営業部門のデジタルツール導入状況を徹底調査 大企業と中小企業で「オンライン商談ツール」導入に30pt以上もの差

ディップ

ディップ株式会社(以下「当社」)は、「DXサービスに関する認知」について調査(以下、「本調査」)いたしました。今回、営業部門500人に絞り結果を抽出し、企業のDXサービスの導入状況と導入後の効果を中心にまとめましたので、ご報告いたします。
<調査結果サマリ>
1.営業部門のデジタルツール導入進捗は3割程度。最も導入が多かったのは「オンライン商談ツール」導入率34.5%
2.営業部門の「オンライン商談ツール」の導入率が、大企業と中小企業、30pt以上の差。
新型コロナウイルス蔓延前よりも蔓延後に導入した企業が多いは「オンライン商談ツール」のみ
3.DXツール導入が進まない理由は、中小企業では「デジタル活用に長けた人材不足」、大企業では「現場が導入を望んでいない」
4.DXツール導入済みの企業が感じている効果では、大企業は「業務にかかる手間の削減」、中小企業ではツールの特性ごとに効果実感の理由が異なる

1.営業部門のデジタルツール導入進捗は3割程度
 従来の営業活動は、電話をかけアポイントを獲得し、対面で名刺交換をして商談を重ね契約となる流れがほとんどでした。しかし新型コロナウイルス感染症蔓延による影響で、お客様がオフィスにおらず、営業社員自身も在宅ワークをせざるを得ない環境から「対面から始まる営業」スタイルは制限がかかるようになりました。営業環境が急変した状況から、業界・企業規模・年代問わず、新しい営業スタイルの確立は急務であると考えられます。その中で最も注目されているのが、営業活動におけるフローの一部をデジタルツールに置き換える方法です。
 
 1回目の緊急事態宣言である2020年4月から1年たった今、営業部門のデジタルツールの導入状況はどうように変化したかについて、代表的な営業ツールである4つのカテゴリから分析しました。その4つとは、営業に不可欠な「オンライン商談ツール」、在宅ワークの中でテレアポを行う「クラウド電話・電話アプリ」、顧客管理・営業支援ツールである「CRM/SFA」、効率的な営業活動を行うための「マーケティングオートメーション(MA)ツール」で、これらについて「勤務先で導入状況」について質問したところ、以下の結果となりました。

 最も導入が多かったのは、「オンライン商談ツール」34.5%、次いで、「CRM/SFAなどの顧客管理・営業支援ツール」34.1%、3番目に「クラウド電話・電話アプリ」27.9%、最後に「マーケティングオートメーション(MA)ツール」21.0%となっており、それぞれ3~5社に1社は導入している結果となりました。(※1)

 ここで、最も導入が多かった「オンライン商談ツール」について、大企業と中小企業(※2)の営業・販売部門と管理部門の4つの属性に分けて分析しました。その結果、「オンライン商談ツール」導入については、大企業の営業部門は52.1%と半数以上が導入しているのに対し、中小企業の営業部門は19.9%と30pt以上の大きな差があることがわかりました。

2.営業ツール導入は新型コロナウイルス感染症蔓延前?蔓延前?
 営業部門でデジタルツール導入済みと回答された方へ「あなたの勤め先でデジタルツールの導入・検討を開始した時期(新型コロナウイルス蔓延(2020年1月~)」について質問したところ、以下のような結果となりました。

 新型コロナウイルス感染症蔓延後にデジタルツールを導入したと回答した割合は、「オンライン商談ツール」66.1%、「クラウド電話・電話アプリ」41.9%、「CRM/SFAなどの顧客管理・営業支援ツール」26.7%、「マーケティングオートメーション(MA)ツール」37.9%の順となっており、緊急事態宣言から1年経過した現在では、「オンライン商談ツール」のみ蔓延後に導入した企業が多いことがわかりました。こちらは、対面営業ができないことから「緊急性」と「必要性」の両方が高いことで、導入が進んだと推測されます。

3.デジタルツールの導入が低い理由は中小企業と大企業では大きく異なる
 次に、「勤め先でデジタルツールの導入が進んでいない理由」について質問したところ、中小企業と大企業で回答傾向が大きく異なりました。以下は、最も多かった理由について記載しています。(同数に近い場合、回答は2つ記載)

オンライン商談ツール
中小企業:デジタル活用に長けた人材が不足しているから / どのツールが良いのかわからないから
大企業 :現場社員の理解力不足・必要性を感じていないから

クラウド電話・電話アプリ
中小企業:デジタル活用に長けた人材が不足しているから / どのツールが良いのかわからないから
大企業 :現場社員の理解力不足・必要性を感じていないから

CRM/SFAなどの顧客管理・営業支援ツール
中小企業:デジタル活用に長けた人材が不足しているから / DXの効果を正しく理解し、説得する自信がないから
大企業 :既存のシステムや業務プロセスで不自由がないから

マーケティングオートメーション(MA)ツール
中小企業:費用・予算が捻出できないから / 稟議のための準備に時間がかかるから
大企業 :ツール導入後の明確なビジョンを描けていないから

中小企業では、デジタル活用に長けた人材が不足しているといった背景がうかがえる回答があがる一方、大企業では現場が導入を望んでいないといった必要性を感じていない回答となりました。「CRM/SFAなどのツール」と「マーケティングオートメーション(MA)ツール」については、中小企業は「重要性」を感じつつも、「予算感」や「デジタル活用に長けた人材」が不足してることで、導入が進まない背景がうかがえました。

4.中小企業と大企業で異なる効果実感理由
 DXツールを導入している企業で働く方に「勤め先で導入されているデジタルツールで実感している効果」について質問をしたところ、以下の回答となりました。

オンライン商談ツール
中小企業:業務にかかる手間の削減
大企業 :業務にかかる手間の削減

クラウド電話・電話アプリ
中小企業:社員のデジタルリテラシー向上
大企業 :業務にかかる手間の削減

CRM/SFAなどの顧客管理・営業支援ツール
中小企業:売上・利益率など業績の維持・向上 / 既存顧客との関係性の向上
大企業 :業務にかかる手間の削減

マーケティングオートメーション(MA)ツール
中小企業:業務にかかる手間の削減 / 社員のデジタルリテラシー向上
大企業 :既存顧客との関係性の向上

大企業は「業務にかかる手間の削減」という理由が多く、「マーケティングオートメーション(MA)ツール」のみ「既存顧客との関係性の向上」となりました。中小企業ではツールの特性ごとに効果実感の理由が異なっている様子がうかがえました。また、フリー回答では、「コロナで出社できなくても問題なく業務が続けられる」「オンライン面談で遠方に行かなくてもよくなった」と在宅ワークがしやすくなった声や、「顧客の管理・分析にかかる時間が短縮された」「データ管理による顧客の関係性や動向が分かりやすくなる」などの効率が上がって生産性が伸びた声が見受けられました。

まとめ
 新型コロナウイルス感染症蔓延により営業活動の方法が変化し、以前はなかなか進まなかったデジタルツール導入が「オンライン商談ツール」を皮切りに導入が進みつつあることがわかりました。 営業部門のデジタルツール導入で感じた効果については「業務にかかる手間の削減」につながったという回答が多く、「既存顧客との関係性の向上」や「売上・利益率など業績の維持・向上」といった売上貢献の面については、まだ実感としては湧いてない様子がうかがえました。しかし、顧客との関係性向上についての回答もあったことから、今後、手間の削減以外の成果についても徐々に感じていくと期待できます。

※1・・・母数から「わからない」をカットして算出
※2・・・大企業は「300名上」中小企業は「300名未満」として定義

ディップのDXサービス「コボット」ブランドについて
 「コボット」は、業界ごとの典型的な定型作業に特化し、余計な機能を徹底的に削ぎ落としたすぐに使えて安価で働くデジタルレイバーです。中小企業では担当者が複数の業務を兼任で行っている実態に注目し、業務フローに合わせた「ワンストップ」のDXサービス展開を進め、サービス開始からわずか1年半強で1万社以上に導入いただいています。

調査概要
調査手法:インターネット調査(外部調査機関)
調査実施時期:2021年4月2日(金)〜2021年4月5日(月)
対象者条件:47都道府県内在住の22歳~69歳男女で、会社員かつ従業員規模が50名以上の企業に所属
※経営者・役員、社業全般に関わる部署(社⾧室・経営企画室など),総務部門,経理・財務部門,
人事・労務部門,広報・宣伝・IR部門,情報システム部門,マーケティング部門,企画部門,営業・販売部門
有効回収数:1,000サンプル(※本リリースではこの内の営業部門500人の回答より抽出)

当社概要
"Labor force solution company"をビジョンに掲げ、『労働力の総合商社』として、人材サービス事業とDX事業を運営しています。「私たちdipは夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」の企業理念のもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

社名:ディップ株式会社
代表:代表取締役社長 兼CEO 冨田 英揮
本社:東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー31F
電話:03-5114-1177(代表)
設立:1997年3月
資本金:1,085百万円 (2021年4月末現在)
従業員数:2,173名(2021年4月1日現在の正社員)※契約・アルバイト・派遣社員除く
事業内容:求人情報サイト「バイトル」「バイトルNEXT」「はたらこねっと」などの運営、看護師転職支援サービス、DXサービス「コボット」の開発・提供、他
上場証券取引所:東京証券取引所(市場第一部)
売上高:売上高324億円(2021年2月期)URL:https://www.dip-net.co.jp/

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会社概要

ディップ株式会社

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URL
http://www.dip-net.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー31F
電話番号
03-5114-1177
代表者名
冨田 英揮
上場
東証プライム
資本金
10億8500万円
設立
1997年03月