イエメン:180万人の子どもが、あらたに食料不足に【プレスリリース】
ホデイダの港など社会インフラ施設への攻撃停止求める
【2018年10月18日 ニューヨーク 発】
イエメンの経済危機とホデイダでの暴力の激化が、子どもたちに深刻な影響を与えていることについて、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアは以下の声明を発表しました。
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イエメンの深刻化する経済危機ならびに港湾都市ホデイダでの収まることのない暴力の影響で、支援を必要とする何百万人の子どもたちと家族に、食料もなく、安全な水や衛生サービスも受けられなくなる事態が迫っています。この二つの要因が重なることで、ますます多くの戦争に疲弊した人々が死や病気に直面し、子どもたちやその家族たちが直面している残酷な現実がさらに悪化することになります。
イエメン通貨の価値が暴落し、食料、燃料および水の価格が高騰しています。燃料価格の高騰のために、上下水道サービスは崩壊寸前で、悲惨な状態にある子どもたちや家族の多くが安全な水や下水処理も受けられなくなります。その結果、病気の集団発生や栄養不良に陥る人の増加に繋がる恐れがあり、さらに食料危機と重なることで、飢饉が起こるリスクも高まります。間もなく、推定120万人が緊急に水と衛生分野での支援を必要とすることになり、その数は日々増加すると思われます。
すでに食料不足に陥っている1,850万人に加えて、新たに基本的な食料さえ買うことが出来なくなる家族が加わり、その数は子ども180万人近くを含む、350万人になると見られています。
ホデイダでの暴力が子どもたちの命を危険に晒し、必要不可欠な燃料の流通とイエメンの2,800万人に対する人道支援を妨げていることと相まって、これらの悲惨な状況が悪化しています。
ホデイダの港が攻撃され、損傷し、あるいは封鎖されたなら、さらに全国の推定400万人の子どもたちがさらに食料不足の状態に陥る可能性があります。
イエメンがこの悪夢から抜け出すための唯一の方法は、包括的な政治的解決による平和構築です。それまでユニセフは紛争当事者および彼らに影響力のある者に対して、国際法を遵守し、ホデイダの港を含む社会インフラ施設に対する攻撃を止め、イエメンの必要とするすべての子どもたちに支援を届けられるよう、安全で無条件かつ継続的な人道支援活動を保証することを要求します。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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