リチウム・バッテリの性能向上と長寿命化を実現する高精度の充電制御ICを発表
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、業界最高レベルの精度と柔軟性を備えた充電制御ICの「L9961」を発表しました。同製品により、リチウムイオン・バッテリおよびリチウムポリマー・バッテリの性能・寿命・安全性が向上します。
L9961は、25Vまでのバッテリ・パックに最適で、高エネルギー密度を持つリチウム・バッテリが必要な各種アプリケーションにおいて、バッテリの監視・バランス調整・保護を行います。L9961の先進的な機能は、コードレスの電動工具、バックアップ用蓄電システム、無停電電源装置、ポータブル / セミポータブル機器、医療機器などに活用することができます。
豊富な機能が搭載されており、バッテリ・パックのセーフティ・リレーを制御するデュアル・プリドライバは、ハイサイド接続およびローサイド接続の設定が可能です。設定データ用に不揮発性メモリが内蔵されているため、起動時に毎回マイクロコントローラからL9961を再設定する必要がありません。I2Cインタフェースにより、設定とホストとの通信を処理し、バッテリのSOC(State Of Charge)およびSOH(State Of Health)を提供します。
L9961に内蔵されている高分解能ADコンバータと電流検出アンプは、±15mVの精度でセル電圧を測定し、0.25%以内の精度でバッテリ電流を検出します。優れた精度で測定できるため、高精度のパッシブ・セル・バランシングとクーロン・カウントが可能で、過電圧 / 低電圧検知、バランス電圧低下保護、過電流検知、放電中の短絡保護などの安全機能をサポートします。L9961に外部のサーミスタを接続することで、パックの温度をモニタリングし、高温 / 低温の検知とパック・ヒューズの制御を行うことが可能になります。また、L9961は堅牢性に優れており、ホット・プラグにも対応します。
L9961は、バッテリを長寿命化することで安全性を向上させる一方、バッテリ・パックからは最小限の電力しか消費しません。消費電流が最小2μAのディープ・スリープ・モードと最小5μAのスタンバイ・モードの2つの省電力モードを備えていると共に、内蔵の電圧レギュレータを作動させることで迅速に動作を再開させることができます。
L9961は現在量産中で、32リードのVFQFPNパッケージ(5 x 5 x 1mm)で提供されます。1000個購入時の単価は、約1.19ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、IoT・コネクティビティの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラルの実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。
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