シリア:イドリブで子ども13人犠牲に~紛争の終結は遠い夢【プレスリリース】
故郷を追われた子ども、7年で600万人
【2018年6月11日 アンマン(ヨルダン)発】
シリア北西部イドリブ県で続く暴力により13人の子どもたちが殺された事態について、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレが、以下の声明を発表しました。
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ユニセフ(国連児童基金)は、この数日間に少なくとも13人の子どもが殺されたという報告を受けました。
シリア北西部イドリブ県のZardana村を襲ったとされる攻撃により、子ども9人が亡くなりました。イドリブには100万人近くの子どもが暮らし、その多くは他の地域から避難してきた子どもたちです。これ以上、行くあてもなく、避難民家族は集合避難所や学校で避難生活を送っています。
残る4人は、同じくイドリブ県にあるFoua と Kafrayaの2つの包囲された村での激しい暴力の中で亡くなったと報告されています。また、イラクと国境を接するBou Kamal町でも激しい暴力が起きています。
これらは、シリアの子どもたちに対する戦争の終結がまだ遠いことを思い出させる、深く悲しい出来事です。あらゆる場所で、またいかなる時でも子どもたちを保護するという基本原則は、あまりに多くの家族にとって手の届かない夢であり続けています。
7年間におよぶシリア戦争は、暴力はさらなる暴力、憎しみ、報復を産み、すでに引き裂かれた社会をさらに分断するものでしかないことを示しています。2011年に紛争が勃発してから、600万人近い子どもたちがふるさとを離れることを余儀なくされました。
子どもに対する戦争に勝者はいません。すべての人が敗者です。そして最も大きな損失を受けるのは子どもたちとシリアの未来です。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 ( www.unicef.or.jp )
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