ホンジュラス:毎日子ども1人が、暴力により死亡 -ユニセフ事務局長声【プレスリリース】
暴力撲滅と教育の機会の提供が急務
テグシガルパの学校を訪問し、生徒と触れ合うヘンリエッタ・フォア ユニセフ事務局長。(2019年4月2日撮影) © UNICEF_UN0295017_Bindra
【2019年4月3日 テグシガルパ(ホンジュラス)/ ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアは、暴力が蔓延するホンジュラスへの訪問を終え、子どもたちに希望とより良い機会を提供するために教育と暴力撲滅が必要と訴える以下の声明を発表しました。
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ホンジュラスでは毎日、18歳未満の子ども1人が、暴力が原因で亡くなっています。武力紛争が起きていない国としては、驚異的な数字です。
暴力を減らし幼い市民を守るための努力は行われているものの、ホンジュラスはあまりに多くの子どもと若者にとって危険な場所であり続けています。ギャングたちは、ホンジュラス全土で人々を恐怖に陥れ、仲間になるか死かというあり得ない選択肢を子どもたちに付きつけているのです。
中等教育の学齢期の子ども50万人以上が学校に通っていません。多くの子どもたちにとって、ギャングの脅し、嫌がらせ、あるいは強制的な勧誘から逃れるための唯一の方法は、特に通学路にギャングが支配する地域がある場合、学校を辞めることなのです。
暴力、貧困、および教育の機会の欠如が相まって、何千人もの子どもとその家族がふるさとを後にすることを余儀なくされています。安全かつ保護を受けられる移民ルートがないために、ほとんどの人々は暴力、搾取や虐待のリスクのある危険なルートを取らざるを得ません。
サン・ペドロ・スーラ (San Pedro Sula) のPaujilesで出会った若い女性の言葉です。「私たちはより良い生活を求めている移民ではありません。私たちは生きるために移民になるのです」
校内の安全性を高め、より多くの生徒が通えるようにするため、ユニセフが支援する暴力防止計画を取り入れている学校。(2019年4月2日撮影) © UNICEF_UN0295032_Bindra
ユニセフは、各国政府、民間セクター、ならびに国際金融機関と協力し、特に中米北部地域の国々における、子どもの教育への参加、習得度(到達度)、新しい技術に重きをおいた学習成果の向上を目的とした、教育の変革への投資をおこなっていく決意です。
ユニセフはまた、ホンジュラスのパートナー団体と協力して、子どもたちと若者が遊び、学び、訓練を受けられる安全なスペースを提供しています。ホンジュラスに帰国した子どもたちには、カウンセリング、復学支援、および彼らが受けられるサービスの紹介を提供しています。
根本原因に対処しなければ、子どもたちと家族の危険な移民の旅路はなくなりません。暴力を撲滅し、スキルを身に着け、教育の機会を創造するプログラムに資金援助することで、子どもたちがふるさとで未来を築くために必要な環境を整備する手助けができるのです。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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