「100億宣言」企業、 商流圏(サプライチェーン)の5万6千社に対し6兆8千億円の増収効果

100億宣言企業の商流圏、効果分析

株式会社帝国データバンク

株式会社帝国データバンクは、2025年12月1日時点で専用ポータルサイトに社名が公表された100億宣言企業2,010社のうち、直近の業績等を把握できている1,849社の属性を分析、同時にこれらの企業を頂点とした商流圏企業(※)も抽出・分析した。

SUMMARY

年商100億円を目指す企業を支援する、政府の成長戦略「100億宣言」。宣言企業は12月1日時点で2,000社を突破した。宣言企業が年商100億円を目指す過程では、自社の成長とともに地域経済の牽引役となることが期待される。宣言企業と直接・間接取引関係にある企業群「100億企業商流圏」は国内に延べ5万6,057社。仮に宣言企業すべてが年商100億を達成すると、商流圏企業の増収効果(額)は合計6兆8,679億円に上る。

※商流圏:帝国データバンクが特許を取得した「個別企業間の全取引シェアを推計するモデル(NIHACHI)」を用いて、任意の頂点企業における商流上(サプライチェーン)の傘下企業や取引企業において、各社の売上高が頂点企業にどの程度依存しているかを算出(特許取得済)したデータ。頂点企業の直接取引先(一次取引先、Tier1)だけでなく、頂点企業と直接取引がないTier2(二次取引先)以降の間接取引でも売上高依存度を把握でき、頂点企業との取引額を推計できる点が特徴。


100億宣言企業は2,000社を突破、3大都市圏以外にも2兆円の増収効果

5月8日から募集が開始された「100億宣言」は、12月1日時点で2,010社となり、半年強で2,000社を突破した。これは、申請対象となる年商10億円~100億円未満の中小企業(企業概要データベースCOSMOS2収録:9万3,943社)の約2%にあたり、約半年で概ね50社に1社が「年商100億円を目指す」と宣言したことになる。

帝国データバンクが直近の業績等を把握できている100億宣言企業1,849社を分析すると、これらの企業に対して直接・間接的に自社売上の一部または全部を依存している企業「100億商流圏企業」は、国内に延べ5万6,057社あることが判明した。宣言企業1社あたり平均30社で、宣言企業の成長に連動するように100億商流圏企業の業績も拡大する、潜在的な成長企業群だと言えよう。仮に宣言企業すべてが年商100億円を達成した場合、これらの商流圏企業にもたらされる波及効果<増収効果(額)※>は、合計で約6兆8,679億円に上ると試算される。

地域別に、商流圏企業数(地域外の100億宣言企業と取引しているものも含まれる)と増収効果をみると、もっとも影響が大きいのは「関東」(商流圏企業:1万8,112社、増収効果:2兆3,448億円)となった。都道府県別にみると、「東京都」(商流圏企業:9,222社、増収効果:1兆4,542億円)、「大阪府」(6,192社、8,299億円)、「愛知県」(3,908社、5,109億円)と大都市圏が続く。

商流圏を業種別にみると、件数ベースでは「製造業」の1万6,112社が最多となったが、増収効果(額)では「卸売業」の2兆8,018億円が最大。「建設業」は、宣言企業自体は少ないものの、成長経営では欠かせない設備投資に関わる特性上、100億商流圏として多くの企業が恩恵を受けることも分かった。

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会社概要

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区南青山2-5-20
電話番号
03-5775-3000
代表者名
後藤 信夫
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
1987年07月