コクヨが徳島県・神山町で地域創生の実証実験を開始
ECサイトを11月28日(金)にオープン、”共感”から”共関”へとつなぐ地域循環の仕組み化を目指す
コクヨ株式会社(本社:大阪市/社長:黒田 英邦)は、徳島県名西郡神山町(以下、神山町)でECサイトの公開による実証実験を開始することをお知らせします。

コクヨでは2021年に策定した「長期ビジョンCCC2030」において、ありたい社会像として、自律した個人が互いを認め合って協働することで新しい価値が生まれてくる社会「自律協働社会」を掲げました。以来、この社会像の実現を目指して、文具や家具にとらわれない事業領域の拡張を推進しています。
コクヨが目指す自律協働社会の在り方に近い地域として、神山町を視察したことをきっかけに、2021年11月に私立高等専門学校「神山まるごと高専」への企業版ふるさと納税制度による1億円の寄付を行いました。さらに、「神山まるごと高専」の開校(2023年)に際してはプログラムパートナーとして授業を担当(*1)することで、社会課題の解決を担う人材育成を支援。その後も、単なる交流に留まらない神山町との関わり方を模索し続けてきました。
この4年余りの神山町との関わりを経て、人材育成からさらに1歩進んだ地方創生の取組みとして、実証実験を開始する運びとなりました。オフィス家具や空間デザインを通じて街や人々の「働く」「暮らす」に向き合ってきたノウハウを生かして、地方と都市部・企業をつなぎ関係人口を増やす役割をコクヨが担います。
(*1)4年生の授業を担当。初回実施は2026年度予定
1. 実証実験の概要
本実証実験では、徳島県神山町において、地元中高生の居場所にもなる「なんとなく集える場所ワカモノの店バンビ」を応援する株式会社バンビ(代表取締役社長:春田 麻里)と共に、ECサイト「神山★Bambi Bon Bon Market(バンビ ボン ボン マーケット)」を2025年11月28日(金)に公開します。さらに、2025年11月28日(金)から29日(土)まで開催されるコクヨ主催イベント「CULTURE SNACK(カルチャースナック)」での出店を第一歩として、本格的なユーザー検証に着手します。
(1)「神山★Bambi Bon Bon Market」について
「神山★Bambi Bon Bon Market」は神山町のモノ・コトが集まる「EC版道の駅」です。神山町で作られたすだちや梅の加工品などの「モノ」や、神山町ならではのイベント・体験プログラムなどの「コト」を扱い、神山町外に住むユーザーにも届けてまいります。これにより、神山町の魅力に対する“共感”をさらに一歩進め、ECサイトでの購買活動を介して、共に関わり育てていく“共関”へとつなぐ関係構築の仕組み化を目指します。
「神山★Bambi Bon Bon Market」は、株式会社PROPELa(代表取締役社長:山中祐一郎)が運営する、地域の物産(mono)・体験(koto)・情報(note)を可視化し、その流通を支援する ローカルECプラットフォーム「ものコトMarket」の仕組みを基盤としています。
「神山★Bambi Bon Bon Market」ティザーサイト:https://monokoto-market.com/
※会員登録等は2025年11月28日(金)以降に可能となります
(2)「CULTURE SNACK」への出店について
「CULTURE SNACK」はコクヨが主催する、まちの新たな一面(=B面)を、まちで働き・暮らす人々で一緒に楽しみ、再発見するイベントです。初開催となった2024年11月は4日間の開催で延べ250店舗の出展、約4,000名の方が来場しました。
「神山★Bambi Bon Bon Market」は、本イベントへの出店に時期を合わせて2025年11月28日(金)に公開します。さらに、リリース記念として、イベント来場時に会員登録をされた方には神山町名産のすだち等をプレゼント予定です(数量限定、なくなり次第終了)。ECサイトとリアルのイベントが連動することで、神山町の魅力をダイレクトに発信するなど、ECサイトでの購買だけではない体験価値の向上を図ります。
CULTURE SNACKの開催概要等は、下記サイトをご参照ください。
CULTURE SNACK オフィシャルサイト:https://culture-snack-shinagawa.kokuyo.co.jp/
2. 今後について
本実証実験で目指していることは、神山町のファンづくりや、神山を知っている・訪れたことがある人との関係性の再構築など、新たな関係人口の創出の手段としての「ECの会員数1,000人の達成」と、「神山町の10以上のサプライヤーの参画による新たな経済価値の創出」の2つです。また、「神山★Bambi Bon Bon Market」はサプライヤーや会員からのフィードバックを受けて改修を行い、利便性の向上にも努めます。
今後は、神山町での実証実験の成果を踏まえ、全国の自治体や地域拠点への横展開を視野に入れています。地域と都市部の企業・人との循環の仕組み化 を通じて、持続可能な地域主導のマーケット・プラットフォームの構築を目指してまいります。
【参考】
・徳島県名西郡神山町
徳島県北東部の山間に位置する神山町は、2014年に「消滅可能性都市」に指定されながらも、「創造的過疎」を掲げ、町にクリエイティブな人材を誘致することで、町の活性化が進む地域です。移住者と地域の人が協働し、町の伝統と革新が混ざり合う「地方創生の聖地」としても知られています。
Web:https://www.town.kamiyama.lg.jp/
・「なんとなく集えるワカモノの店バンビ」/株式会社バンビ
「なんとなく集える場所ワカモノの店バンビ」は、町に暮らすワカモノが「なんとなく集える場所」を目指して2024年1月より開店しました。町が支援をして残した城西高校神山校に通う高校生、新たに開校した神山まるごと高専生、町の大人が自由に時間を過ごし、教えたり教えられたり、誘い合ったりする場として定着しています。現在の週1回開催から、2028年度までには毎日開催することを目指して活動中です。
「株式会社バンビ」はその「なんとなく集える場所ワカモノの店バンビ」の運用資金を得るために設立されました。「神山★Bambi Bon Bon Market」を通じて町の物品や体験の販売を行い、その収益を「なんとなく集える場所ワカモノの店バンビ」に寄付するという仕組みを成立させることに挑戦します。さらに、「バンビ」がワカモノと町の人との関係を繋ぎ、ワカモノの拠り所となることで、町に留まる・帰ってくる、そして家族をつくるワカモノが増えて人口自然減と均衡していく、消滅可能性のある町に持続可能な穏やかな安定のサイクルをもたらすことを目指しています。
・株式会社PROPELa(プロペラ)
株式会社PROPELa(プロペラ)は、「時空間デザインで社会課題を解決し、持続可能な未来をつくる」をミッションに掲げ、地域資源の需要と供給をリアルタイムに可視化し、「地域循環型社会の実装」を支援するスタートアップです。
自治体や地域事業者との共創を通じて、ローカルマーケット(直売EC)の設計・運用や、地域特化型デジタルツールの開発・実装を推進しており、2023年には「地産Market」B2Bモデル、2024年にはB2B2Cモデルをリリース。2025年には南阿蘇村にて、学校給食の地産率向上を目指した実証実験で、開発中の「地産Connect」を試験運用し、前年同月比14%だった村内産野菜の使用率を80%超にまで引き上げる成果をあげました。
※本記載の情報は発表日現在の情報です。予告なく変更する可能性がございます。あらかじめご了承ください。
※記載されている会社名、サービス名および商品名は、各社の登録商標または商標です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
