横浜美術館コレクション展 戦後80年の節目に戦争と美術をテーマに開催

ロバート・キャパ、奈良原一高、セザンヌなど、コレクション作品約115点を展示

2025年、日本は終戦80年を迎えます。会期中に終戦記念日を迎えることから、戦争と美術をテーマに構成します。コレクション作品約115点を展示し、戦争や社会と向き合いながら作品を生み出したアーティスト、写真家たちの足跡をたどります。

◇戦後80年特集展示「平和であることへの、控えめななにごとかを」
◇奈良原一高「Blue Yokohama」
◇ハイライト「サルバドール・ダリ、ポール・セザンヌ、奈良美智」

戦後80年特集展示「平和であることへの、控えめななにごとかを」

北脇昇《眠られぬ夜のために》(習作)1937年 油彩、カンヴァス 40.9×53.0 cm

展示タイトル「平和であることへの、控えめななにごとかを」という言葉は、休館中に新しく作品を収蔵したアーティスト、戸村浩(1938–2025)によるものです。日中戦争の時代に中国で生まれた戸村は、家族の誰も失うことなく戦争を生き抜いた半生を振り返り、アーティストとして自身がやるべきことをこの言葉であらわしました。この展示では、争いの時代を生きるアーティストたちが、いかに戦争や社会と向き合い、不平等や暴力に抗う表現を生み出してきたのかを辿ります。

奈良原一高「Blue Yokohama」

奈良原一高〈Blue Yokohama〉1959年(1994年のプリント)ゼラチン・シルバー・プリント 31.1×21.3 cm      奈良原一高アーカイブズ寄贈 ©NARAHARA IKKO ARCHIVES

休館中に新たに収蔵した作品の中から、写真家の奈良原一高が1959年に横浜を撮影した〈Blue Yokohama〉全43点を初展示します。〈Blue Yokohama〉は、初個展「人間の土地」(1956年)、それに続く「王国」(1958年)を経て始められた、奈良原の初期シリーズです。在日米軍の住宅地で遊ぶ子どもたち、当時の中華街に暮らす人々、真夜中の港に停泊する外国船など、多様な文化が混ざり合う横浜の姿が、観るものを未知の世界へと誘う、奈良原の詩情あふれるまなざしで写し出されています。また会期中には、本シリーズが掲載された写真集『Tokyo, the`50s/Blue Yokohama』(復刊ドットコム、2025年7月下旬)が刊行予定です。

ハイライト「サルバドール・ダリ、ポール・セザンヌ、奈良美智」

ポール・セザンヌ《ガルダンヌから見たサント゠ヴィクトワール山》1892–95年 油彩、カンヴァス 73.0×92.0 cm

当館所蔵の「名品」を紹介するハイライトのコーナーをこのたびはじめて設けます。今回は、当館を代表するダリ、セザンヌ、奈良美智の作品を展示します。また、このコーナーでは、3人の作品に見られる共通点を解説するとともに、親子で楽しむための「子ども解説」もご用意して、皆様をお迎えいたします。


コレクション展の1室では、リニューアル後初のプログラムとして、新進アーティストとコレクションのコラボレーションによる小企画「アーティストとひらく 戸田沙也加展 沈黙と花」を同時開催します。

出品作家

戦後80年特集展示「平和であることへの、控えめななにごとかを」
ロバート・キャパ、ハンス(ジャン)・アルプ、マックス・エルンスト、クルト・ シュヴィッタース、ジョージ・グロッス、マン・レイ、メレット・オッペンハイム、アンドレ・マッソン、ジョン・アームストロング、ルイ・マルクーシ、 ジョアン・ミロ、パブロ・ピカソ、ウラジーミル・タトリン、アレクサンドル・ ロトチェンコ、オットー・ディックス、ジョルジュ・ブラック、福沢一郎、斎藤義重、北脇昇、岡田謙三、宮崎進、浜田知明、鶴岡政男、原田正路、イサム・ノグチ、沢田教一、河口龍夫、戸村浩、風間サチコ

奈良原一高「Blue Yokohama」
奈良原一高

ハイライト「サルバドール・ダリ、ポール・セザンヌ、奈良美智」
サルバドール・ダリ、ポール・セザンヌ、奈良美智、フィリップ・ハルスマン、 ルネ・マグリット
*順不同

関連イベント<ギャラリートーク>

さまざまな切り口で、学芸員やエデュケーターが作品の見どころや楽しみ方を紹介します。

<日時>

 ①2025年7月18日(金)14:00~14:30

 ②2025年8月 2日(土) 11:00~12:00(英語通訳付き)

 ③2025年8月22日(金)14:00~14:30

 ④2025年8月30日(土)11:00~11:45(手話通訳付き)

<会場>

 横浜美術館3Fコレクション展展示室

<参加費>

 無料(申込不要、当日有効の観覧券が必要)

■開催概要

コレクション展

・戦後80年特集展示「平和であることへの、控えめななにごとかを」
・奈良原一高「Blue Yokohama」
・ハイライト「サルバドール・ダリ、ポール・セザンヌ、奈良美智」

会期:2025年6月28日(土)ー11月3日(月・祝) (開館日数:111日)

開館時間:10~18時 (入館は閉館の30分前まで)

休館日:木曜日

主催:横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

一般500(400)円/大学生300(240)円/中学・高校生100(80)円/小学生以下無料

( )内は有料20名以上の団体料金(要事前予約、美術館券売所でのみ販売)

*毎週土曜日は、高校生以下無料

*障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料

*「佐藤雅彦展」ご観覧当日に限り、「佐藤雅彦展」の観覧券で「コレクション展」、「アーティストとひらく」もご覧いただけます。

*じゆうエリア(ギャラリー9、グランドギャラリー、3F回廊)でのコレクション展は観覧無料

お問合せ:横浜美術館 TEL:045-221-0300(10:00~18:00 木曜休館)

https://yokohama.art.museum/

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会社概要

URL
http://p.yafjp.org/jp
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
横浜市中区山下町2番地  産業貿易センタービル1階
電話番号
045-221-0212
代表者名
近藤 誠一
上場
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資本金
-
設立
1991年07月