまスーパー・アリーナで開催されるUFC JAPAN(UFC144)で防衛戦を行なう。
エドガーはPRIDEで活躍したヘンゾ・グレイシー、元パンクラス・ミドル級王者ヒカルド・アルメイダの弟子で、柔術茶帯だ。しかしエドガーの戦いで目立つのは、素早いフットワークとヘッド・ムーブを駆使したボクシング技術である。
あらゆるアングルから相手にパンチを放ち、数発連打したと思うと一瞬にして離脱し、別の角度からパンチを叩き込むという、マニー・パッキャオばりの変幻自在の足さばきを持ち、上下の打ち分けに加えて、不意を突いて放つタックルで、相手は翻弄されて次に何が来るのか全く分からない状態に追いこまれ、いつの間にかダメージが蓄積し、エドガーのペースで試合をさせられてしまうのだ。そんなアリ地獄の餌食になったのが、元柔術世界王者で「ライト級では世界無敵」とまで言われたUFC二階級制覇の天才BJ・ペンだ。2010年4月のアブダビ大会でエドガーの術中にはまってタイトルを奪われ、その後2010年8月のリマッチでも何もさせてもらえずに連敗を喫してしまった。
しかしその後、2度目の防衛戦で、エドガーは最強の挑戦者を迎えた。
彼のキャリアで唯一の黒星をつけられたことがある相手、グレイ・メイナードである。2008年のUFCファイトナイトでメイナードに判定負けを喫しているエドガーは、2011年元旦に行なわれた2度目の防衛戦の相手としてメイナードを迎え撃つことになったのだ。
この試合でエドガーは1Rにメイナードのパンチを食らってダウンし、絶体絶命のピンチに陥った。しかしそこから驚異的な回復力を見せて盛り返し、何とか引き分けに持ち込んで薄氷の防衛を果たしたのだった。
そして昨年10月、メイナードとの3度目の試合になる試合で、エドガーは前回と同じく1Rで痛烈なパンチを浴び、またもダウンを喫した。しかし脚をもつれさせながらもなんとか1R終了まで持ちこたえ、不屈の精神力で徐々に試合を盛り返していった。やがて訪れた運命の4R、メイナードのタックルを防御した直後、相手が体勢を立て直す前にエドガーは会心のパンチを叩き込み、メイナードにKOで大逆転勝利を飾ったのである。
この2試合でエドガーは、5Rフルにハイスピードで動き続けられるスタミナと、ボクシング&レスリング技術だけでなく、決して諦めない精神力の強さを見せたのである。これはかつてPRIDEで“柔術マジシャン”アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラが何度も見せてくれた決して諦めない“魂の試合”を彷彿とさせた。
「だけどフランクの持っている武器はそれだけじゃないよ」
彼の師匠であり今回もセコンドとして来日しているヒカルド・アルメイダは言う。
「彼はまだ試合でほとんど寝技を見せていない。だが彼の柔術技術は相当なものなんだ。それを見たら日本のファンもきっと驚くと思うよ」
今大会でエドガーが迎え撃つのはベンソン・ヘンダーソン。総合格闘界の“レジェンド”であるホイス・グレイシーの孫弟子にあたる選手だ。彼を相手に、ヘンゾとアルメイダが鍛え上げたエドガーの寝技の技術が見られるかもしれない。スタンドでの攻防、精神力の戦いに以外に、それもこのタイトルマッチの楽しみの1つである。
■ウェルター級に落とした秋山がダン・ヘンを倒したシールズと激突
今大会ではメイン以外にも見どころは多い。
全盛期のPRIDEで、ヴァンダレイ・シウバやヒカルド・アローナ、イゴール・ボブチャンチンらを相手に数多くの名勝負を見せてくれたクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンは、自ら「これが日本で最後の試合になるかもしれない」と語る試合に臨む。相手はレスリング出身で、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(“柔術マジシャン”ノゲイラの弟)を倒した実績を持つ新星ライアン・ベイダーだ。
ランペイジは久々の日本で、かつてファンを震撼させた豪快な暴れっぷりを見せてくれるのか。
また、“反骨の柔道王”秋山成勲は階級をウェルターに落とし、PRIDE二階級制覇のダン・ヘンダーソンを破った強豪ジェイク・シールズに挑む。シールズは王者ジョルジュ・サン・ピエールともタイトル戦を戦って苦戦させた相手だけに、タフな試合になりそうだ。しかしUFCで1勝した後3連敗を喫してしまった秋山にとって、今回は絶対に負けられない試合である。逆境に強い秋山が「覚悟」を決めた勝負は見られるか。
昨夏“ミドル級絶対王者”アンデウソン・シウバのタイトルに挑戦して敗れた岡見勇信も、再起戦に臨む。相手はタックル&パウンドが得意なレスリング出身のティム・ボッシュ。もともとライトヘビー級でパワフルな相手だが、岡見のパワーもミドル級離れしているし、今回もオレゴンのチェール・サネンのもとに特訓に行き、万全の対策ができているはずなので、ここはキッチリ仕留めて、再びタイトル戦線へ向けて一歩を踏み出してほしい。
また、前回UFCで白星発進した元戦極SRC&修斗王者・日沖発はタイソン・グリフィンを破ったバート・パラゼウスキーと戦う。さらに、2010年12月、WECで今回ライト級タイトルに挑戦するベンソン・ヘンダーソンを、ド派手な飛び蹴り(秘技・三角飛び)で破ったアンソニー・“ショータイム”・ペティスも参戦する。相手は6大会連続で名勝負ボーナス(大会ベスト・サブミッション賞4回、ベスト・ファイト賞2回)を受賞した“名勝負男”ジョー・ローザンだ。こちらも見応え満点の試合になりそうである。
(稲垣 收 UFC解説者)
■詳しくはUFC WORLD(wowow.co.jp/ufc)へアクセス!
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11年ぶりに開催される日本大会。ライト級タイトルマッチ、秋山成勲戦、岡見勇信戦ほか放送!ゲストに福山雅治を迎えてオクタゴンサイドより生中継!
2月26日(日)午後0:00~[WOWOWプライム]※生中継
<主な対戦カード>
ライト級タイトルマッチ フランク・エドガーvsベンソン・ヘンダーソン
ウェルター級 秋山成勲vsジェイク・シールズ
ライトヘビー級 クイントン・“ランペイジ”・ジャクソンvsライアン・ベイダー
ヘビー級 マーク・ハントvsシェイク・コンゴ
ライト級 五味隆典vs光岡映二
ミドル級 岡見勇信vsティム・ボッシュ
フェザー級 日沖発vsバート・パラゼウスキー
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