コンゴ民主共和国:エボラ出血熱の新たな症例2件【プレスリリース】
ブテンボなど北キブ州で感染リスク高まる
【2018年9月14日 キンシャサ(コンゴ民主共和国)/ダカール(セネガル)/ニューヨーク/ジュネーブ 発】
エボラ出血熱の症例が新たに2件発生したとコンゴ民主共和国政府が発表したことを受け、ユニセフ(国連児童基金)は、エボラ対策の拠点を北キブ州中央部の町ブテンボ(Butembo)に新たに設け、感染リスクに晒されている、子どもを含む数千人の人々を支援します。
「ブテンボは重要な商業都市で、100万人近くが暮らしています。このような人口の多い町においては、感染が急速に広がる危険性があるのです」とユニセフ・コンゴ民主共和国事務所代表のジャンフランコ・ロティグリアーノは、ブテンボ訪問中に述べました。「ブテンボで確認されたエボラの症例はいまだ限られてはいるものの、集団発生を初期段階で抑えるため、できることをすべてやっておかねばならないのです」
エボラを封じ込め、感染のさらなる広がりを回避するため、ユニセフは対策を強化し、コミュニティに対する啓発、教育、心理社会的ケア、水と衛生の各分野における11人の専門家チームを、ブテンボに配置しています。ユニセフはパートナーとの協力の下、エボラの症例が確認され、感染者と接触した人々がいるブテンボ周辺地域を優先し、以下のことを実施しました。
エボラの影響を受けている家族や子どもに心理社会的サポートを行う専門家35人に対し研修を行った。
9局のコミュニティラジオ局でエボラの啓発番組を放送。また、記者36人に対しエボラ予防策の啓発を行った。
ブテンボ周辺地域のコミュニティリーダー255人に対し、エボラウイルスに関する情報や感染予防策、エボラ専用ホットラインの番号を伝えた。ホットラインは、エボラ感染のような症状があって感染が疑われる人々に対し、初期の、専門的な保健ケアを行うことを目的として、通報を促すもの。
宗教指導者を通じて、約7,000 人に啓発を行った。
ブテンボの市街地における対策を強化すると同時に、ユニセフは、マンジナ(Mangina)とベニ(Beni)においてもパートナーと連携した支援を継続しています。エボラの流行が始まって以来、予防や啓発のメッセージを330万人以上の人々に届けるため、コミュニティや若者、宗教指導者と協力してきました。ユニセフは、特にベニのNdindiにおいて、効果的で持続的な対策に引き続き取り組むとともに、エボラ対策に抵抗を感じている地元の人々の理解を促進するため、コミュニティやエボラ・サバイバー(エボラ感染から回復した人)とともに活動しています。
ユニセフの多様な専門家チームには、人類学者が含まれており、特にエボラ患者をケアする際に文化的信念や実践に配慮した手段をとることや、安全かつ尊厳を保つ形で死者の埋葬を望む人々の声に向き合っています。Ndindiでは、現地のコミュニティがユニセフと密接に協力し、啓発活動を実行に移しています。コミュニティとともに、スピーカーを積んだ啓発活動用のトラックを町中で走らせました。ユニセフは、感染の疑いのある人々を早期に発見し、適切な保健サービスに照会できるよう、地元リーダー120人に携帯電話を提供しました。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像