ナイジェリア/北東部:チボックの女子生徒拉致から5年~子どもの拉致や殺害止まず【報道参考資料】
徴用・徴兵された子ども3,500人以上
【2019年4月12日 アブジャ(ナイジェリア)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、チボックの学校から女子生徒が拉致されてから5年を間近に控えた本日、ナイジェリア北東部で今も継続する武力紛争において、2013年から2017年の間に非国家武装グループによって徴兵・徴用され、利用された子どもの数は3,500人以上で、その多くは13歳から17歳であったと発表しました。
ユニセフは、この数字は確認できた子どもの数のみで、実際はより多いだろうと述べました。
さらに、ナイジェリア北東部では2018年だけで、432人の子どもが殺害あるいは生涯残る傷を負わされ、180人が拉致され、43人の女の子が性的虐待を受けました。
また、チボックで拉致された女の子たちのうち、今も100人以上の行方がわからないままです。
チボックでの女学生拉致から5年を迎える4月14日は、今も北東部では、子どもの拉致が蔓延し甚大なる子どもの権利侵害が行われ続けていることをあらためて思い起こさせるものです。
「子どもたちにとって、家や学校・校庭は、いかなるときでも安全な場所でなければなりません」とユニセフ・ナイジェリア事務所代表モハメド・マリック・フォールは述べました。
「私たちは、すべての紛争当事者に対して、国際法に定められた義務を果たし、子どもに対する暴力を終わらせ、学校を含む社会インフラ施設に対する攻撃を止めるよう求めます。そうすることでのみ、ナイジェリアの荒廃した地域に暮らす子どもたちの人生を改善させるための持続的な努力が始められるのです」
2012年以降、ナイジェリア北東部の非国家武装グループは、子どもを戦闘員あるいは非戦闘員として徴兵・徴用し、女の子を強姦し強制的に結婚させるなどの深刻な子どもの権利侵害を行ってきました。拘束されている間に妊娠し、いかなる医療ケアも受けられずに出産した女の子もいます。
ユニセフは引き続き、ナイジェリア政府による子どもの保護のための積極的な努力を支援していきます。ユニセフは、ボルノ州女性問題・社会開発省などのパートナー団体と協力して、拘束された状態から救出あるいは脱出した子どもに対する支援を提供しています。
ユニセフとパートナー団体は2017年から2018年の間に、武装グループと関係のあった9,800人以上の子どもとにコミュニティにおいて弱い立場になる子どもたちに対して、コミュニティを基盤とした社会復帰支援を提供しました。社会復帰支援を通して子どもたちは、家族を見つけ、コミュニティに戻り、心理社会ケア、教育、職業訓練、非公式な職業実習、および生計向上の機会を得ることが可能になります。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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