明治大学と共催 宇宙飛行士×漫画家×ライターが「宇宙視点」から読み解いた地球環境

500人と考えた自然資源の大切さ

パルシステム連合会

パルシステム連合会(本部:東京都新宿区、理事長:渋澤温之)は8月1日(土)、明治大学商学部の所康弘ゼミナールとの共催で「宇宙から見ればボーダレス~いのちめぐる緑と水の惑星~」を開催しました。宇宙に精通したゲストが登壇し、さまざまな視点から地球の環境問題との関連を探りました。

「自然資源」の意義伝える講演など

イベントは、地球上の水や空気、生き物の生態系などの「自然資源」が、人間が生活する上でかけがえのないものであることを再確認し、環境配慮の重要性を考えるきっかけとするため開催しました。会場とオンライン視聴を合わせ、約500人が参加しました。

イベントは、宇宙飛行士として日本人初の船外活動や、国際宇宙ステーションへの有人宇宙施設「きぼう」取り付けを成功させた土井隆雄さんの講演で始まりました。『機動戦士ガンダム』など宇宙を舞台にした人気アニメを手がけた安彦良和さん、ライターの林公代さんも加わったトークセッションに続き、学生による自然環境保護の重要性を伝える報告を通じ、宇宙と地球のつながりや一人ひとりが取るべき行動を考えました。

宇宙飛行士が語る「地球は素晴らしく美しかった」

土井さんは「宇宙を歩いたその先へ―有人宇宙活動の挑戦」と題した講演で、宇宙の生活環境や研究活動を記録写真や動画で紹介しました。

▲宇宙飛行士・土井隆雄さん

土井さんは、日本人初の宇宙飛行士の毛利衛さんをはじめ、10人以上の日本人が活躍してきた歴史や、2013年から約6か月間、宇宙ステーションに滞在した若田光一さんが船長に任命された事例を紹介します。「最大の責任を持つ役割は、日本の有人宇宙活動が国際的に認められた成果です」と功績を振り返ります。

初めて宇宙に飛び立った「コロンビア号」搭乗時は、制御不能となったスパルタン衛星の回収作業を担当しました。任務中に見た地球は「素晴らしく美しかったことを覚えています」と当時を振り返ります。2回目の任務「エンデバー号」の着陸時は、コンピュータの自動制御ではなく、手動のオペレーションだったことを紹介し「失敗の許されない最後の瞬間は、人間の手によるところに、NASAの心意気を感じます」と話します。

「宇宙での食事や睡眠は、地上と変わりません。宇宙空間での生存や無重力の体験は、不思議であると同時に素晴らしい贈り物です」と話します。1日8時間の勤務後も、身体は全く疲れなかったと振り返り「恐らく無重力で体が動きやすくなるためです。老化の進行も遅くなるため、地上より長生きできるかもしれません」と期待を語りました。

土井さんは新しい総合科学「有人宇宙学」を提唱し、人類が宇宙へと生活環境を広げ、持続可能な社会を構築する方法を探求する次世代の育成を目指します。人類が宇宙の居住環境に適応していく可能性を示唆し「私たちは新しい進化のはじまりにいます」と述べます。地球資源の枯渇や食料不足の課題に対し「有人宇宙学の研究で、宇宙空間への社会構築の条件を地球に適応すれば、SDGs達成に役立ちます」と将来性を語りました。

現在は、宇宙環境に配慮した木造人工衛星の開発にも尽力しています。アルミニウム製の人工衛星と比べ、大気圏への再突入時に発生する金属粒子による大気汚染を抑えられるそうです。2024年に国際宇宙ステーションから放出された世界初の木造人工衛星「LignoSat(リグノサット)」に続く2号機の打ち上げを目指しています。

土井さんは、宇宙で感じたことを「地球・人間・宇宙の素晴らしさ」だったと振り返ります。宇宙にはあらゆる可能性が存在すると語り、参加者に「宇宙を目指せ」と呼びかけ講演を締めくくりました。

宇宙開発の今とこれから 『機動戦士ガンダム』制作秘話も

クロストークは漫画家の安彦さんが加わり、宇宙や平和、環境問題などさまざまな話題を展開しました。進行は、TVドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」の原案の共著者で、宇宙や天文分野に精通するライターの林さんです。

▲漫画家・安彦良和さん
▲ライター・林公代さん

林さんは「宇宙開発の最前線」を紹介します。千葉大学による、月面を想定した閉鎖環境での作物栽培や、大量の放射線が降り注ぐ月面で、地下空間を活用し生活する研究などです。土井さんは「宇宙で生活するには、空気や水、電気を作り出す必要があります。スペースシャトルは、水素と酸素を反応させ電気と水を発生させます」と語り、宇宙の発電システムが燃料電池自動車にも活用されていると解説しました。

安彦さんは『機動戦士ガンダム』で登場する、宇宙の巨大移住施設「スペースコロニー」について「火星や月を地球化して移住する『テラフォーミング』構想は不可能だと思っていました。しかしアメリカの物理学者が提唱する人工的に重力を発生させる『オニール・シリンダー』を搭載した施設なら実現できるかもしれないと思い、設定に反映しました」と制作秘話を語ります。「中学生の頃に世界初の人工衛星『スプートニク』が打ち上げられ、約10年後にアポロ11号が月に着陸したとラジオで聞き、宇宙開発のスピードに驚きました」と当時を振り返りました。

「環境問題」のテーマで安彦さんは「1970年前後に環境運動が広まり、環境学者の宇井純さんによる公害問題の提起が先進的でしたが、現在はさらに重要性を増しています」と危機感を語ります。福島県の銀山開発を描いた漫画『銀色の路』でも、鉱毒に対する公害問題を提起しています。

土井さんは「宇宙から見た地球は非常にきれいで、環境汚染がないようです。しかし地上では、地球温暖化を実感します」とギャップを語り「地球の環境を大事にしながら宇宙を目指すことが大事です」と言います。

▲クロストークのようす

「共生社会」のテーマでは、安彦さんが歴史を振り返り「縄文時代は食料も豊富で幸せな時代だったと想像します。弥生時代以降に戦争が起こり始め、今日に至ります」と話し、この先も争い続けるのではと危惧します。土井さんは「人類は地球だけで生活していたから、争いが生まれました。地球外からの脅威にさらされれば、団結して立ち向かうはずです」と大きな視点から語ります。「宇宙という新しい世界に向けて人類が協力する時代は、すぐそこに来ています。実現すれば、地球上の戦闘はなくなると考えます」と未来を見据えます。

安彦さんは「人間は変われません。ただ、時代に合わせて考え方を変えざるを得ません。宇宙での生活が可能になれば、環境に応じた新しい発想が生まれます」と述べました。

最後に次世代の参加者に向け、土井さんは「若い皆さんには、ぜひ宇宙を目指してほしいです」、安彦さんは「アポロの月面着陸の感動のように、多くの転機を超えた画期的な体験ができると夢を持ってください」とメッセージを送り、クロストークを終えました。

「自然の権利」を明記したエクアドルの憲法

最後は、明治大学商学部所康弘ゼミナールの学生が、世界で初めて「自然の権利」を憲法に明記したエクアドルの環境保全活動や持続可能社会のあり方を報告しました。

先住民族の自然思想が与える影響や人間と自然が恩恵を与え合う関係の必要性、エコツーリズムの有用性などを説明し、学習の成果を発表しました。

▲学生によるプレゼンテーション

パルシステムはこれからも、利用者と共に暮らしを取り巻く環境の現状を知り、持続可能な未来に向け“今できること”を考えます。

パルシステム生活協同組合連合会

パルシステム生活協同組合連合会

所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿、理事長:渋澤温之
12会員・統一事業システム利用会員総事業高2,689.6億円/組合員総数177.0万人(2026年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/

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会社概要

URL
https://www.pal-system.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都新宿区大久保2-2-6 ラクアス東新宿
電話番号
03-6233-7200
代表者名
渋澤温之
上場
未上場
資本金
158億7560万円
設立
1991年02月