世界初(※2)、プラズマクラスター技術で実車運転中の運転能力向上効果をベトナムにおいて実証
実車運転中の急ブレーキ・急ハンドルなどの発生回数(※1)が減少
シャープは、当社のプラズマクラスター技術について、運転支援研究が専門の株式会社ハイパーデジタルツイン(※3)CEO 伊東敏夫 博士(元 芝浦工業大学(※4)教授)監修のもと、ドライブレコーダーのGセンサー(※5)を用いて、実車運転中のヒトへの運転能力向上効果について検証を実施しました。その結果、ヒトに対してプラズマクラスターイオンを照射することで、実車運転時において運転能力が向上することを世界で初めて実証しました。
当社は、2023年に実施したドライビングシミュレーターを用いた研究により、プラズマクラスター技術で手動/自動運転時の運転能力向上効果(停止距離短縮・滑らかなハンドリング・眠気抑制)を実証しています(※6)。
今回は、交通量が多く、運転に高い集中力が必要と考えられるベトナム ホーチミン市内において、現地ライドシェア会社の運転手50名に対し、プラズマクラスターイオンを照射することによる、実車運転中における運転能力の向上効果を検証しました。その結果、84%の運転手の急ブレーキ・急ハンドルなどの急動作が減少するとともに、運転手1人当たりの急動作が1日平均約37%減少したことを確認。また、運転手を対象としたアンケート結果から、運転手の約21%において眠気が抑制され、通常より覚醒した状態で運転できたことや、約22%の運転手が通常よりも高い集中力を維持できたと実感していることも確認されました。
今回、実車運転中においても、運転能力向上効果を客観的な評価と、運転手による主観的な評価の両面で確認することができました。死亡事故につながりやすい(※7)とされる漫然(ぼんやり)運転を、プラズマクラスター技術により抑止できる可能性を示せた今回の研究結果は、大きな意義があると考えられます。
プラズマクラスター技術は、自然界に存在するものと同じ正イオンと負イオンを利用した空気浄化技術であり、当社は20年以上にわたり、高い安全性とさまざまな効果を確認してきました。引き続きヒトへの効果やそのメカニズムについて検証を進め、効果の信頼性向上に取り組むとともに、プラズマクラスター技術の新たな分野への応用の可能性について追究してまいります。
<伊東 敏夫(いとう としお)博士(株式会社ハイパーデジタルツインCEO)のコメント>
今回の検証から、実車走行中の運転手にプラズマクラスターイオンを照射することで、眠気の抑制および集中力の維持効果、そして急な運転動作を減少させる運転能力向上効果が確認された。この結果は先行研究(※6)を支持するものであり、プラズマクラスターイオンによって集中力が維持・向上することで事前に危険を察知し、運転手が余裕をもって運転できていると考えられる。また客観的な評価と主観的な評価のいずれにおいても効果を確認できたことは一定の信頼性を有しており、それらの効果を実際に運転手自身も実感している点で非常に興味深い。今後のさらなるプラズマクラスター技術の新たな効果および応用展開に期待したい。
※1 ドライブレコーダー搭載Gセンサー(衝撃を感知し録画)の進行方向(急ブレーキ)および横方向(急ハンドル)の動作より評価。
※ 2イオン放出式の空気浄化技術において(2024年10月10日現在、当社調べ)。
※3 芝浦工業大学発のスタートアップ企業。センサーネットワーク技術とロボティクス技術の融合により、超小型モビリティ事業を展開。
※4 所在地:東京都江東区、学長:山田 純
※5 車体に加わる衝撃を検知する加速度センサー。
※6 2023年9月26日発表。プラズマクラスター技術による運転能力向上効果を確認(https://corporate.jp.sharp/news/230926-a.html)。
※7 警察庁「令和4年中の原付以上運転者(第1当事者)の法令違反別死亡事故件数の推移」より。
● プラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です。
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