そごう千葉店開店55周年記念 薩摩焼 十五代 沈 壽官 展
十五代 沈 壽官 来場日 5月27日(金)~29日(日)午前11時∼午後5時予定
沈壽官窯は薩摩焼のアイデンティティが宿る地元の土を使用することにこだわり、歴代の陶工たちにより受け継がれてきた技術と、自然への感謝と畏敬の心を込めて作陶を続けています。今年開店55周年を迎えたそごう千葉店では、その土地に根ざした「地のもの=ローカル」を大切にしている沈壽官窯の想いに共感し、このたび十五代沈壽官の作品展を初開催いたします。
繊細な貫入と細密技巧が施された白薩摩の香炉や、黒薩摩の花瓶など約70点を展観いたします。
繊細な貫入と細密技巧が施された白薩摩の香炉や、黒薩摩の花瓶など約70点を展観いたします。
■5月24日(火)~30日(月) 7階=美術画廊 午前10時~午後8時※最終日は午後4時閉場
◎十五代 沈壽官 来場日 :5月27日(金)~29日(日)午前11時∼午後5時予定
沈壽官窯の特長
鹿児島県日置市に窯を構える。それぞれの工程を専門の職人が担当し分業制となっている。藩営焼物工場であったことから技術や情報が流出しないように代々分業制を取り入れてきた。現在の十五代はデザインとろくろを専門としている。(写真)白薩摩は電気窯で、黒薩摩は登り窯で焼いており、伝統的な登り窯を使って薩摩焼を作っている窯元は鹿児島県内で2カ所のみとなる。
沈家・薩摩焼の歴史慶長3年(1598年)豊臣秀吉の二度目の朝鮮出征「慶長の役」に参加した薩摩藩・島津義弘が帰国の際に連れ帰った朝鮮人技術者の中に、初代沈当吉はいた。技術者は祖国を偲びながら、その技術を活きる糧として生きなければならなかった。陶工技術者たちは、陶器の原料を薩摩の山野に求め、やがて薩摩の国名を冠した美しい焼物「薩摩焼」を造り出した。薩摩産出の土を用い、薩摩土着の人々の暮らしのために作られた地産地消のものであり、国焼と呼ぶ。沈家は代々、薩摩藩焼物製造細工人としての家系をたどっていく。幕末期、薩摩藩が海外と交流していく中で、藩営焼物工場の工長であった十二代 壽官は薩摩藩財政改革の中で薩摩焼の振興に貢献する。透し彫り・浮き彫りの技術で明治18年(1885年)農商務卿 西郷従道より功労賞を受ける。平成14年(2002年)薩摩焼は国の伝統的工芸品に指定。
現在は十五代が薩摩焼の新たな境地を切り拓いている。
薩摩焼とは
白薩摩(白もん)と黒薩摩(黒もん)に大別される。「白薩摩」は薩摩藩の保護管理の下で生産され、藩・島津家だけが使用し一般には触れることはなかった。表面に貫入と言われる細かいヒビが入っているのが特徴で、ややベージュ色のかかった生地に金彩・錦手など豪華で繊細な上絵付けが施されている。
「黒薩摩」は庶民の生活の器として主に用いられてきた。焼酎の燗をする土瓶型の「黒茶家(くろじょか)」が代表的。
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