2025年度 ACY アーティスト・フェローシップ助成 募集開始!
アートと地域をつなぐ助成プログラム
アーツコミッション・ヨコハマ(略称:ACY、運営:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)では、アーティストのキャリア形成を支援するための助成プログラムを2016年度より実施しています。この度、「2025年度 ACYアーティスト・フェローシップ助成」の募集を開始しました。
詳細はこちらから
https://acy.yafjp.org/grants/2025/128230/
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採択アーティストには、100万円の助成金に加え、ACYが横浜の文化資源や人的ネットワークを活用した多角的なサポートを提供。さらに、横浜市内のユニークな活動をするコミュニティ拠点に滞在しながら創作やリサーチを行う機会も得られます。
ACYは、アーティストにとって、横浜の風土、歴史、文化を調べることや、滞在を通じて人々と会話を交わし、交流することが、作品の成熟や創作アイデアの発見などにおいて良い影響をもたらすと考えています。また、そのアーティストの活動が、地域住民にとってアートに触れるきっかけとなり、日常に新たな価値や視点をもたらすことを期待しています。
日々新しい表現を追求し、構想を磨き、創作活動に取り組むアーティストを対象とします。都市・横浜の環境を応用しながら、多様な人々と交流し、予測不能な化学反応を生む創造的な活動に挑むアーティストを募集します。
申請方法やご不明な点については、お気軽にお問い合わせください。
1. 概要
〇 対象となる方
趣旨にある活動を行い、かつ、以下の条件をすべて満たすアーティスト個人
・美術、舞台芸術の分野において活動するアーティスト
・過去のACYによる助成プログラムにおいて、申請者として採択されたことがないこと
○ ご提案いただく内容
下記すべてを含むキャリアアップにつながるリサーチや滞在制作、作品発表など、対象期間における創作活動。申請書(様式1)にてご提案ください。
①対象となる期間を通じた創作活動
・キャリアや作品の中・長期的なビジョンの構築につながるもの。
・地域住民や滞在拠点とのネットワーク形成や協働を目指すもの。
・横浜の特性を活用した創作を含むもの。
②ACYが指定する横浜市内の拠点での滞在(最短6泊7日)
※滞在拠点は、申請内容に応じて、ACYがマッチングを行います。
③地域住民と交流する活動(公演、展覧会、試演会、ワークショップなど)
・地域住民がアートに触れるきっかけとなり、新たな価値や視点を生むもの。
※滞在拠点もしくはその近隣にて実施してください。必要な場合はACYが運営をサポートします。
○ 対象となる活動期間
採択決定後から2026年1月末日まで
○ 助成額
1,000,000円(定額)
・助成金支出計画書にて、使用用途を明記してください。
・助成額には地域住民と交流する活動の費用を含みます。
・滞在拠点の施設利用料、レジデンス料はACYが負担します。
※上限あり。予算額を上回る場合はACYと滞在拠点、三者で調整します。
・助成期間終了後に請求根拠書類(領収書や請求書等)を提出していただきます。
・助成金の支払いは原則として助成報告書の提出後となります。ただし、前払金申請書および請求
書を提出することで、助成額の最大80%を前払いすることが可能です。
・対象経費のうち、交通費は助成額の30%を上限とします。
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(対象経費:例) 出演料、企画料、調査研究費(宿泊費・交通費含む)、作品制作にかかる資材費・機材費、会場使用費、印刷費、郵送費、保険料など事務費、著作権料、発表等の当日運営費、その他制作活動にあたって必要な経費として認められるもの |
○ サポート内容
採択者へは、ACYが下記のサポートを行います。
①相談、情報提供
・活動に関する疑問や計画について、アドバイスします。
・地域の特性や横浜の文化資源など、必要な情報を提供します。
②ACYの持つ人的ネットワークを活用し、活動の発展に必要な人や団体を紹介します。
③滞在拠点における活動の支援
・滞在先のマッチングおよび調整を行い、目的に適した拠点での活動を支援します。
・滞在中に拠点スタッフとの対話や交流が円滑に進むようコーディネートします。
・必要に応じて「地域住民と交流する活動」の運営や広報を支援します。
④広報ツールの活用によるプロモーション支援
・ACY HPやSNS等で、活動内容を発信します。
⑤記録とアーカイブの作成
・滞在の様子、展示・公演風景、レビュー、アーティストや関係者のインタビューなどを掲載した記録冊子を作成し、提供します。
2. 申請について
〇申請締切
2025年3月18日(火)23時59分必着
〇申請方法
以下の提出書類を、電子メールにて、申請アドレスまでお送りください。申請書(様式1)はウェブサイト(https://acy.yafjp.org/grants/2025/128230/)からダウンロードいただけます。
※メールの件名を「ACY アーティスト・フェローシップ助成 申請」としてください。
※メール本文に①申請者名 ②電話番号を明記してください。
※メール送信後、一週間以内に事務局から返信がない場合は、必ずご連絡ください。事務局からの返信メールがない申請は、審査いたしません。
※データサイズが大きい場合(目安として5MB以上)は、ファイル添付でなく、安全性が確保でき
るオンラインストレージ等をご活用ください。
〇提出書類
① 申請書(様式1)
※エクセル形式でご提出ください。(ロック等かけないでください)
※「助成報告書」以外のシートをすべてご記入ください。
※舞台芸術分野で応募する場合、最近の主要な作品の映像資料を必ず提出してください。映像資料は動画共有サイト(youtube、vimeo等)にアップロードし、そのURLを申請書内に記載してください。
② ポートフォリオ(活動内容がわかる画像を含む)
※15P以内、20MB以内に収めること。
③ 申請者の顔写真1点
※採択後、広報資料として使用します。クレジットがある場合はお知らせください。
④ 自作について新聞、雑誌、ウェブサイトなどで第三者から批評されたもの(任意提出)
※15P以内、20MB以内に収めること。
○説明会
本プログラムについての説明会を下記日程にて開催します。募集要項の説明や、特徴・仕組み、滞在拠点についてお話いたします。なお、第1回、第2回ともに同じ内容をお話します。
・開催日時
第1回:2025年3月5日(水)18時30分~19時30分
第2回:2025年3月12日(水)13時00分~14時00分
・開催方法
Zoomミーティングによるオンライン開催を予定しています。
・申込方法
申込フォーム( https://forms.gle/AjCQ3G4siSfzpoeS6 )よりお申込みください。
※各回とも、開催の1時間前までにお申し込みください。
3.選考について
○選考方法
専門家による助成審査会を設置し、書類および面談選考を行います。
一次選考通過者のみ、二次選考を実施します。二次選考の詳細は一次選考通過者にのみ、2025年4月16日までに、電子メールにて連絡します。
一次選考:書類選考
二次選考:面談選考(開催日:2025年4月26日 午後)※オンライン会議システムでの実施
選考結果は、結果を問わず、2025年5月初旬に、全ての申請者に電子メールにてご連絡します。
○審査員(五十音順)
天野 太郎(東京オペラシティアートギャラリー チーフ・キュレーター)
野上 絹代(振付家・演出家、多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科専任講師)
帆足 亜紀(横浜美術館 国際グループ 兼 学芸グループ グループ長、横浜トリエンナーレ組織委員会事務局 総合ディレクター補佐)
藤原 徹平(フジワラテッペイアーキテクツラボ代表、横浜国立大学大学院Y-GSA准教授)
○選考のポイント
①独自性:芸術としての手法や形態、また思想や題材等、優れた発想や独自性を有しているか。
②地域性:横浜で滞在をしながら創作または発表することの意義を有しているか。
③実現性:活動計画と資金使途が明確かつ現実的であり、規模やスケジュールが適切か。
4. 滞在について
○滞在日程
・2025年6月上旬~2026年1月下旬の期間内でACYが指定する拠点に、連続する6泊7日以上滞在してください。
・6泊7日を超えての滞在を希望する場合は、連続した期間でなく、分割しての滞在も可能です。ただし、分割する場合でも、一度は連続する6泊7日以上を満たす必要があります。
・通える範囲にお住まいでも、上記の条件は変わりません。
・申請書(様式1)「3-1対象期間中の活動計画」に滞在希望日程を記載してください。
・実際の滞在日程は採択決定後、ACY・滞在拠点と調整のうえ決定いたします。申請時のご希望に添えない可能性もあります。
○滞在生活
・ACYスタッフおよび滞在拠点スタッフが滞在をサポートします。
・原則、滞在拠点もしくは付近の施設にてレジデンスしていただきます。
・滞在期間中の保険は採択者の責任において負担・加入していただきます。
○滞在拠点
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アートスタジオ アイムヒア
https://www.iamhere-project.org/artstudio/
アイムヒア プロジェクトと株式会社泰有社の共同運営によるオルタナティヴスペース。さまざまな展覧会/イベント/レジデンスプログラム等を実施している。
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ARUNŌ -Yokohama Shinohara-
https://u-aruno.com/
新横浜駅近くの旧横浜篠原郵便局を活用した文化複合拠点。「未知への窓口」をコンセプトにしたシェアスペースやカフェ、ポップアップテナント等からなる施設。
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Co-coya
https://linktr.ee/cocoya_nakayama
空き家をリノベーションした職住一体型の地域ステーション。土壁や漆喰、草屋根など自然を感じさせる改装手法が活かされ、多種多様な活動が繰り広げられている。
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左近山アトリエ131110
大規模団地、左近山団地内ショッピングセンターの店舗を活用したアート拠点。ギャラリー・ワークショップ・カフェなど、屋外の広場とも連携し様々な活動を展開している。
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Murasaki Penguin Project Totsuka
https://www.mpptotsuka.com/
2022年9月にオープンしたパフォーミングアーツとマルチメディアアートの新しい拠点。ダンスや演劇、音楽、映画など、さまざまな形態の作品発表が可能。
(参考)2024年度 ACYアーティスト・フェローシップ助成 採択者の活動の様子
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鎌田友介(美術家)
新作に向けて、原三渓および三溪園に関してのリサーチを、横浜と韓国を中心に行いました。横浜滞在時には、横浜開港資料館や横浜市中央図書館などでの文献調査に加え、三溪園の古建築や蒐集した美術品について調査。
リサーチの内容をまとめて共有するトークイベントでは、専門家も交え意見交換し、作品制作に向けて活動を進めています。
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工藤春香(アーティスト)
横浜における障がい児の「親の会」の活動をリサーチし、その発展と歩みを探りました。「親の会」の関係者や地域コーディネーター、地域訓練会の運営委員会などへの取材を重ねました。また、左近山特別支援学校や地域訓練会に関わる育児中の母親たちが、作品創作を通じて自分の時間を持つワークショップを実施。今回の活動を通じて制作した作品で構成された展覧会「わたしたちがいるために」を左近山アトリエ131110で開催しました。
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敷地理(振付家、ダンサー)
新作に向けたリサーチを京都と横浜で進めました。京都では能や日本舞踊のトレーニングプログラムに参加し、横浜では毎日複数のゲストを迎えながらリサーチとクリエーションを展開。能に見られる「遅延した声と身振り」等に着目し、特に『井筒』に表れる捻れたジェンダー性に関心を寄せました。プレゼンテーションでは、リサーチの成果を共有しつつ、能や日本舞踊の要素とLap Danceを組み合わせた新作の手がかりを探りました。
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永田康祐(アーティスト)
中山に滞在し、農場や養鶏場、ブリュワリーなど、食や発酵に関わる生産者や実践者をリサーチしました。滞在最終日には、言語や食文化を翻訳的視点から考察する『Translation Zone』(2019)の上映に加え、中山で出会った食材で「翻訳」をテーマにした料理を考案し、制作しました。中山での滞在や交流を通して、「都市/農村部」という二項対立の曖昧さについて考察する機会となり、新作につながる視点を得ました。
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野村眞人(演出家)
「分身」と「観客」というキーワードをもとに近年の作品や活動を編集し、演劇作品を上演と展示として発表しました。精神科訪問看護師と俳優の親子による『吉日再開』の上演や、自身の墓参りをきっかけに制作した『そうか、おまえいまそこにいるのか』、高齢者福祉施設の利用者と制作した作品『わからないのがいいでしょう』等を展示。また、弘明寺の人々から観客席となる椅子を借りるプロジェクトを展開し、まちと関わりながら創作活動を展開しました。
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