直木賞受賞! 永井紗耶子さんが描く「出島」 異国情緒と謎に満ちた長崎の魅力とは。「小説新潮」11月号にて、新シリーズ「長崎こんぷら万華鏡」が始動!
2023年、「木挽町のあだ討ち」で第36回山本周五郎賞と第169回直木三十五賞をW受賞した永井紗耶子さん。その新作小説「長崎こんぷら万華鏡」が、小説新潮11月号から不定期に掲載されます。
鎌倉武士の世界に生きた女性たちの奮闘や、江戸の商人たちを震え上がらせた豪傑の生涯など、幅広い時代とテーマを扱う彼女が新シリーズの舞台に選んだのは、江戸時代、日本で唯一海外との交易が認められた異界、出島。
遊女に通詞、蘭人など、性別・立場・国籍の異なる人々が行きかう土地で、主人公の青年・光太が追う母親にまつわる謎とは……。丸山遊郭やおくんち、蘭人文化や唐人屋敷、今に伝わる長崎の魅力を煌びやかに描きとりながら綴られる、華やかで切ないボーイミーツガールを、ぜひお楽しみください。
【著者コメント】
長崎は、江戸時代に唯一世界に向かって開かれていた土地です。江戸時代後期、「異国船」は江戸の人々にとっては「脅威」でした。しかし実際に向き合って来た長崎の人々にとってはどうだったのだろう。語学も文化も柔軟に取り入れていく長崎の人々にとっては、世界がもっと身近だったかもしれない。彼らの世界観を知りたいという好奇心が湧いてきました。調べるほどに魅力的で、奥深い長崎の町を書いてみたいと思います。
【あらすじ】
江戸後期、日本で唯一異国との交易を許された土地、出島。主人公・光太は、長崎の寄合町の芸妓・春を母に持っていた。おくんちでの舞をきっかけに彼女が出島に出入りするようになると、光太も商家の丁稚として島を訪うように。異国情緒あふれ多様な人々で賑わう出島を、仲間の子どもたちと駆けていたある日、衝撃的な事件が母の身に降りかかる――。十年後、実直に職務に励みながら、出島で起きたあの出来事の真相を光太が追う最中、母の影に重なるように現れたのは……。
【著者紹介:永井紗耶子(ながいさやこ)】
1977年、神奈川県出身。慶應義塾大学文学部卒。新聞記者を経て、フリーランスライターとなり、新聞、雑誌などで幅広く活躍。2010年、「絡繰り心中」で小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。2020年に刊行した『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』は、細谷正充賞、本屋が選ぶ時代小説大賞、新田次郎文学賞を受賞した。2022年、『女人入眼』が第167回直木賞の候補作になり、2023年、『木挽町のあだ討ち』で第36回山本周五郎賞、第169回直木賞をW受賞。他の著書に『大奥づとめ よろずおつとめ申し候』『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』『横濱王』などがある。
【タイトル】「小説新潮」2023年11月号
【発売日】2023年10月20日(金)
【本体価格】909円(定価1000円)
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