池上線池上駅改良・駅ビル開発と池上線戸越銀座駅、旗の台駅「木になるリニューアル」が第13回ブルネル賞(奨励賞)を受賞しました
鉄道関連の国際デザインコンペティションである「第13回ブルネル賞」において、池上線池上駅改良・駅ビル開発と池上線戸越銀座駅、旗の台駅「木になるリニューアル」の2件が駅舎部門で奨励賞を受賞しました。同賞の受賞は、東急㈱グループとして初となります。
ブルネル賞は、世界の鉄道デザイン担当者が集まるワトフォード・グループが主催する、鉄道デザイン分野における唯一の国際コンペティションです。「駅舎」、「工業製品・グラフィックデザイン」、「技術インフラ・環境」、「鉄道車両」の4部門で、それぞれ優秀賞と奨励賞が選出されます。1985年に第1回コンペティションが開催されて以来、数年ごとに開催されており、今回が13回目の開催となります。授賞式は2025年9月24日(水)にロンドンで開催されました。
今回の受賞では、革新性、品質そして鉄道デザインの未来への貢献が評価されました。池上駅改良・駅ビル開発では、歴史的な要素を駅舎のデザインに反映させた点や、図書館をはじめとする複数の公共施設を併設した点が評価されました。戸越銀座駅、旗の台駅「木になるリニューアル」では、施工条件に制約がある中で、木材を活用し、美しく巧妙な屋根を実現した点が評価されました。
東急電鉄株式会社と東急株式会社は、今後も駅の魅力を高める駅のリニューアルや沿線開発、地域との連携などを通して、東急線沿線のサステナブルなまちづくりを推進していきます。


■池上駅改良・駅ビル開発 概要
・所在地:東京都大田区池上6丁目3番10号
・運用開始(橋上駅舎化):2020年7月19日
駅ビル(エトモ池上)開業日:2021年3月30日
・設計会社:東急電鉄株式会社
株式会社東急設計コンサルタント
株式会社E.A.S.T.建築都市計画事務所
・施工会社:東急建設株式会社
【参考】池上駅改良工事関連ページ

■戸越銀座駅「木になるリニューアル」 概要
・所在地:東京都品川区平塚2丁目16番1号
・竣工:2016年12月
・工事内容:ホーム屋根の建替え、旅客トイレの建替え、
駅舎の内外装リニューアルなどの改修
・設計会社:東急電鉄株式会社
株式会社アトリエユニゾン
株式会社ホルツストラ
樅建築事務所合同会社
・施工会社:東急建設株式会社
【参考】戸越銀座駅「木になるリニューアル」関連ページ

■旗の台駅「木になるリニューアル」 概要
・所在地:東京都品川区旗の台2丁目13番1号
・竣工:2019年7月
・工事内容:ホーム屋根の建替え、ホーム待合室などの改修
・設計会社:東急電鉄株式会社
株式会社アトリエユニゾン
株式会社09.design
樅建築事務所合同会社
・施工会社:清水建設株式会社
【参考】旗の台駅「木になるリニューアル」関連ページ

■過去の主な受賞歴
〇池上駅改良・駅ビル開発
鉄道建築協会賞2021年度「特別賞」、
2021ウッドシティTOKYOモデル建築賞「奨励賞」、
ウッドデザイン賞2021「入賞(ソーシャルデザイン部門)」 他
〇戸越銀座駅「木になるリニューアル」
鉄道建築協会賞2017年度「特別賞」、
第20回木材活用コンクール「最優秀賞(農林水産大臣賞)」、
木材利用優良施設コンクール平成29年度「林野庁長官賞」、グッドデザイン賞2017「入賞」、
ウッドデザイン賞2016「入賞(ソーシャルデザイン部門)」 他
〇旗の台駅「木になるリニューアル」
鉄道建築協会賞2020年度「入選」、
第15回木の建築賞「選考委員特別賞」「メンバーズチョイス賞」、
グッドデザイン賞2021「入賞」、2021ウッドシティTOKYOモデル建築賞「優秀賞」、
ウッドデザイン賞2020「入賞(ソーシャルデザイン部門)」 他
■SOCIAL WOOD PROJECT
東急線沿線でさまざまな“木にいいこと”を知って・参加して・応援する機会が得られ、なにげない行動からだれもがこれまで以上に森林資源の循環に貢献できる“木と人がめぐるまちづくり”を目指すプロジェクト。
本プロジェクトの取り組みは以下の4軸において展開し、東急電鉄だけでなく共創パートナーや沿線にお住いの方々と連携し、推進していくことを目指します。
『木材活用』…本プロジェクトのコア事業。駅をはじめとする当社のさまざまな施設、設備やまちの中における木材活用の機会を創出し、広げることを目指します。
『地方創生』…地方の木材を都市で活用する“地産都消”の取り組みや、地方自治体と連携した取り組みなどを通じた都市と地方の交流機会の創出を目指します。
『CSV(共創価値創造)の社会実装』…日本の森林や林業が抱える課題に対して共創パートナーとタッグを組んで多彩なアプローチを検討することで、社会課題の解決を目指します。
『コミュニティ醸成』…東急線沿線を中心としたさまざまな地域で森林資源の循環につながる取り組みを実施し、企業や住民の方々といった多様な主体が参画できるコミュニティの創出や活性化を目指します。

オフィシャルサイト:https://ii.tokyu.co.jp/withheart/socialwood_project
■木になるリニューアル
東急電鉄は、駅舎開業から長きにわたり親しまれた駅施設において、「木になるリニューアル」として東京都多摩地区で生育・生産される木材「多摩産材」を用いたホーム屋根の建替えや、駅舎内外装等の改修を実施してきました。これまでに池上線戸越銀座駅、旗の台駅、長原駅において「木になるリニューアル」を実施しており、現在、千鳥町駅で工事を実施中です。環境配慮の観点では、木材をふんだんに使用することで、鉄骨造に比べて建設時のCO2放出量の抑制、炭素の固定化に寄与しています。また、今後は“地産地消”はもちろん、地方の木材を都市で活用する“地産都消”という考え方のもと、地方材の利用にも取り組んでいきます。現在工事中の千鳥町駅では、秋田県で生産される木材「あきた材」を活用予定です。

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