エクアドル、移民の子どものための議定書に署名【プレスリリース】
ユニセフ、アドボカシー・技術協力で支援
【2018年11月6日 キト(エクアドル)/パナマシティ(パナマ)発】
エクアドル政府は昨日、ベネズエラから到着する子どもを含めた、ふるさとを追われた子どもたちを保護するための新たな議定書に署名しました。外務省および経済社会包摂省が中心となり策定した「エクアドルにおいて移動する子ども、若者および家族への支援に関する議定書(英題:‘Protocol for the assistance of children, adolescents and their families in contexts of human mobility in Ecuador’ )」は、正式な書類を持たずにひとりであるいは家族で到着した移民の子どもたちを保護する措置を確立するものです。ユニセフ(国連児童基金)は、政府と協力し、議定書に関するアドボカシー活動ならびに技術支援を提供してきました。
「ユニセフは、エクアドル政府がこうした倫理的かつ政治的な決定を採択したことを歓迎します」とユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所代表のマリア・クリスティーナ・ペルセバル(María Cristina Perceval)は署名式で述べました。「私たちは、この地域の他の政府も、この議定書に良い影響を受け、子どもたちのための最善の利益ならびに人権の治外法権や超国家性の原則に沿って、移民の子どもたちの権利を保障することを期待しています」
国際移住機関(IOM)および国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、230万人がベネズエラを後にして他のラテンアメリカ・カリブ海諸国に移動し、そのうち160万人は2015年以降に移動しています。今年に入って、子ども12万人を含む少なくとも67万人のベネズエラ人がエクアドルに流入しました。
ユニセフはエクアドルで、移動中、到着地点、および移住先のコミュニティにおいて、すべての必要とする子どもが安全な水と衛生、教育、保健と栄養、保護を得られるよう、移民の子どもと家族を支援する活動を実施し拡大しています。
ユニセフは、移動中の家族のためのテントを提供し、国境地点3カ所に子どもたちが安心して過ごせる子どもにやさしい空間を設置しました。弱い立場にある家族に対して、毛布4,600枚、給水用ポリタンク、赤ちゃんキット2,500キットを提供したほか、ユニセフの支援で設置された給水施設やトイレは15,600人の移民が使用しています。加えて230家族が、彼らが旅を続けるための現金給付を受けました。
ユニセフは、すべての政府に対して、移民に関する法や手続きを執行する際には、家族を引き離すことなく、子どもを移民収容所に入れずにすむ代案を見出し、出生登録をする権利も含めたあらゆる子どもの権利を保障し、子どもにとって最善の利益を優先することを求めます。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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