作品に投影された、体験にもとづく多様性と身体性、アメリカへの批判精神──『別冊NHK100分de名著 集中講義 ヘミングウェイ 過酷な世界を生き抜く倫理』が発売
2025年度・朝日新聞「文芸時評」欄を担当するなど、文学作品の読み解きの新しさに定評がある都甲幸治さんが送る「ヘミングウェイ」読み解きがNHK出版より8月25日に発売

古今東西の名著を25分×4回=100分で読み解くNHKの人気番組「100分de名著」。そのスペシャル番組の出版化や、テキストを加筆、再構成した「別冊NHK100分de名著」シリーズ最新刊が、8月25日に発売となります。テーマは、アメリカの大作家「ヘミングウェイ」。彼の4作品の読み解きを通して、その現代性に光を当てます。
別冊NHK100分de名著 集中講義 ヘミングウェイ 過酷な世界を生き抜く倫理
作品に投影された、体験にもとづく多様性と身体性、アメリカへの批判精神
従軍体験がもたらしたナイーヴな身体性と意外な成育歴から見えてくる多様性が、ヘミングウェイ作品の核をなしていた! 『老人と海』『敗れざる者たち』『移動祝祭日』『日はまた昇る』の4作品に、気鋭の翻訳家・アメリカ文学者が、ファンも驚愕し納得する独自の視点から光を当てる。特異な幼少期を送り、死線をくぐり抜けた彼だからこそ持ちえた、多様性への共感や深い倫理観、自然への畏敬の念。それらは、揺れる人格とセクシュアリティに悩んだヘミングウェイの意外な一面と共振する。その「弱さ」や「ナイーヴィティ」こそが、アメリカ文学を変える傑作を生み出す源だったと著者はいう。新たな解釈や読み解きから、ヘミングウェイ作品の現代性を詳述、いまこそ読むべき作品の本質を提示する。知るだけでなく「面白く読める」解説書。
構成
第1講 大いなる自然との対峙――『老人と海①』
第2講 「偉大なアメリカ」への疑念――『老人と海②』
第3講 交錯する「生」と「死」――『敗れざる者』
第4講 作家ヘミングウェイができるまで――『移動祝祭日』
第5講 古代的な倫理を呼び覚ます――『日はまた昇る』
都甲幸治さんによる「はじめに」を、NHK出版デジタルマガジンにて公開!
著者
都甲 幸治(とこう・こうじ)
早稲田大学教授。1969年、福岡県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科表象文化論専攻修士課程修了。翻訳家を経て同大学院総合文化研究科地域文化研究専攻(北米)博士課程修了。著書に『生き延びるための世界文学 21世紀の24冊』(新潮社)、『世界文学の21世紀』(Pヴァイン)、『教養としてのアメリカ短篇小説』(NHK出版)などが、訳書に、チャールズ・ブコウスキー『勝手に生きろ!』(河出文庫)、同『郵便局』(光文社古典新訳文庫)など多数。
商品情報

別冊NHK100分de名著 集中講義 ヘミングウェイ 過酷な世界を生き抜く倫理
著者:都甲幸治
発売日:2025年8月25日
定価:1,100円(税込)
仕様:A5判・160ページ
ISBN:978-4-14-407333-5
NHK出版商品ページ▼
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000064073332025.html
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