ユニセフとWHO、予防接種に関するデータ発表:乳幼児2,000万人が免疫不十分【報道参考資料】
4割が人道支援を必要とする環境で暮らす
【2018年7月16日 ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)が本日発表したデータによると、2017年に、世界の乳幼児1億2,300万人が、少なくとも三種混合ワクチン(DTP:ジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン)一回の予防接種を受けたということです。
データによると:
- 2017年、10人中9人の乳幼児が少なくとも一回三種混合ワクチンを受け、これらの命にもかかわる病に対する免疫力を向上させている。
- 2017年は、2010年よりも460万人多い乳幼児が、三種混合ワクチンを三回接種した。
- 167カ国が、二回目の麻疹ワクチンの接種を定期予防接種スケジュールに組み込んだ。
- 現在162カ国が風疹ワクチンを使用し、世界の風疹ワクチン接種率は2010年の35%から52%に上昇した。
- HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが、子宮頸がんから女性を守ることを目的として80カ国に紹介された。
- 新たな髄膜炎ワクチンやポリオワクチンが、接種スケジュールに追加された。
こうした成功の一方で、2017年、約2,000万人の乳幼児が三種混合ワクチンを三回接種しておらず、予防接種の恩恵を十分に受けることができませんでした。このうち約800万人(4割)が、紛争を含む、脆弱な、人道支援を必要とする環境で暮らしています。特に、都市部の貧困層における不平等や周縁化が見られる中所得国では、予防接種を受けられない人数が増えています。
人口が大きくなるにつれて、さらに多くの国々が予防接種プログラムへの投資を拡大する必要が出てきます。本当に必要なワクチンをすべての子どもたちに届けるためには、さらに毎年推定2,000万人多くの子どもに三回の三種混合ワクチン、4,500万人に二回目の麻疹ワクチン、そして7,600万人の子どもに三回の小児用肺炎球菌ワクチンを受けさせなければなりません。
これらの取り組みのもと、ユニセフとWHOは世界中の人が必要な予防接種を受けられるように、以下を行っています。
- ワクチン接種率データの質を高め、入手・運用をしやすくする
- リソースの配分方法を改善する
- 地域レベルでの行動を計画する
- 弱い立場に置かれている人々が予防接種のサービスを受けられるようにする
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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