特集 公助はあるか
「月刊Journalism」12月号発売!
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:中村史郎)は12月10日(金)、「月刊Journalism」12月号を発行しました。特集Ⅰは「公助はあるか」です。
コロナ禍で、社会のセーフティーネットの脆弱さが改めて浮かび上がりました。
作家の雨宮処凛さんは、非正規で働く女性がコロナ禍でより困窮した実態について「私は15年間貧困問題に関わっているが、コロナ禍で初めて、『失業のみを理由とした女性ホームレス』に出会った」と報告しています。
竹信三恵子・和光大学名誉教授は、非正規雇用の問題点の背景として、「非正規労働は夫や親に守られた家計補助的働き方」という「夫セーフティーネット」の虚構による公助の欠如がある、と指摘しています。
社会学者の稲葉奈々子さんは、非正規滞在外国人が「権利を持つ権利」を奪われ、公的サービスから排除されている実態に注目して、新型コロナの感染拡大が及ぼした影響を明らかにしています。
20年余にわたって日本の貧困について研究しているフランスの社会学者、メラニー・ウルスさんは、一部に限定され、隠された存在だった貧困が、どのような経過をたどって可視化され、社会の中で「受容」されるようになったのか、自己責任論が貧困問題にどう影響しているか、という視点から論じています。
特集Ⅱは、「政治が見えない」です。憲法53条に基づいて野党が要求した臨時国会の開催を政府が拒み続けた点など、政治と憲法の関係について取り上げています。 「岸田首相はハトか、タカか」と題して、台湾有事が想定される中で、日本がとるべき外交・安保政策についても提言しています。
「月刊Journalism」は2008年10月創刊。ジャーナリズムという視点を通して、社会の諸課題と向き合っていきます。定価は815円(税込み)。年間購読料は8965円(税・送料込み)。全国の書店、ネット書店、ASA(朝日新聞販売所)で注文によってお求めいただけます。
【朝日新聞社ジャーナリスト学校】
2006年に発足。入社1、2、3年目の若手記者向けの研修を中心に、中堅やベテランの記者にも「学ぶ場」を提供しています。自治体財政、医療といったテーマ別研修も開き、他のメディアにも参加を呼びかけています。
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朝日新聞社 ジャーナリスト学校
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