シリア北西部:暴力悪化、2週間で子ども12人死亡 - ユニセフ事務局長声明【プレスリリース】
医療や水の支援も困難に
【2019年5月4日 ニューヨーク発】
シリア北西部で暴力が再燃し、子どもが犠牲になっていることを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長ヘンリエッタ・フォアは、子どもを保護するよう求める以下の声明を発表しました。
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シリア北西部の非武装地帯とされている地域において暴力が激化しており、4月20日以降だけでも少なくとも12人の子どもが犠牲になりました。この4月の1カ月間に、暴力から逃れるために家を後にすることを余儀なくされた人の数は3万人を超えています。
最近、保健施設4カ所が攻撃を受け破壊されたために閉鎖され、何千人もの人々が命に関わる医療ケアを受けられない状態にあると報告されています。イドリブとハマでは、複数の学校も攻撃を受け損壊したと報告されています。
この数日間、武力衝突が激しくなったために、ハマ北部ならびにイドリブ南部で活動する私たちのパートナー団体は、安全な水や適切な衛生環境を提供するプログラムの中断を余儀なくされています。少なくとも5,500人がまったく水を得られない状況にあります。治安状況が改善しなければ、給水サービスは再開できません。
現地のユニセフチームはパートナー団体と協力して、人道支援活動にあたっていますが、武力衝突が終わらなければ、できる支援は限られています。私たちは、すべての紛争当事者ならびに彼らに影響力のある者に対して、いかなるときも子どもたちを保護するよう、あらためて強く求めます。子どもを殺害し、生涯残るけがを負わせることは、子どもの権利に対する甚大な侵害です。保健や水、教育関連施設などの社会インフラ施設は攻撃の対象ではなく、攻撃されてはならないのです。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。( www.unicef.or.jp )
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