天草の海の今を知る学習イベント「磯焼けこども調査隊inあまくさ」を開催しました!
2022年11月5日(土) 【場所】天草市・通詞島ほか
海と日本プロジェクトinくまもと実行委員会は11月5日(土)に小学5・6年生を対象としたイベント「磯焼けこども調査隊inあまくさ」を開催しました。磯焼けの実態を調べ、天草の海の課題を広く伝えるという目的を持った子ども達は、天草の海の研究者や素潜りでトサカノリ漁をする人の話を聞き、藻場を再生する取り組みなどを学びました。通詞島の海岸では、上空からのドローンと水中ドローンのライブ映像で磯焼け対策の「遮光シート」を確認した他、「海藻おしば」と呼ばれる海藻の標本作り、海藻の養殖実験を体験しました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- イベント概要
「磯焼けこども調査隊inあまくさ」は全3回のプログラム。子ども達は第1回11月5日(土)、第2回12月3日(土)の体験、第3回1月29日(日)の学習発表を通じて海を学び、海について考え、感じたことや自分の意見を広く伝えることを目標にしています。養殖実験では、約3か月間に渡って海藻が生長する経過を観察して、変化や気づきについては、iPadで文書や絵にしてまとめて情報を共有し、集大成であるYouTube生配信による学習発表(熊本教育委員会が主催するKumamoto Education Weekのプログラム)に活用します。
・第1回日程:2022年11月5日(土)
・開催場所:熊本県天草市五和町、牛深町
・参加人数:21人(男子10人、女子11人)
・協力団体:天草漁業協同組合五和支所、天草市イルカセンター、カネリョウ海藻
熊本県水産研究センター、くまもと里海づくり協会、熊本市教育センター
- 天草の海の特徴・磯焼けの現状を知る
子ども達からは「トサカノリなど海藻にオス、メスがあり、胞子で増えることを初めて知った」「遮光シートを使って光合成をさせないでウミアザミを駆除する方法はすごいと思った」などの声が上がりました。素潜りの漁についても「何メートルぐらい潜るのですか」「1回にどのぐらいの海藻を採るのですか」といった多数の質問が出ました。子ども達は「磯焼け」が漁業者にとって深刻な問題であることを理解しました。
- 通詞島の藻場をライブ映像で体感
- 海藻の分類を学び、「海藻おしば」作り
実際に海藻を初めて触ったという子は、感触が「プチプチ、ヌメヌメする」ことも体験しました。「海藻おしば」は赤や緑の海藻6種類を使い、水に沈めた紙の上にピンセットで海藻を広げながら並べ、形を整えます。子ども達は、作業に没頭し、個性豊かな作品が次々と出来上がりました。次回の12月3日には、完成した海藻おしばに、今回の学びで得たことをメッセージとして添えるやり方で「オリジナル感想海藻サラダ」のパッケージをデザインする予定です。
- 海藻ミリンを使って実験、生長を予測
子ども達は、思い思いにミリンの生長について予想し、「下に垂れ下がって長く伸びる」「全体が太くなる」「重さは300gぐらいになる」などと1ヵ月後、3か月後の変化について想像を膨らませていました。
※今回の実験は、イベントでの学習用に特別に実施したものです。
- 参加した子ども・保護者からの声
【子ども達の感想】
・海藻のことを学んで食べたら、普段より味があって食べられた。普段体験できないドローンの操縦ができて良かった。(小6男子)
・海藻のいる所や、海藻の種類を知ることができて、いろんな海藻が食べられてよかった。(小6女子)
・海藻の種類や今と昔の海の変化が分かりました。(小5女子)
・海藻の育ち方など、いろんなことを知りました。来月も楽しみなのでしっかり今日のことを覚えておきたい。(小5女子)
【保護者の感想】
・海藻の養殖に非常に興味を持ち、観察用にもらったワカメの新芽の観察を始めています。
・盛りだくさんのプログラムに満足し、「こんなに楽しいイベントなら毎日行きたい」と言っています。
<団体概要>
団体名称 :海と日本プロジェクトinくまもと実行委員会
URL :https://kumamoto.uminohi.jp/
活動内容 :「海と日本プロジェクトinくまもと」は、そんな熊本県の海の魅力を伝え、海と共生するムーブメントを起こすことを目的に活動しています。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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