NPT再検討会議代表団の参加報告 期待高まる市民社会の役割とは
派遣職員が感じた現地をレポート
パルシステム生活協同組合連合会(本部:東京都新宿区、理事長:渋澤温之)は7月9日(木)、東新宿本部会場とオンラインで、NPT再検討会議代表団への参加報告会を開催しました。4月24日(金)から5月1日(金)までの7日間、ニューヨークの国連本部で開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議に派遣された代表団の一員として参加したパルシステムグループの職員が、現地での活動や感想を報告しました。同じくNPT再検討会議に参加したゲスト2人を招き、会議を振り返りながら核兵器廃絶をはじめとする平和へのアクションを続ける意義を改めて考えました。

グループから職員2人を派遣
報告会は、会場とオンライン合わせてパルシステムグループの役職員およそ60人が参加しました。代表団は、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)と全国の生協の役職員42人で構成し、パルシステムグループからは、パルシステム東京(同、理事長:西村陽子)とパルシステム連合会から職員2人を派遣しました。
プログラムは、パルシステムからの報告のほか、被爆者団体の一般社団法人東友会(本部:東京都文京区、家島昌志代表理事)の杉野信子さんによる被爆証言や、一般社団法人核兵器をなくす日本キャンペーン(本部:同豊島区、田中煕巳代表理事)の浅野英男さんによる講演などが行われました。

被爆者証言「背中震わす母を忘れられない」
被爆証言した杉野さんは、広島で1歳時に被爆してから今に至るまでを語りました。幼かったため当時の記憶はありませんが、母親から聞いた当時の記憶を多くの人に伝える活動を続けています。原爆が投下された日、杉野さんは自宅で母親と救出され、小学校へと避難しますが「座っていた人がバタンと倒れ、そのまま亡くなる人がたくさんいたのを母はひと晩中眺めていたそうです」と伝え聞いた光景を話します。
原爆により杉野さんの兄と姉が命を落としました。なかでも爆心地近くで作業していた兄は、遺体を見つけることができませんでした。「それから母は、玄関や窓から音がすると『帰ってきた』と飛び起きていました。いつまでも待っていたのだと思います」と静かに証言しました。毎年、原爆の日に鳴るサイレンに黙とうしながら背中を震わせる母の背中は、いまも忘れられないといいます。
中学生のころには、近隣に住んでいた佐々木貞子さん(「原爆の子」のモデル)が白血病で亡くなりました。同世代の杉野さんは、鼻血が出るだけで発病の恐怖を感じながら過ごしたそうです。その後の生活も、結婚をめぐって受けた差別や、生まれてくる子の健康の不安など、自らの経験を打ち明けてくれました。
メッセージは心に届いている
浅野さんからは「NPTでの議論と核兵器禁止条約再検討会議への展望」を講演してもらいました。NPT再検討会議では、各地で続く武力紛争による対立関係が影響し、最終文書を採択できませんでした。浅野さんは「2015年、2022年に続き3回連続での不採択は、非常に残念です」と率直な思いを語りました。
一方で、議長を務めたベトナムのビエット国連大使など、採択に向けた各国の努力も見られました。「ビエット議長は、すべての国や地域に意見を聞く場を設け、オープンな会議を働きかけました。参加国へ団結を呼びかける姿は、各国へ少なからず影響を与えたと思います」と述べました。
NGOをはじめとする市民社会の役割については「参加登録した団体は、前回会議の約1.5倍、発言団体数も同程度増加しています」と存在感を高めていることを説明しました。国連会議場で発言した日本被団協の濱住治郎事務局長の通訳を務めた浅野さんは「スピーチの終了後、複数の国連スタッフから『感動的だった』と声をかけられました。メッセージが心に届いているのを実感しました」と振り返りました。
最後に浅野さんは「私たち市民団体が果たすべき役割は大きいと感じます。会議でも、核兵器の非人道性について表現を弱めようとする意見に反対する国が多くありました。より多くの国や人々と手を取り合い、平和の輪を広げていけるよう活動していきましょう」と呼びかけました。

「核なき世界」が被爆者への責任
パルシステムも参加したNPT再検討会議代表団からは、派遣された職員2人が報告しました。平和行進は、韓国や欧米諸国からも参加があり、現地の多くの人々から写真撮影や声援を受けるなど関心が寄せられたそうです。
被爆証言活動を報告したパルシステム東京の福島崇職員は「原爆を投下したアメリカへの感情について質問が飛んだ際、被爆者が『報復の連鎖では争いが続くだけ。核兵器をなくすことが被爆者への責任の取り方だ』と答えたのが強く印象に残っています。この言葉は、学生たちの心にも届いたのではと思います」と話しました。
政府や市民団体との意見交換に立ち会ったパルシステム連合会の植田真仁職員は「スウェーデンの政治家が、若年層に核兵器の恐ろしさを伝える方法に悩んでいるという話が印象的でした」など、核兵器廃絶に向け国を超えて交流したようすを伝えました。
代表団への参加を終え、福島職員は「文書不採択という結果は残念ですが、日本被団協の皆さんと一緒に活動できたことは貴重な経験となりました。国や立場を超えて多くの共感を生む光景を目にすることができました。核兵器のない世界の実現に向け、利用者や役職員と共に平和活動を広げていきたいです」と今後の抱負を述べました。

日常から平和語れる地域に
パルシステム連合会 地域活動支援室の松下桂子職員からは、5月5日(火祝)に武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)で核兵器をなくす日本キャンペーンとパルシステムが共催した「見つけよう みんなのへいわ」の報告を行いました。「平和を自分ごととして考え、日常から語り合える空気感を地域に広げていきたいです」と今後への思いを語りました。
イベントのアーカイブ動画はこちらから
パルシステムはこれからも、多様な団体や利用者ともに平和の大切さを考え、人と人のつながりによる協同組合の役割を果たしていきます。

パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿、理事長:渋澤温之
12会員・統一事業システム利用会員総事業高2,689.6億円/組合員総数177.0万人(2026年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
